MVの指の動きは箸を意味している?
NiziUの待望の1stアルバム『U』から、先行シングルとして『Chopstick(読み方:チョップスティック)』がリリースされました。英語で“箸”を意味する一風変わったキャッチーな曲名と、1が2つずつ並ぶ“箸の日”11月11日に発売され、注目を集めています。
この楽曲は、1877年にユーフェミア・アレンが作曲したピアノ練習曲『The Celebrated Chop Waltz』をサンプリングしています。
通称「チョップスティックス(chopsticks)」と呼ばれるこの名曲は、アメリカ映画でよく用いられているので、聴き覚えがある人も多いのではないでしょうか。
ワルツの軽快なリズムに乗せて、2つの旋律がハーモニーを奏でるメロディ。
シンプルな構成の中に、気になる展開がいくつも用意されたヒップホップサウンド。
そのどれもがキャッチーで、一度聞けば癖になること間違いなしです。
MVではメンバーが両手の人差し指でピアノを弾く様子から始まりますが、これも箸を視覚的に表したもの。
人差し指の指番号が2であることも、2本で1膳となる箸と関連づけているのでしょう。
歌詞の内容に箸がどう関わっていくのかを考察していきます。
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時針のない分針 意味がないでしょ
ご馳走のないParty 地味になりそう
君が聴かない歌じゃダメでしょ
Cuz everything I do, I do for you
君へ 届けて この気持ちを
笑顔に できますように
すべて 見せて あげる 私
でも 伝えきれるものかな?
≪Chopstick 歌詞より抜粋≫
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「時計の無い分針」と「ご馳走のないParty」は、どちらも2つが揃っていなければ成り立たないものを表現しています。
「君が聴かない歌じゃダメでしょ」のフレーズも同じで、アーティストとしてのNiziUの目線でどんな歌を歌ってもファンが聴いて楽しんでくれなければ意味がないことを伝えているようです。
「Cuz everything I do, I do for you(私がすることはすべて君のため)」の言葉からは、相手のためにできることは何でもしたいという、主人公の熱い感情が見えてきます。
伝えきれないほどたくさんの気持ちを伝えて、君を「笑顔にできますように」と純粋に願う様子が魅力的です。
NiziUからWithUへの愛を歌う歌詞
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Like a chopstick 1本じゃ 掴めない
Like a hand to clap ひとりじゃ つまらない
Like a pretty shoe チグハグじゃ 心配
Like a wing to fly 君としか 飛べない
≪Chopstick 歌詞より抜粋≫
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ここでタイトルでもある「chopstick」の単語が出てきます。
箸は「1本じゃ掴めない」ため、たった1本あっても正しい使い方ができません。
拍手は誰でもどこでもできますが「ひとりじゃつまらない」ものです。
どんなにかわいい靴でも左右が「チグハグじゃ心配」になります。
翼も同じ大きさで同じ形のものが2つあるから高く飛べます。
「私」と「君」の関係も、2人で1つであるかのように互いになくてはならない大切な存在だという想いが感じられますね。
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That's why I need you
I always wanna be with you
同じ気持ちでいて
That's why I need you
I always wanna be with you
同じ明日を見て
≪Chopstick 歌詞より抜粋≫
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この部分の英語詞では「だから私には君が必要なの いつも君と一緒にいたい」というストレートな気持ちを言い表しています。
相手にも「同じ気持ちでいて」と願い、「同じ明日を見て」と共に生きる未来を想像してほしいと望んでいるのです。
「need you」はNiziUを、「with you」はNiziUのファンの呼称であるWithUを表現していることが、ファンへの愛を綴っていることを裏づけています。
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音楽のないスピーカー まるで意味ない
バッテリーのない携帯 役に立たない
君が観ないStageには意味がない
Cuz everything I sing, I sing for you
≪Chopstick 歌詞より抜粋≫
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「音楽のないスピーカー」と「バッテリーのない携帯」は冒頭の歌詞と同様に、パートナーがなくては意味がなくなってしまうものを挙げています。
NiziUからすれば、ファンが「観ないStage」も意味がないものです。
「Cuz everything I sing, I sing for you(だって私が歌う全ては君のためだから)」の言葉に、NiziUにとってファンがどれほど大切かという想いが詰まっています。
代わりのいない最強のタッグ
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One Team that's what we are
Teamwork that's what we need
Pass assist and shoot rebound
Ball keeps moving around and around
いないと 全部ないの! 誰にも 代われないよ
ヤダな 意味がないよ 君じゃないとね
≪Chopstick 歌詞より抜粋≫
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ここでは「私たちは1つのチーム」で「必要なのはチームワーク」だと歌っています。
バスケットボールの試合で「パス アシスト シュート リバウンド」とコート上を「ボールがずっと動き続ける」のも、そこに仲間がいてチームワークがあるから。
「いないと全部ないの!」とあるように、もしその場に仲間がいなければ、たとえ自分が高いスキルを持っていても意味がありません。
「君」は「誰にも代われない」存在だから、いつも自分のそばにいてほしい。
これがNiziUからファンへのメッセージだと思うと、幸せな気持ちになれるのではないでしょうか。
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一人なんて Incomplete
自信がない Can't compete
2ひく1は 1でもZero
Supermanより 君だけがMy hero
夢の答え 心の糧
君とTopへ それがJob
最強のタッグ Ain't nobody can stop
勝利して Let the champagne pop
≪Chopstick 歌詞より抜粋≫
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「君」を最高の仲間と思っている主人公は「一人なんてIncomplete(不完全) 自信がない Can’t compete(戦えない)」と不安を口にしています。
「2ひく1は1」ですが、君と別れて一人ぼっちになった自分は1でもなく「Zero」だとさえ思っているようです。
必要なのは全ての人を救うスーパーマンではなく、自分だけのヒーローである「君」です。
そしてファンの存在を「心の糧」にして共にトップを目指して進んでいくことが、自分の「job(やるべきこと)」とも歌っています。
この「最強のタッグ」なら必ず実現できると、確信しているのが伝わってくるでしょう。
最後の英文は前の「優勝して」というフレーズから、シャンパンファイトをイメージさせます。
高みを目指すのも喜びを分かち合うのも、全てファンと一緒がいい。
タイトルが単数形の「Chopstick」であることも、自分たちがファンと揃って初めて価値ある存在になれることを意味しているのかもしれません。
この熱い想いを知ると、NiziUをますます応援したくなりますね。
「Chopstick」の歌詞とMVに引き込まれる
NiziUの『Chopstick』は、2本で1膳の箸のようにNiziUとファンの密接で不可欠な関係性を綴った楽曲です。日頃から箸がなじみ深い日本人だからこそ、この歌詞のイメージが理解しやすいでしょう。
MVには、他にも歌詞の意味を引き立てる演出がたくさん盛り込まれています。
歌詞とMVを合わせてチェックして、メンバーが明るく伝えるメッセージを受け取ってください。