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LiSA「白銀」の歌詞の意味を考察!歌詞と重なる「鬼滅の刃」炭治郎の生き様

LiSAのNEWシングル『白銀』は『鬼滅の刃』無限列車編エンディングテーマ。読み方は「しろがね」で、凜とした強さが印象的な曲です。曲名が意味するものとは何か、歌詞から考察していきましょう。

LiSA×梶浦由記タッグの鬼滅ソング

▲LiSA-白銀【OFFICIAL MUSIC VIDEO】

LiSAの『明け星白銀(しろがね)』が2021年11月17日にリリースされました。

『鬼滅の刃』無限列車編OPテーマとEDテーマの両A面シングルということもあり、非常に注目度の高い作品です。

LiSAと『鬼滅の刃』の相性のよさは、アニメ1期である立志編OP『紅蓮華』、映画のED『』などで証明されているでしょう。

『明け星』は炎や列車など、物語の主軸となってくる炎柱・煉獄杏寿郎を彷彿させる映像作品。

いわば「動」をテーマにした楽曲だとするならば、『白銀』は「静」だといえるでしょう。

衣装も赤を基調とした『明け星』と対照的な白。誰もいない森の中、静寂に包まれて歌唱する様は幻想的です。

『明け星』の主役が煉獄杏寿郎だとすれば、『白銀』は炭治郎。

鬼殺隊士として過酷な任務をこなしながら、命がけで闘うことへの思いや強い信念を感じさせます。

作詞作曲は梶浦由記が担当。

LiSAと梶浦由記のタッグといえば劇場版『鬼滅の刃』無限列車編の主題歌となった『炎』が記憶に新しいですね。

煉獄杏寿郎の生き様と見事にリンクした歌詞や世界観がファンの涙を誘った『炎』は、2020年の『日本レコード大賞』も受賞し、大きな話題を呼びました。

LiSA×梶浦由記の再タッグというだけでも期待値が否応なしに上がりますが、テレビアニメ版の無限列車編オープニングテーマとなっている『明け星』を聴けば、その期待が間違いないものだと確信できます。

『炎』に続き煉獄杏寿郎の熱い生き様を彷彿させる歌の世界、物語の終わりを連想させる切なさと、まさに『鬼滅の刃』のために生まれた楽曲といっても過言ではない仕上がり。

だからこそ、『明け星』と正反対のイメージを受ける『白銀』の仕上がりにも期待してしまいます。

では、さっそく歌詞を考察していきましょう。

炭治郎の運命と重なる歌詞


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残酷な運命が
牙を剥き出して僕らを待ち構えていても
この道は譲れないよ
≪白銀 歌詞より抜粋≫
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「残酷な運命」とは、炭治郎が経験した悲劇や、煉獄杏寿郎の最期を思わせる歌詞ですね。

ほぼすべての家族を一夜にして失うという悲劇を経験した炭治郎にとって、「残酷な運命」を受け入れる覚悟などとっくにできているのでしょう。

禰豆子を人間に戻し、鬼舞辻無惨を倒すという果てしない願いを叶えるためには、ためらってなどいられません。

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まだ足りないこんなもんじゃない
届かないのはイヤだ 抜き身になれ
絆一つに背中を預け
≪白銀 歌詞より抜粋≫
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どれほど鍛錬しても、鬼は人間の何倍も強く、強靱な肉体を持っていますし、柱たちは炭治郎とは比べものにならないほどの実力と経験があります。

何より、鬼舞辻無惨。彼は『鬼滅の刃』に登場する人物の中で最強生物とも呼べる存在です。

憎しみや信念だけでは絶対に届かない領域があることを知る度に「イヤだ」と自分自身を鼓舞して突き進んでいくのでしょう。

叶わない悔しさ、勝てない辛さ。複雑で生々しい感情をそのままぶつけたような歌詞が印象的です。

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雷鳴が時を告げる
僕らは空に放たれて
災いに降り注ぐ
白銀の刃に変わる
≪白銀 歌詞より抜粋≫
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サビの歌詞で登場する「雷鳴」はまさに我妻善逸をイメージさせますね。

