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【インタビュー】小林愛香、初のライブツアーで考えた“なんでやねんウェイヴ”って?

声優・歌手として活動する小林愛香が、初のライブ映像作品『小林愛香LIVE TOUR 2021 "KICKOFF!"』をリリース!UtaTenでは、同作について取材を敢行しました!
2021年6月~7月にかけて初のライブツアーを開催した小林愛香。彼女にとって初のライブ映像作品となるLIVE DVD/Blu-ray『小林愛香LIVE TOUR 2021 "KICKOFF!"』がリリースされた。特典CDにはTVアニメ『殺し愛』のエンディングテーマとして制作した新曲「マコトピリオド」が収録されている。繊細なピアノのアレンジが印象的な切ないバラードに、小林愛香はどうアプローチしたのか。声質に対する冷静な視点と、歌に対するエモーショナルな姿勢。そんな彼女の魅力がわかるインタビューになった。


初ツアーを振り返って

──まずは改めて、初の全国ツアー『小林愛香LIVE TOUR 2021 "KICKOFF!"』の感想をお聞かせいただけますか?


小林愛香:私自身、初の全国ツアーだったこと、またコロナ禍の中でのツアーということで、いろいろ不安な部分も多かったです。ですがライブを重ねていくごとに、楽曲に対する自分の理解度も深まりましたし、観客の皆さんとの絆もどんどん強くなっていった、そんなツアーだったように感じています。このツアーを通して、ファンの皆さんが、楽曲に対してたくさんの意味をつけてくれたように思いますね。私も、音楽が楽しい、音が楽しいって思うことが出来たし、今までよりも音楽に対するプラスの気持ちが強くなりました。


──ツアーで演奏した曲中で、観客の反応に驚いた曲は?

小林愛香:『Lorem Ipsum』ですね。この曲は、皆がキラキラ(=ペンライトやグッズのLEDブレスレット)をくるくる回してくれたんですけど、それを見て “こんな風に盛り上がれる曲だったんだ”って。新発見でしたね。ツアーが進んでいくにつれ、その盛り上がりの一体感が高まっているのを感じて、とても楽しかったです。



──ツアー中“楽しかったな、面白かったな”と思うシーンを具体的に教えてくださいますか?

小林愛香:新型コロナウイルス感染拡大防止対策のために、観客の皆さんが声を出せなかったんです。でも、せっかく来てくれた皆とコミュニケーションをとりたいなと思って、各地でいろんな試みをしてみました。


──ライブ毎に、その試みが違っていたということ?

小林愛香:そうです、そうです。LIVE DVD/Blu-ray『小林愛香LIVE TOUR 2021 "KICKOFF!"』に収録されたZepp Hanedaのライブでは、お客さんに下手から上手に向けた流れでウェイヴをしてもらったんですね。それがKT Zepp Yokohamaでは前から後ろへ向けてのウェイヴになってたり、Zepp Nambaの2日目では“なんでやねんウェイヴ”をやったり(笑)。


七夕だから、流れ星ウェイヴ

──“なんでやねんウェイヴ”!新しい(笑)。詳しく教えてください。


小林愛香:私が“なんでやねん!”って言ったら、お客さんが隣の人に“なんでやねん”って言いながらウェイヴが起こっていくんです(一同爆笑)。


──あはははははははは(大爆笑)。それうまくいきました?

小林愛香:はい、わりと(笑)。やる前に皆に“キラキラ、隣の人に当たらないように気を付けてね”って話はしておいて。実際やってみたら、キラキラが“なんでやねん”って言葉とともに動いて、隣の人の顔をいい感じで照らすんですよ。それが面白かったです。あとは、7月7日、七夕の日のライブでは“流れ星ウェイヴ”を(一同爆笑)。


──あははははは(続・大爆笑)すみません、全然、想像出来ないんだけども(笑)。

小林愛香:みんなに流れ星になってもらって、願いをこめながらウェイヴしてもらったんです(笑)。これはもうね、言葉で伝えきれないっていうか、説明出来ない(笑)。でもこれが、ファンの人には一発で伝わったんですね。すごいですよ、皆さん。一生懸命で、団結力があって、一丸となっていて(笑)。すごく楽しかったです。バンドメンバーも楽しんで一緒にウェイヴしていました。


今しか出来ないことを楽しむ

──コロナ禍で観客が声を出せないライブの中、いろいろ考えたひとつが、今言ったような多彩なウェイヴだった?


