Novelbrightが映画「犬部!」の主題歌を書き下ろし
2021年7月23日にリリースされたNovelbrightの通算8枚目の配信シングル『ライフスコール』は、映画『犬部!』の主題歌として書き下ろされた楽曲です。
『犬部!』は北里大学獣医学部に実在したサークル「犬部」を舞台に繰り広げられる、獣医学生たちの青春ドラマを描いています。
Novelbright初の映画主題歌ということでも話題となっている『ライフスコール』は「動物を愛し、動物たちの為に戦う優しい心と葛藤」をテーマに、ボーカルの竹中雄大が中心となって作詞作曲を手がけたそう。
YouTubeで公開されたMVの動画には、等身大の歌詞に合わせてそれぞれの立場で青春を謳歌する若者たちの姿が映し出されています。
さっそく気になる歌詞の意味を考察していきましょう。
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はじめましてのその瞳が 僕の心の奥まで染まっていく
孤独さえも憂鬱さえも 優しく包んでくれる
寒空の下で凍えそうな夜も その身ひとつで救ってくれたから
頼りなくても不器用だとしても この手で守り抜くと誓うよ
≪ライフスコール 歌詞より抜粋≫
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冒頭の部分では、主人公が動物を愛するようになったきっかけが描かれているようです。
動物と出会い、その純粋無垢な瞳や人を慈しむ優しい心に触れ、彼自身が救われたと感じる出来事があったのでしょう。
自分を救ってくれた動物たちを今度は自分自身の手で救ってあげたい。
「頼りなくても不器用だとしても」というフレーズに、主人公の実直さや動物たちへの想いが表れていますね。
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I wanna know you
でもずっとは居られないみたい
仕方のない現実でも 揺るぎない想いがあるんだよ
I wanna hold you 向かい風が強くても変わりはしない
ずっとがむしゃらに この愛守るよ
≪ライフスコール 歌詞より抜粋≫
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「I wanna know you(あなたを知りたい)」と願っても「ずっとは居られない」のが現実です。
動物も人も、命あるものは必ずいつかその命が尽きてしまう時が来ます。
それは「仕方のない現実」ですが、主人公はその代わりに自分の命がある間は一匹でも多くの動物を守りたいという「揺るぎない想い」を持っています。
周囲からの反対などの逆風に晒されても変わらないその想いを胸に、ひたすら動物への愛を守ろうとする様子に心を打たれるでしょう。
仲間がいれば夢は遠くない
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無我夢中にさ じゃれ合いながら 青春の全てを惜しみなく注いでた
想い一つに仲間が集い 一世一代の革命を起こすよ
≪ライフスコール 歌詞より抜粋≫
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動物たちを愛し、守りたいと切実に願っているのは主人公だけではなかったようです。
青春と呼ばれる時間は短く、多くの人が自分のために時間を費やす中で、仲間になった彼らは動物たちのためだけに「青春の全てを惜しみなく注いで」いきました。
一人ではできないことも、同じ志を持った仲間が集まれば「一世一代の革命」さえ起こせるという強い自信と熱意は、本当に現実になりそうな気迫を感じさせます。
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I wanna live with you
どんな痛みを伴っても 諦めはしないんだろう?
自分自身に嘘つけないんだろう?
I wanna laugh with you 互いの道別れても大丈夫さ
目指す先の願いは同じだから
≪ライフスコール 歌詞より抜粋≫
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「I wanna live with you(あなたと一緒に住みたい)」のフレーズは、共に夢を追いたいという気持ちを指しているのかもしれません。
主人公は何かの事情で道が分かたれてしまった仲間に語りかけているのでしょう。
同じ場所で一緒に夢を追うことができないとしても、諦めたり自分自身の想いに嘘をついたりしない限り、どこにいても彼らの「目指す先の願いは同じ」です。
だからいつかまた一緒に笑えるように、それぞれの場所で夢を実現させるために頑張っていこうというエールが込められているのではないでしょうか。
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不条理な世界でも僕は逃げないよ 目をそらすことの方が辛い
絶望の中でも希望は灯ると信じて
終わりが見えなくても共に闘い続けるよ
≪ライフスコール 歌詞より抜粋≫
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動物たちを救いたいという想いとは裏腹に、不条理にも救えない命もあります。
それでも失われていく命から「目をそらす方が辛い」から逃げないと語る主人公。
絶望のような現実の中でも「希望は灯ると信じて」、目の前で必死に生きようとする動物たちと仲間と「共に闘い続ける」ことを誓います。
愛があるから人は夢を追い続ける
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時には後ろ指さされ馬鹿にされたね 悲しくてため息をこぼす日だってあった
それでも愛しさが満ちて溢れ返るから 一心不乱にもがいた
そばに居れるように
≪ライフスコール 歌詞より抜粋≫
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どんな夢を追う人も「後ろ指さされ馬鹿にされ」、「悲しくてため息をこぼす日」を経験します。
しかしそれで夢を諦めようと思わないのは、見つけた夢への「愛しさが満ちて溢れ返るから」です。
主人公は苦しさや悲しさをどんなに経験しても動物たちへの愛が上回り、少しでも長く「そばに居られるように」と懸命に夢を追い続けているのです。
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これ以上涙が零れないように もう二度とこの手を離さない
何が正しいか答えは分かってるけど 奇跡が起こると信じたいから
残酷に告げられる容赦のない未来 気付かれない生命の泣く声
届いて欲しいと全身で叫んでいるから
剥き出しの決意をこの胸に 共に生きていく
≪ライフスコール 歌詞より抜粋≫
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失われた命を思い悲しくて悔しくて零れてしまう涙と「気付かれない生命」が流す涙。
これ以上誰も泣かないようにと、守るために掴んだ「この手を離さない」と宣言します。
死には抗えないのが現実でも「奇跡が起こると信じ」て行動し続けていれば、その願いは決して無駄にはならないのではないでしょうか。
本当に救えるかどうかは誰にも分かりません。
それでも、必死で助けを求める声に向き合い、一つでも多くの命を守りたいと彼は願っています。
救うという決意はまだ生まれたばかりの粗削りなものですが、「共に生きていく」とあるようにその決意こそが彼の生きる意味であり、人生そのものとなっていることが伝わってくるでしょう。
夢を追うことに青春を捧げ、動物たちへの愛のために生きる映画の登場人物たちの姿を見事に捉えた力強い歌詞ですね。
『ライフスコール』は夢を追う人のための応援歌
Novelbrightの『ライフスコール』は、自分の愛するもののためにひたむきに夢を追う素晴らしさが表現された青春を映すおすすめの名曲です。
現実は決して甘くはありませんが、それでも夢への到達を目指して努力していくことの価値や仲間の存在の尊さに気づかされるでしょう。
青春時代を過ぎた大人たちも、この楽曲を聴けば夢を追うのに遅すぎることはないと心が奮い立つのではないでしょうか。
夢を諦めそうな時や背中を押してほしい時、ぜひ『ライフスコール』を聴いて明日からの活力にしてくださいね。
Vo.竹中雄大の心を震わす圧倒的な歌声、一度聴いたら忘れられない確かなメロディワーク、細部まで練りこまれた楽曲アレンジに定評がある、大阪発5人組ロックバンド。 2013年にオリジナルメンパーで結成。 2019年1月に現体制となり、同年7月に開催した「どチクショー路上ライプTOUR」がSNS・···