メジャーデビューの第一報は個人面談で!?
──まずはメジャーデビューおめでとうございます!全員:ありがとうございます!!
山中柔太朗(以下、山中):初めて言われました!
塩﨑太智(以下、塩﨑):いやいやいやいや、それはウソ(笑)。
吉田仁人(以下、吉田):何度言っていただいても毎度ありがたいですし嬉しいです!
──お祝い同様、メジャーデビューに関してもあちこちで聞かれすぎているとは思いますが(笑)、改めてお気持ちを聞かせてください。
山中:いやもう、もちろんお答えさせていただきます!
まず僕は、メジャーデビューって最初に聞いた時はやっぱり、びっくりしました。
でもびっくりはしたんですけど、気持ちとしては“へぇ~”って感じで。特に感慨深いとかはなく……
曽野舜太(以下、曽野):待って! それちょっと語弊ある、語弊ある!
山中:いや、悪い意味じゃなくて“へぇ~”っていうのが一番適切な言葉なんですよ。
“よっしゃあ~!”って言うよりかは、これまでとレーベルが変わるということに関して、がんばらなきゃなとかどういう感じになるんだろうなってそっちのほうが気になっていて。
佐野勇斗(以下、佐野):あ~、でもわかる! 僕らみんなけっこうそういう感じだったと思います。
山中:うん、たぶんみんな同じ感じで、環境が変わるというか新たに僕達を支えてくれる仲間が増えるんだなって感じがしてより責任感は増したんですけど、でも聞いた時の最初の感想は“へぇ~”です(笑)。
吉田:すみません、語彙力がなさすぎて…(笑)。
佐野:言いたいことをまとめると、実感が湧かなかったってことだよね?
山中:そうそう! 実感が湧かなかったです。今はもちろんビッときているんですけど、当時は全然ピンときてなかったですね。正直あんまりどういうことかって考えられてなかったと思います。
塩﨑:僕は逆になんだかいろいろ考えました。
実は僕らが新体制になった途端にコロナ禍になって、配信ライブとかはしていましたけど思うように活動はできなくて、気持ち的にズドンって落ちている時期が続いてたんですよ。
そういう、これからどうしようかってなっている時にこの話を頂いたので嬉しかったですし、どう変わるのかも分からなくて心配もありましたし、でもなんだか新しいことが始まりそうでワクワクもしていましたし、これを機にもっと上を目指せたらな、とも思ったし。そんないろんなことを考えましたね。
──皆さんがこのお話を聞いたタイミングはいつぐらいだったんですか?
塩﨑:みんなバラバラに聞いているんですよ。でもけっこう前、春ツアー(4~5月開催)の前とかにはもう全員聞いていたんじゃないかな。
だからそこから夏ツアー(8月開催)での発表までファンの方にはずっと内緒にしていました。
曽野:僕も話を聞いたのは春ツアーの前ですね。
でもこの話がメインではなくて、とりあえず事務所の偉い方に“個人面談をするから来てくれ”って言われたんですよ。
それで面談をして、そのとき僕はグループ加入で上京してまだ1年目だったので、最初は“東京慣れたか?” とか“最近どうだ?” みたいな話から入って。
そしたらだんだんシリアスな話になって、“お前はこの先、もっと努力していけるか”とか自分の覚悟を問われる感じの話になり、しかも一対一での面談だったのですごく緊張してまして。
で、そんな流れの中で突然最後に、“メジャーデビューが決まった”って聞かされたんです。なのでひとまずポカ~ンってしました。しますよね!?(笑)
──それは…そうなりますね(笑)。
曽野:ですよね?でもきちんと話を聞いてすごく嬉しかったですし、気が引き締まりました。
でも“メジャーデビューだ! よっしゃ!”というよりはなんだろう、よりがんばらなきゃなっていう気持ちのほうが大きかったです。
それは、僕がメジャーデビューっていうものにはっきりしたイメージがなかったせいもあるんだと思うんですけど、とりあえず何か変わっていくんだろうなっていう期待感、風が吹いた感じがして嬉しかったですね。
──その面談でメジャー後の決意なども聞かれた感じなんですか?
曽野:話の前に決意は聞かれてました。あ…、今考えたらその時の僕の答えで“こいつ足りないな”って思われてたらヤバかったかもしれないですよね。
吉田:デビューの話せずに“とりあえず今日はお疲れ!”って言われていたかも(笑)。
山中:怖い怖い!(笑)
曽野:もしかしたらメジャーデビューしたM!LKに僕いなかったかもしれない!?
あの時、やる気をちゃんと見せられていて良かったです‼︎
──本当に良かったです(笑)。吉田さんはどんなシチュエーションで聞いたんですか? やはり面談で?
吉田:そうですね、面談でした。しかも僕、最後だったんですよ聞いたのが。リーダーなのに最後って! って感じなんですけど(笑)。
で、みんなに順に話していってからの最後って何が起きるかというと…、言う側が飽きるんですよね。
佐野:ひどい話ですよね!