小林愛香:そうですね。声が出せない中で、ライブ以外になにをやれば皆に楽しんでもらえるんだろう、コミュニケーションがとれるんだろうって考えて、やってみたんです。で、わかったことがあって。これは私個人の感想なんですけど……例えば、去年のツアーだったらウェイヴを試してみたけど、そういう特別なことをやらなくても、拍手だったり拳だったり、それから皆が同じ会場にいてくれるだけで、こんなに楽しいんだ、皆が集まってくれるだけでこんなに幸せなんだって。声が出せなかったことがマイナスに感じなかったんですよね。

ですが同時に、皆の声援がより一層恋しくなったツアーでもありました。でもライブで声援が聴けるようになる……その未来はいつか必ず来ると思うから。だからその瞬間を待ちながら、今は今を楽しめたらいいなと思うようになりましたね。ライブだけに限らず、今しか出来ないこともいろいろあると思うので、そういうことを考えて見つけて、楽しんで行きたいなと思っています。


──確かに。コロナ禍以前のライブだったら“なんでやねんウェイヴ”は、出てなかったかもしれませんもんね。

小林愛香:そうですよね。(観客が)声が出せていたら、生まれてなかったことだと思います(笑)。


──愛香さんは、歌を歌い始めた当初から、ライブをやりたい、ツアーをやりたいって気持ちは強くありました?

小林愛香:歌手を目指す中で1番やりたいって思ったのが、ライブでしたね。もちろん、自分のアルバムを出させていただくっていうのも目標でしたけど、やっぱりライブがしたいってずっと思っていました。私がやりたかったのは、音楽を通して、皆さんと一緒に同じ気持ちになれること。だから、初めてのツアーは私にとって、本当にありがたい経験でした。


──2021年6月にリリースされた1stフルアルバム『Gradation Collection』は、ロック、ポップス、繊細なバラード、カントリー、ジャズ……といろいろなジャンルの楽曲にチャレンジしてる。すごく楽曲バリエーションが豊富で、それを全部、自分のものにして、しっかり歌っているのがすごいなと思いました。

小林愛香:ありがとうございます。そう言っていただけて、すごく嬉しいです。楽曲は、プロデューサーのQ-MHz・田代さんと、いろいろ話しながら作っていくんです。私が“この曲はこんなイメージ”とか言うと、それが田代さんから何十倍にもなって返ってくる。すごく刺激的ですし、すごく楽しいです。例えば『Sunset Bicycle』という曲は、楽曲だけ聴いた時に、夕焼けと風をイメージしました。それを田代さんに伝えたら、タイトルにも入れてくれて。他の曲もイメージを訊かれて、それを形にしてもらうことが多いですね。


本人による小林愛香の歌声分析

──楽曲制作にあたり、ライブを意識することは?


小林愛香:結構全部、ライブを意識しています。ここで盛り上がりが欲しいなとか、そういう意図を1曲1曲盛り込んでいるんですよね。田代さんといろいろお話させていただきながら、この曲では、ここでこういうふうに盛り上がってほしい、してくれたらいいなっていう願い、思いを詰め込んでいくんです。でも、実際にライブで披露すると、こちらの想像とは違う盛り上がり方をする曲もあって。

ライブで、楽曲に対して、本当にたくさん発見があるんですよね。だから、初めてのツアーは、私自身にとっても、すごく刺激になりました。これからもライブを意識して楽曲を作っていくと思います。同じ音楽を通して、同じ気持ちになって帰ってくれたらいいなと思ってライブをやっているし、そういう場所をずっと大切にしてきたいと思っています。


──ご自分の歌声を分析されたことはありますか?

