名曲『バレンタイン・キッス』
トミタ栞とレディビアードの『バレンタイン・キッス』。異色ユニットがバレンタインの定番曲をカバーしました。ちなみに「バレンタインデー・キッス」のフレーズが有名な曲ですが、曲のタイトル自体は『バレンタイン・キッス』です。トミタ栞は歌手。バラエティーのMCやドラマの女優もこなすマルチタレント。
対するヒゲのメイドのレディビアードは、オーストラリア出身の女装レスラー。日本文化が好きで日本語も堪能です。
3人組アイドルユニットLADYBABYのセンターでもあるインパクト絶大な182㎝。
1986年生まれ「バレンタイン・キッス」
この曲『バレンタイン・キッス』はもともと国生さゆりの曲。1986年に国生さゆりwithおニャン子クラブ名義で発売されました。作詞はおニャン子とAKBのプロデューサーである秋元康。バレンタインソングの定番として定着している今作。国生さゆり自身が何度もアレンジを変えて披露しています。
同じく秋元康プロデュースの渡り廊下走り隊7のカバーがある他、広瀬香美や平井堅、『テニスの王子様』のアニメキャラなどによりカバーされている人気の曲。
秋元康の巧みな技
----------------サビの歌詞シャラララの後は、素敵にキッス、素顔にキッス、素敵にキッス、素直にキッスというように微妙に変化しています。
シャラララ 素敵にキッス
シャラララ 素顔にキッス
シャラララ 素敵にキッス
シャラララ 素直にキッス
≪バレンタイン・キッス 歌詞より抜粋≫
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このちょっとした言葉の変化も、秋元康のなせる技。素敵という感情からスタートし、素顔という単語で表情を想像させ、さらに最後に素直を持ってくることで感情+表情を自然に想像させる構成。
この曲が長らく愛されているのは、こういった言葉のチョイスが巧みだからとも言えます。
今回のトミタ栞とレディビアードバージョンの特徴は、かけあいであること。主旋律をトミタ栞が可愛い声で歌い、レディビアードがデスボイスでこたえるという異色のアレンジ。この組み合わせは、今後もまずないでしょう。
このシャラララの箇所もトミタ栞にヒゲのおじさんが割り込んできます。レディビアードが入るタイミングでアレンジもハードロックになるのが良いですね。
シャウトが高める高揚感
----------------「バレンタインデー・キッス」のフレーズを繰り返すサビのメロディーが極めて有名なこの曲。ここもデスボイスが入ってくるのが今回のバージョンの醍醐味。
バレンタインデー・キッス
バレンタインデー・キッス
バレンタインデー・キッス
≪バレンタイン・キッス 歌詞より抜粋≫
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レディビアードが力強くシャウトしています。このシャウトがあることで、あらためてこの曲がドキドキする歌、気分を高める歌であることが分かります。
好きな人がいる人もそうでない人も、男の子や女の子やそれ以外の人が好きな人でも、バレンタインにこのバージョンの『バレンタイン・キッス』を聴くことで、なんとなくテンションが上がり気持ちが強くなってくるのではないでしょうか。
TEXT:改訂木魚(じゃぶけん東京本部)