眠ることによって能力を覚醒させる善逸。

悲しみや絶望によって目覚め、鬼たちを討つ者となった柱の面々。そして炭治郎。

鬼の始祖であり悲劇の始まりである鬼舞辻無惨が、自ら宿敵となる人間たちを呼び覚ましたのです。

「災いに降り注ぐ白銀の刃に変わる」とはまさに、覚醒した者たちが鬼殺隊となり、鬼狩りとなる運命そのもの

だからこそ『白銀』は、鬼殺隊として目覚めた炭治郎の歌でもあるのです。

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置いてきた物語と
もう失くせないものがある
暗闇を塗りつぶせ
業火の淵へ、まっすぐに
≪白銀 歌詞より抜粋≫
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「置いてきた物語」とは、死に別れた家族たちや幸せだった思い出。

「もう失くせないもの」とは禰豆子や、今生きている人たちのことでしょう。

炭治郎も柱たちも、かけがえのない存在を失い、過酷な運命を背負った者たちばかりです。

それでも、過去は振り返らず、今守るべきものを守り抜くために日夜戦っているのです。

守り抜くために命を燃やす


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大事なものを何一つ
諦めたくないと言うのなら
誰よりも尖らせろ 切っ先を
≪白銀 歌詞より抜粋≫
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何かを守り抜くということは、生半可な覚悟ではなし得ることはできません。

みっともなくしがみついても這いつくばっても、自分の意思を通すためならなりふりかまっていられないのです。

人生も、鬼も、半端な覚悟で願いを叶えさせてくれるほど甘くはありません。

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欲しがって欲張って
未来の胸ぐら掴んで捩じ伏せろよ
望むからこそ泣きわめくんだ
≪白銀 歌詞より抜粋≫
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欲しがるということは、望みを叶えるために欠かせない感情です。

誰よりも刃を磨き、虎視眈々とチャンスを狙う。

貪欲に、時には感情を爆発させるほどのエネルギーを持っていなければ、大事なものをすべて守り切るなどという願いは叶えられないのでしょう。

禰豆子を人間に戻し、鬼舞辻無惨を倒す。炭治郎が掲げた望みがいかに無謀で過酷なものか、改めて思い知らされます。

だからこそ、希望を捨てずに突き進む炭治郎の高潔さや覚悟の深さが伝わってくるのです。

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雷鳴が闇を照らす
刹那に空を駆け上がる
悲しみを逃さない
白銀の刃のように
≪白銀 歌詞より抜粋≫
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「悲しみを逃さない」というのは、どんな小さく弱い存在であっても、たとえ鬼であっても、一人一人の心に寄り添い、悲しみをすくい上げる炭治郎の優しさにも通じます。

鬼殺隊は鬼を滅ぼすために刃を振るいますが、炭治郎はそれだけではありません。

そこにある人の心に触れ、もう二度と悲しい人が出ないように祈りを込めて、刃を振るうのです。

「悲しみを逃さない」刃とは、悲しみを取りこぼすことなく拾い上げる、炭治郎の刃を意味にしているのかもしれません。

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一瞬で失くしたもの
まだ追いすがって走るんだ
光の速度になれ
業火の淵へ、まっすぐに
≪白銀 歌詞より抜粋≫
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炭治郎が一夜にして家族を失ったように、人は一瞬で大切なものを奪われてしまうかもしれません。