小林愛香:あぁ……あります(笑)。


──それは、どんなタイミングだったのでしょう。

小林愛香:私、物心がついたときから歌って踊ることが好きだったので、自分の歌う声を聴くことはあったんですけど、本当に意識して分析するようになったのは高校生の時ですね。当時、アニメのエンディングテーマを歌わせていただいたんですけど、その時、自分の歌声を録って聴かせてもらう機会があったんです。そこで、自分の歌声、自分の歌い方と向き合う時間があって。

自分が得意としているものは、少しクールな感じがする切ないバラードなのかなって思ったんです。そこからは、半分「自分の声はこうだ」って決め付けて歌っていました。でもそんな中、違う自分の声に気付くきっかけになったのが、声優のオーディションだったんです。


──アニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』のオーディションですね。それで津島善子を演じることになった。これは私の感想なんですけど、津島善子ってキャラクターは、テンションの出し方が難しそうだなと思たんですが、いかがです? 作中では、テンションのアップダウンが、ひとつのキャラになっているというか。

小林愛香:そうですね、そういうところもある役どころだと思います。彼女のおかげで、低音にも高音にも、表情を持たせられるようになったのかなとは感じていて。その影響が、自分で歌う際にも出てきて、いろんなバリエーションがついてきたなと感じているので、すごく素敵な出会いだったなと思います。彼女には、とても感謝しています。声優のお仕事をいただく前は、歌声について、自分の中で“小林愛香の歌声はこれだ”という固定概念があって、そこを正解だと思って、そこに近づけていこうとしていたんです。

でも今は、いろんな自分の声色を知って、冒険している感じ。どんどん、自分の声を探求していっている感覚があって。もしかしたら、まだ違う声色があるかもしれない、みたいなワクワクもある。いろんな可能性を探っている最中なんですよね。いろんな曲調の歌を歌わせていただく中で、じゃあこの曲はどの声音でとか、この曲の最初はこの声だけど、サビはこっちの声で……とか考えて、試していけるのが楽しいし、嬉しいんですよね。


新曲「マコトピリオド」

──LIVE DVD/Blu-ray『小林愛香LIVE TOUR 2021 "KICKOFF!"』
の特典CD「マコトピリオド」(TVアニメ『殺し愛』エンディングテーマ)について伺います。出来上がって来て、初めて聴いた時、歌詞を読んだ時の印象を教えていただけますか?


小林愛香:まず、歌詞を見ただけで、涙が出てきそうな感じでした。私が曲をいただく時は、デモテープに仮歌がついてなくて、シンセメロディーが付いている形で送られてくるんです。


──つまり、歌メロはシンセのメロディーの状態のものをまず最初に聴く、と。歌、声音に関しては、ゼロから愛香さんがイマジネーションしていくんですね。

小林愛香:そうです、そうです。この曲をパッと聴いた時には、本当に吸い込まれていくようで、不思議な曲だなと感じました。その後、実際に自分で歌ってみて思ったのは、バック(トラック)の音数が少ないから、ピアノの音を一音一音大切に感じながら歌ったんですけど、それがとても新鮮でした。完成した曲を聴いても私の息継ぎがすべて聴こえてくるし。


──そのブレスの音までしっかり聴こえるのが、この曲の切実さの表現に繋がっているように感じました。

小林愛香:息を吸って、吐いて、みたいな。それでこう……生きていることを感じるというか。『殺し愛』の原作マンガも読ませていただいて、原作やアニメの世界観をちょっとでも広げられるようなお手伝いが出来たらいいなって思いながら、歌わせていただきました。

▲TVアニメ「殺し愛」ノンクレジットエンディング映像|小林愛香「マコトピリオド」

新曲の中で好きな歌詞

──なるほど。今おっしゃった、その世界観を意識して、感情移入した部分は?