吉田:ホントひどい(笑)。もう最初っからスタッフさんも面白いこと言う姿勢で、僕の時は。
部屋に入った瞬間からもう、俺はクビにされるのかってぐらいの勢いで、“いや本当にな、これじゃダメだな”みたいなトーンでずっと話されてて。
それで突然、“ジャーン! メジャーデビューしますー!”みたいなこと言われてもね、拍子抜けしかしないわけですよ。“あ、はぁ”みたいな(笑)。
塩﨑:そりゃそうなる(笑)。
吉田:でもまあ嬉しかったですし、ありがたいなとも思いました。
ただ、何て言うんでしょう、今までもCDは出しているので、そのメジャーと今までの違いっていうところも詳しく分からなくて、正直その時はあんまりピンと来なかったんです。
なので“よっしゃー!”って喜ぶというよりは、嬉しいことだけど大丈夫かなって心配もあり、あくまでやるべきことは変わらないっていうところもあり、すごくフラットに、“分かりました。これからはそういう感じになるんですね”っていう、すごく冷静な感じで受け止めましたね。
でもやはり支えてくれる人が増えるとか、仲間が増えるよっていうのを聞いて、それはすごく心強いなという印象は受けました。
佐野:僕は逆に一番初めに聞いてるんですよ。仕事の関係もあったんだと思うんですけど、実はみんなより少し前にすでにその話を聞いていて。
でも、最初にそのお話を聞いた時は、嬉しかったですね。
僕らにはずっとドームツアーという目標があって、メジャーデビューが目標だったわけじゃないですけど、目標に向けて一歩進めたなという気持ちはありました。
なので、みんなと同じく“よっしゃー!”ではなくて、“よし、ここからだぞ”っていう感じですかね。
“ここが勝負どころだな、改めてがんばるぞ”って気合を入れ直した感じです。
──他のメンバーより少しだけ前に聞いていたということは、ずっと一人で内緒にしてたんですよね。
佐野:そうですそうです。でも内緒にしてたっていうより、むしろ忘れてました。なんなら“あの話なくなったのかな?”くらいに思っていたので(笑)。
塩﨑:きっと僕らには早い段階から教えるわけにはいかなかったんでしょうね。我々4人口軽いので。
佐野:5人中4人口軽いはヤバい!(笑)
メジャーデビューで変わったのは、景色が良くなったこと…?
──どうやら最初は総じて皆さん冷静に受け止めていたようなのですが、実際にはどうですか? メジャーデビューに向かって走り出してからは何か変わりましたか?曽野:変わりました! 正直、僕は変わったと思います。
塩﨑:え、ホント!?
曽野:うん! すっごい変わった。まずね、場所が変わった。
いつもこういうプロモーションの取材とかだと今までは基本、事務所でとかだったんですけど、今回はいろいろな場所で撮影とか取材とかさせていただくようになって。
それでビクターさんのビルから見える景色がまた綺麗なんですよ! 東京タワーとかも見えて。
山中:スカイツリーじゃない?
曽野:スカイツリーもどっちも見える! 見晴らしが良くて気持ちがいい♪
佐野:何その理由、可愛いな(笑)。
曽野:それにレコーディングも今までとは少し違う環境だったりとか、何か僕らを取り巻く環境が少しずつ変わったんだなって実感できて、正直気持ちが高揚しました。
吉田:確かに環境は変わりましたね。今回、初めて取材していただく媒体さんも多いですし。
取材を受ける僕らの姿勢としては変わりないんですけど、今までにないお仕事内容も確かに増えました。
あと、関わってくださるスタッフさんが増えたので、いろんな方面からのアドバイスがいただけるようにもなりました。
“もっとこういう表情をしたほうがいいよ”とか、“ダンスこうした方がいいよ”とか、そういういろんな視点からのご指摘をいただけるようになって。
だから逆にそういう気を抜けない状況、というものが作られている感じは最近しますね、すごく。まあ、抜く気もないんですけどねっ。
──結成7周年になって、まだ知らなかった世界がここにあったって感じですか?
佐野:知らなかったことだらけじゃない?
吉田:そうね。日々、新鮮な経験させていただいています。
環境が変わってもM!LKはM!LK。その本質は何も変わらない。
塩﨑:ただ場所や人、周りの環境は変わっているけど、僕らの気持ちはそんなに変わってないんですよね。
みんな逆に、“そこは変わらなくていいよ”って僕らを僕らのままで保たせてくれようとしてる気がしますし、それはすごくありがたいなって思います。
だから心配している方もいるかもしれないんですけど、僕らはメジャーデビューしたからって実は何も変わってないので、そこは安心してください。
メジャーだからこういう方向性にしますとか、こういうキャラでやっていこうとか、そういうのは全然ないので(笑)。
山中:あー、確かに。進化はしていきたいなとは思うけど、僕らの根底にあるものは何も変わってない。
塩﨑:うん。これまで僕らと一緒にやってきたスタッフさんもそのまま一緒にやってくださってるし、その上で新しいスタッフさんやアイディアがプラスされているから、今までやってきたことの延長線上で、応援してきてくれたファンのみんなも安心するような形でやらせてもらえているなとすごく感じています。
佐野:僕的にもすごく大きく変わったなっていう実感はないですね。
でも仁人が言ったこととも似ているんですけど、スタッフさんが増えたことで熱量が増えたというか、何か1個脳が増えた感じはします。
今までになかった新しい意見とか出てきたり、そういうのは確かにあると思います。
塩﨑:事務所のスタッフさんと僕らだけでやってきたところにビクターのスタッフさんが加わって意見を戦わせてる…。戦ってるってほどじゃないけど違う意見が出てきたりして、そういう相乗効果みたいなのはあるよね。
吉田:うんうん。それは感じる。なんかさジワジワと自分たちのやることの範囲が広がってきてるっていうか、求められることの範囲が広がってきてる気がする。
これ、気のせいじゃないよね?
