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みんな竜人に無我夢中。清竜人25『will you marry me?』

清竜人25は一夫多妻制アイドルという異色のユニット。シンガソングライターの清竜人を中心に、6人の「夫人」が竜人の周りで歌い踊ります。清竜人の6人の妻達は皆「清」姓。このコンセプトはまさにアイドルカルチャーの最前線であると言えるでしょう。


清竜人25一夫多妻制アイドルという異色のユニット。シンガソングライターの清竜人を中心に、6人の「夫人」が竜人の周りで歌い踊ります。清竜人の6人の妻達は皆「清」姓。このコンセプトはまさにアイドルカルチャーの最前線であると言えるでしょう。

代表曲の一つ『will you marry me?』は、「女がみんな俺に夢中」「さあ俺のとこに来いよ」という内容の「結婚してくれない?」というタイトルどおりの歌。これを聴かせられるのは楽曲がよく出来ているから。ブラックミュージックを基調としつつ、独自のアイドルPOP曲を作り上げています。作詞作曲は当然、清竜人

Aメロでまず夫人達のパートが来て、Bメロで竜人のソロが入り、サビで夫人達と竜人が掛け合いをする構成。この構成でこのユニットがどういうものなのかがすぐ分かるようにできています。



“きっとダラダラ 恋じゃないような 愛じゃないような 恋愛で
ずっとズルズル 大分前から 無理してる. She is stupid!”


たとえばこのさりげなく見えるAメロの歌いだしフレーズ。「きっ」「こい」「じゃない」「あい」「じゃない」「れんあい」と巧みに「い」の音を重ねています。意味も通じ、音としても耳に入ってきやすい。次のフレーズも「ずっと」「ズルズル」で頭で「ズ」の音で合わせて、さらに「ずっ」「ずるずる」「だいぶ」「むりしてる」と「う」の音でリズムを作っているのです。この出だしの作り方からしてさすがシンガーソングライター。


“あいつもこいつも彼には無我夢中 そいつもどいつも俺に四六時中
あっちもこっちも彼には五里霧中 そっちもどっちも俺に一日中”


たとえば夫人達と竜人の掛け合いになっているこのサビ。
「無我夢中」「四六時中」「五里霧中」「一日中」この言葉の並びだけで語彙の豊富さが分かります。きちんと「ちゅう」「じゅう」で韻を踏みつつ、意味も共通している。だから聴いているほうも違和感なく音が耳に入ってきて、メロディも入りやすくなります。


“ドキドキワクワク彼とお話中 ウキウキゾクゾク俺と一晩中
ハラハラソワソワ彼とお散歩中 キラキラフワフワ俺と一年中”


ここも同様。
「ドキドキワクワク」「ウキウキゾクゾク」「ハラハラソワソワ」「キラキラフワフワ」これだけの擬音を使いこなす曲もないでしょう。さらにドキドキワクワクという期待感→ウキウキゾクゾクという高揚感→ハラハラソワソワというスリル→キラキラフワフワという天にも昇るような気持ち、と心理の変化を擬音の並びだけで表現しているのです。

本来であれば、ソロで歌ってた頃からの清竜人の女性ファンから「アイドルといちゃつくな」と思われ、女性アイドル好きの男性ファンから「アイドルにくっつくな」と思われても不思議ではないユニット。しかし、一夫多妻制という日本におけるファンタジー世界を楽曲、ダンス、演出で完璧に作り上げているがゆえに、既存のシンガーソングライターやアイドルの枠を超え、一つのミュージカルを観ているような感覚を観客に味あわせているのです。「6人の夫人へのプロポーズ曲」という他に探してもまずないこの曲は、まさにこのユニットだからこそ生まれた歌なんですね。



TEXT:改訂木魚(じゃぶけん東京本部)

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