小林愛香:そうですね……「声が出ないのに 呼びたがっているのは なぜ? 止まらない痛み」という部分ですかね。あと、特に好きな歌詞が「ウソにはマコトが/マコトにはウソが ああ背中合わせで」と、このフレーズのひとつ前の「信じたいから信じた…」という部分。このフレーズから、主人公は、自分で選んで信じているんだと思うんですね。だから信じたものが、自分の中では全部本当になるのかな……とか。

真実じゃないかもしれないけど、マコトだから。でもマコトの中にはウソも含まれているかもしれないから、それは……?とか、いろいろ考えました。この1曲の中に、本当に主人公のいろいろな感情があって、それを想像するだけで、私はぐるぐるしちゃったんです。今でもぐるぐるしますけど(笑)。でも伝えたいことがギュッと詰まっていると思っています。



──なるほど。歌入れの際に気を付けたことは?

小林愛香:音数が少ないので、歌声のちょっとしたゆらぎすらも皆さんに届くから、感情を入れすぎたら、ちょっと荒ぶった投げやりな感じにも聴こえてしまうかなって思って。そうならないようにすごく気を付けました。


──2番以降、バックの音数が増えていくのもドラマティックですよね。

小林愛香:そうなんです。いいですよね! 私、そこに、歌声だけじゃなく、他の楽器がこの物語の主人公の感情を代弁しているように感じていて。主人公の過去も含めて、声にならない痛み、声にならない叫びを楽器が奏でているように感じるんです。それで、歌っていても鳥肌が立っちゃって。今、完成した曲をフルで聴いていても、涙が出ちゃうし、鳥肌が立つ。そういう曲になったと思います。たぶん私、インスト聴いても泣けると思います。あと、先日、この『マコトピリオド』を雪の中で聴いたんですけど、すごく合うなと思ったんですよね。冷たいんだけど、温かさもあって。


──なるほど。愛香さん、本当に音楽を楽しんでいますね。歌うことはもちろん、聴くことでも存分に楽しんでいる。今、お話を聞いてて、イマジネーションが半端ないって思いますから。

小林愛香:ありがとうございます。


──そういう音楽の楽しさ、すごくわかります。私も音楽を聴きながら“この曲、飛行機の離陸と同時に聴きたい、今度やってみよう”と思ったりします。で、実際に飛行機の離陸の瞬間に聴くと、それが楽しい。

小林愛香:そうなんですか! すごいですね。楽しそう…っていうか、きっと楽しいですよね。


──はい、めちゃくちゃ楽しいんです。

小林愛香:『マコトピリオド』も、TVアニメ『殺し愛』を観ていなくても、聴いた人の中でいろいろな解釈が出来る、すごくイマジネーションが広がる曲だと思います。


これからの小林愛香

──では、楽曲タイトルにちなんだ質問をひとつ。最近、ピリオドをうったことを教えてください。

小林愛香:え!うーん…やめたことですよね?


──そうですね、あとは区切りをつけたとか、そういう解釈で。

小林愛香:そうですねぇ……(真剣に考え中)……この数年、アメリカンドックをずっと食べていたんですけど、それにピリオドを打ちました(笑)。何年か前から、なぜかアメリカンドックをすごく欲っしていて(笑)。そこにピリオドをうち、肉まんに切り替えました!

(一同爆笑)


──では、最後にこれからの小林愛香をイメージしてください。どんな姿が浮かびますか?

小林愛香:皆と一緒に拳を振り上げて、一緒になってジャンプしている……そんな私ですかね(笑)。楽しい空間に、皆と一緒に、私もいたい! 今もその瞬間を待っていますし、みんなと一緒にずっと楽しい空間を作っていけたらいいなと思っています。



TEXT 伊藤亜希

1993年10月23日生まれ、神奈川県出身。愛称は“あいきゃん”。 2020年にシングル「NO LIFE CODE」でトイズファクトリーよりメジャーデビュー。 その後もTV アニメ『真・中華一番!』オープニング主題歌「Tough Heart」、本人も声優として出演したTVアニメ『さよなら私のクラマー』のオープニング主···

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