塩﨑:ないね。ジワジワきてるのはかなり感じてる。
吉田:だから優しいよね。“お前らメジャーなんだからこれくらいやれよ!”って無理なことを放り込んでもいいだろうところを、そうはならずにジワジワ~って感じが(笑)。
──メジャーに向けての合宿には放り込まれていましたけどね(笑)。
全員:あーーっ!
佐野:あれはマジもう! あれがメジャーの洗礼だったのか!?(笑)
吉田:行ってこーい!って放り込まれたね、確かに。でもその中でもなんか一緒に歩んでる感がすごくあったんですよ。だから恵まれてるな~って思います、ホントに。
友人や家族、応援してくれた人たちが喜んでくれるのが嬉しい!
曽野:あ、僕すっごい個人的に変わったこと思い出しました。吉田:何? 言って言って!
曽野:ホント~に個人的なことなんですけど、僕メジャーデビューしてから友達とM!LKのことに関して話すことが増えました!
吉田:あ、それ分かる!
曽野:増えたよね?
塩﨑:えー俺、全然増えてない。っていうか今までも今も誰もM!LKの話してくれない。これから増えるのかな(笑)。
曽野:増えるよきっと。僕、すごい増えたんですよ。まず話のきっかけとして“メジャーデビューするんだね”って言ってくれるのもありますし、そこから話も広がっていくようになりました。
基本的に僕は友達と仕事の話をするのはあんまり好きじゃなかったので前はなかったんですけど、今は確実に増えました。
友達も喜んでくれてるし、M!LKの話を話してくれやすくなったのかな?
佐野:あー、触れやすくなったっていうのはあるのかもね。
曽野:そうなのかも。ちょっとずつ知名度も上がっていけば、話題に上げやすいのかも。
吉田:確かに! 俺、高校の同級生から急にライブのチケットを取ったっていう話を聞いたわ。“抽選どこでやってんの”って聞かれたから、“オフィシャルだよ”って言ったらちゃんとオフィシャルから抽選当てて取ったらしくて。
曽野:あんまないよね。
吉田:今まではあんまなかったね、そういうこと。だからホント、急にだよ。
佐野:鹿児島から来てくれんの、すごいよねー。
吉田:いや、東京の友達だわ、さすがに!
佐野:でもまあね、そうやって言ってくれているのも今はたぶん物珍しさとかもあると思うんで、それを途切れさせないことがやっぱり大事だなって思いますね。
ここからはもうホント、俺らの力次第だと思うんで。
曽野:話題を作っていきたいですね。期待してもらえる波を作っていきたい。
──山中さんはどうですか?
山中:え? 何がですか?
佐野:おーい!
吉田:聞いてなかったんかい!
山中:聞いてた! 聞いてましたよ! えっと、変わったことですよね。
塩﨑:ファンタジスタだな~(笑)。
山中:変わったかと言われたら自分は全く変わっていないんですけど、やることも変わらないし、多少は気が引き締まったかな、くらいで。
ただ、お父さんが変わりました。
──えっ、お父さんが??
吉田:あれか、近所の人にめっちゃおごるようになったとか?
塩﨑:気が大きくなって振る舞っちゃう感じのね(笑)。
山中:いやいやそうじゃなくて(笑)。
ウチの父親は息子の名前に“柔(やわら)”って字をつけるくらい柔道一直線な体育会系ゴリゴリの人なんです。
なので今までは芸能界とか全然興味なくて、僕の仕事についても何も言ってなかったんですよ。特に応援するでもなく反対するでもなく、なスタンスで。
でも実はお父さんはサザンオールスターズさんがすごく好きでして。
で、M!LKがサザンさんと同じレコード会社に入ったっていうのがやっぱりちょっと嬉しかったみたいで(笑)。
曽野:いい話! いや、いい話なのか?(笑)
山中:いい話、いい話。珍しく嬉しそうにしてたんで、それはちょっと親孝行できたなって思って、僕も嬉しかったです。
佐野:それは確かに嬉しいね~。そういうのいいよね。周りの人が嬉しそうにしていると自分も嬉しくなるっていう感じの。
塩﨑:いいよね~。それに比べて俺の友達はホント俺に興味ないわ(笑)。