ほんの一瞬、目の前で、手の届くところで。だからこそ悔いが残り、失ったものに追いすがってしまうのかもしれませんね。

しかし『鬼滅の刃』では、過去にすがることは決して恥ずかしいことではありません。

炭治郎が強くなれたのは、過去への後悔があったから。

二度と失ってなるものかという思いがあったからこそ、絶望の淵から這い上がることができたのでしょう。

そして、煉獄杏寿郎の存在が炭治郎や善逸、伊之助たちを大きく成長させていきます。

燃えさかる炎のように熱く、強烈な光で周囲を照らした煉獄の存在が、鬼殺隊と鬼たちとの戦いに多大な影響を及ぼしていくのです。

「業火の淵へ、まっすぐに」という歌詞は、鬼舞辻無惨という脅威に立ち向かい、確実に追い詰めていく今後のストーリーを示唆しているのではないでしょうか。

「白銀」の刃の如く強靱な意志で突き進む


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弱かったんだ
あの時
哀れんで
悲しんで
うずくまった夜を断ち切って
≪白銀 歌詞より抜粋≫
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「あの時」とは、家族を失い、禰豆子が鬼になるという信じがたい現実を前に打ちひしがれていた炭治郎そのものです。

命乞いをする炭治郎に冨岡義勇が言い放った「生殺与奪の権を他人に握らせるな」という言葉が、炭治郎を絶望の淵から救い、運命を変える第一歩となりました。

弱かった過去を断ち切り、前へ突き進んでいく炭治郎。

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ギリギリに研ぎ澄ませ
銀色に尖るまで
運命の隙間にねじ込んで
切り開いて
≪白銀 歌詞より抜粋≫
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2年に及ぶ厳しい特訓と入隊試験を経て、炭治郎は鬼殺隊に入隊。

研ぎ澄ませる刃は、日輪刀ではなく技術や心の強さでしょう。

鬼舞辻無惨に対する怒りを糧に、鍛錬を重ねてしなやかな強さを手に入れたのです。

「運命の隙間にねじ込んで」という歌詞は、劣勢の中でも勝機を逃さず、相手の隙を突いて鬼を倒してきた炭治郎の戦い方に通じますね。

まるで刃を隙間にねじ込むように運命を切り開く。心がどれほど折れていても、何度も立て直し、心を燃やして立ち向かう。

鬼舞辻無惨という強敵を倒し幸せな未来を手に入れるためには、刃を運命にねじ込んで無理矢理切り開いていくしかないのでしょう。

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雷鳴が時を告げる
僕らはきっと何度でも
優しさも悲しみも
白銀の刃に変える
≪白銀 歌詞より抜粋≫
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幸せな日々から絶望に突き落とされた炭治郎が、善逸や伊之助と出会って強くなったように、この先何度も、悲しみや絶望はやってくるのでしょう。

それでも持ち前の優しさと前向きさで、悲しみさえも刃に変えることができる。

炭治郎の原動力は、悲しみや怒りだけではありません。鬼にさえ同情し、寄り添う気持ちを忘れない優しさ。

他の誰とも違う異色の鬼殺隊士。勝利への秘訣がそこにあるのです。

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もう一回飛び上がれば
綺麗な空が見えるはず
暗闇を塗りつぶせ
業火の淵へ
僕らは進む
まっすぐに
≪白銀 歌詞より抜粋≫
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鬼がどれほどの悲しみを生みだそうとも、鬼殺隊が刃を振るい、闇を晴らし続けるでしょう。

この世は決して暗闇ではなく、足掻いた先には綺麗な空が広がっている。

希望を見失わないからこそ、鬼殺隊は、炭治郎は、鬼を前に戦い続けることができるのです。

「僕らは進む まっすぐに」

シンプルな歌詞には、炭治郎たちの強い覚悟と清らかな祈りが込められているのかもしれません。

LiSA(読み:リサ)岐阜県出身、6月24日生まれ。 2011 年春にソロデビュー。 TV アニメ「Fate/Zero」、「ソードアート・オンライン」、「魔法科高校の劣等生」、「鬼滅の刃」など数々の人気作品の主題歌を担当し、国内のみならず世界中にてヒットを記録。 2019 年 4 月に配信開始した楽曲「···

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