「苦手だったテストだって100点だ」で話題
TikTokユーザーなら最近耳にすることが多くなったであろう、「苦手だったテストだって100点だ〜」というポップなメロディー。
この曲はボカロP『そーいち』が2013年に発表した『it's A Whole World』という曲です。
ボーカロイド『鏡音レン』を用いて制作されました。
ちなみに、『そーいち』は『ぼっち』という名前でも知られていますが、ボカロPとしての正式な名前は『そーいち』なんだそう。
そんな彼が『it's A Whole World』にどんな思いを込めたのか、早速歌詞をチェックしていきましょう。
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つまらないな つまらないな
毎日って つまらないな
猫かぶって 席について
好きなこともできないな
目の前で踊る肉は
スーパーのタイムセール
100円の型落ちさ
君の事を言ってるんだ
≪It's A Whole World 歌詞より抜粋≫
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まず歌われているのは毎日の退屈さについて。
『it's A Whole World』の主人公は一見優等生のような振る舞いで輪の中にいるものの、同じ部屋にいる人のことは値引きされた肉にしか見えていないようです。
噂通り、かなり過激な歌詞ですね。
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流行のドラマみて
聞きかじりのギャグで笑い
夢を持って挫折して
平凡に死んでいく
笑えないよ君の人生
その顔もつまらないよ
退屈で 退屈で
吐きそうだ
≪It's A Whole World 歌詞より抜粋≫
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続いて歌われているのは先ほど出てきた「君」について。
特定の人物を指しているのではなくリスナーを指しているのだと思われますが、かなり辛辣なメッセージが投げかけられています。
この先の歌詞には一体どんな意味が込められているのでしょうか。
過激な歌詞の裏に込められた意味とは?
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バレないで悪いこと
もっともっと 出来れば
(自主規制)だって
(爆弾発言)だって
犯り放題
ほら 退屈で下らない
君でさえ 利用すれば
苦手だったテストだって
100点だ
(^-^)vイエイ
≪It's A Whole World 歌詞より抜粋≫
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ご覧いただくとわかる通り、続く歌詞もとことん過激。
パッと見犯罪をイメージするような単語や漢字が使われています。
ちなみに、サビの歌詞はさらに過激です。
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殴りながらFUCKなんて 最高にROCKじゃん?
行儀よく愛し合って HなんてSUCKじゃん↓
誰も彼もニコニコって 皆みんなFAKEじゃん。
知らないって? 知れば分かる
It's A Whole World
殺しながらFUCKなんて 最高にDOPEじゃん?
煙なんて吸っちゃって 最低のNUTじゃん↓
君のママもBEDでは 所詮ただのBITCHじゃん?
知らないって? 知れば分かる
It's A Whole World
≪It's A Whole World 歌詞より抜粋≫
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「よく規制されなかったな」と思った方もいるかもしれませんね。
歌詞の意味は解説せずともお分かりいただけると思いますが、一体どんな意味が込められているのかはますます疑問。
希望が見えず暗い気分になりそうですが、『it's A Whole World』の真のメッセージは次のフレーズにあるように思います。
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君のせいだよ
つまらないのは
君のせいだ 君のせいだ 君のせいだよ
笑えないよね
君のせいでね
笑えないよ 笑えないよ 皆々みんな
≪It's A Whole World 歌詞より抜粋≫
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これまでの歌詞で述べられてきたつまらない日常や残酷な現実は、確かに存在するもの。
『it's A Whole World』というタイトルにも表現されているように、それが世界なのでしょう。
しかし、それを単純に「つまらない」と思ってしまうのは紛れもなく自分自身のせい。
自分が楽しもうと思えばどんな世の中でも楽しめる、ということを伝えたいのではないでしょうか。
「バレないで悪いこと」の意味を考察
『it's A Whole World』では次の部分も含め、2回ほど「バレないで悪いこと」という歌詞が出てきます。
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バレないで悪いこと
もっともっと したいな
つまらない 日常も
面白くデコるよ
笑えない 下らない
価値の無い 君でさえ
これだけ飾れば100点だ
いや 君だけやっぱり 0点 だw
m9(^д^)ザマァ
≪It's A Whole World 歌詞より抜粋≫
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1回目も2回目も「悪いこと」を肯定するような歌詞が続きますが、バレて欲しくない悪いこととは一体何を指しているのでしょうか。
仮に『it's A Whole World』に込められているメッセージが「楽しめるか楽しめないかは自分次第」というものであると考えてみましょう。
そうすると、「悪いこと」とは「自分の素直な思い」を指すのかもしれません。
冒頭で猫をかぶっている様子が歌われていた通り、人は誰もが世間の目を気にしながら周囲に合わせようとすることがあります。
その中で当然自分の思いを押し殺すこともあるでしょう。
でも、いつもそんな風に生きていたら、つまらなくなってしまうから、自分の中にある素直な思いを解放して生きる。
それゆえに人とぶつかることもあるかもしれないからあまり自分の気持ちはバレて欲しくないけど、自分の思いを行動に移していきたい。
もしかしたら、そんな前向きな意味が込められているのかもしれませんね。
あなたの解釈は?楽曲を聴き込んでみて!
今回は『it's A Whole World』の歌詞の意味をやや前向きに考察してみました。
しかし、これはあくまで一例。
『it's A Whole World』は最後の最後まで過激な歌詞が続くため、他の解釈もあると思います。
ぜひ楽曲を聴き込み、オリジナルの考察を楽しんでみてくださいね。