「PRODUCE 101JAPAN SEASON2」から誕生したINIの2ndシングル『I』
「国民プロデューサー」と呼ばれる番組視聴者が出演者を決めるサバイバルオーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN SEASON2』から誕生した、グローバルボーイズグループ・INI。池﨑理人、尾崎匠海、木村柾哉、後藤威尊、佐野雄大、許豊凡、髙塚大夢、田島将吾、西洸人、藤牧京介、松田迅の11名のメンバーで構成され、高いスキルを伴う歌唱力とダンスパフォーマンスでファンを魅力しています。
そんなINIが、2022年4月20日に待望の2ndシングル『I』をデジタル配信リリースし、初週売り上げ58.1万枚を記録しました。
オリコン史上初のデビューシングルから2作連続でハーフミリオンを突破したアーティストとなり、さらに大きな注目を集めています。
デビューシングルに引き続きファン投票によって決定した2ndシングルの活動曲は、オールドスクールHIP-HOPナンバーの『CALL 119』です。
リリースに先行し3月20日に公式YouTubeチャンネルでフルMV公開後、翌日には300万回再生を突破しました。
『CALL 119』は重厚感のあるサウンドに洗練された美しいボーカル、迫力のあるダンスパフォーマンスの融合でリスナーの心を惹きつけます。
「119番に電話して」というタイトルに込められたメッセージを歌詞から読み解いていきましょう。
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Call the 119
Break it Wreck it Crack it
119
Baby 俺がSaving you
119
≪CALL 119 歌詞より抜粋≫
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冒頭から「Break it Wreck it Crack it(壊せ 壊せ 割れ)」とエネルギッシュなフレーズが出てきます。
続く「俺がSaving you(君を救う)」の歌詞によって、人を救うために不要なものを壊そうとしていることが伝わってきますね。
そこからタイトルの「CALL 119」は、「俺を呼んで」というINIからファンへの呼びかけなのではないでしょうか。
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Hold up 指差し
見違えた俺にたじろぎ
物言いたそうな眼差し
何そんなのお構いなし
I don't care I don't care
雑音 秒でスルー
I'm alright I'm alright
威風堂々たる自信
Let me show you everything
≪CALL 119 歌詞より抜粋≫
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周囲は以前の姿とは「見違えた俺にたじろぎ物言いたそうな眼差し」を向ける人たちばかりですが、彼らは「そんなのお構いなし」と堂々と振る舞っています。
他人の批判的な声は「雑音」と捉えていて、「秒でスルー」「I don’t care(俺は気にしない)」とはっきり告げています。
そんな風に強気でいられるのは「威風堂々たる自信」があるから。
「Let me show you everything」は「君が俺の全てだってこと教えてあげる」と意訳できます。
応援してくれる人たちのおかげで確たる自信を持っているから、批判的な目を向けられても平気だという考えが見えてきます。
目に見えない檻から飛び出せ
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聴こえる SOS
明日へのシグナル
呼んでる求める
俺を Like a 119
3 2 1 準備はいい
Fish tank 壊す瞬間
ジャマな仮面
もう捨てるんだ Away
≪CALL 119 歌詞より抜粋≫
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この部分の歌詞では「Fish tank(水槽)」のフレーズが印象的ですよね。
外の世界は見えているのに決して出ていくことはできない。
そんな水槽の中の魚たちのように、多くの人たちが目に見えない檻のようなしがらみによって、新しい世界へ踏み出せないでいることを表現していると考察できます。
同じように「ジャマな仮面もう捨てるんだ」という言葉も、周囲の目を恐れて取り繕う必要はないと訴えてきます。
きっと本当は誰もが自分の殻を破り、憧れの世界へ飛び出したいと願っているはずです。
そのSOSを聞きつけて、INIがまるでレスキュー隊のように厳しい現実から救い出そうとしてくれているイメージが伝わってきます。
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Spit that たったひと言で
遮るくだらない Booing
I'm sorry レベチだから相当
ついて来れるヤツらだけ Follow
Let's go 焚き付けて
今火を心に
Let it be
もっと強く Burning
≪CALL 119 歌詞より抜粋≫
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「Spit that(唾を吐く)」ように、吐き捨てられたブーイングが彼らの行動に水を差します。
しかしそれも「くだらない」ものだと意に介さない様子が見て取れますね。
そして、文句を言っている人たちと自分たちとでは「レベチ」だから「ついて来れるヤツらだけ」俺たちに続けと呼びかけます。
「Let it be」には「あるがまま」や「なんとかなるさ」といった意味があります。
世間の常識や周囲の見方に振り回されず、情熱を燃やした自分の心のままに行動すればいいのだと勇気づけてくれているようです。
自分自身を信じられるように「もっと強く Burning(燃やせ)」という力強いメッセージが込められています。
新しい世界へ一緒に走り出そう
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Just get out the way
Call me the 119
Press it
Break it break it break it
Call me that
Tab tab Call the 119
Let it be fun
Break it break it break it
Tab tab Call the 119
≪CALL 119 歌詞より抜粋≫
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この英語詞では「Call me」とはっきり自分たちを呼ぶように求めています。
実際のレスキュー隊がSOSを受けて初めて救出へ向かえるように、今の現実を変えたいと声を上げなければ誰も助けてはくれません。
だからこそ、声を上げて自分たちの存在を求めてほしいと思っていることが感じられます。
「Just get out the way(邪魔をするな)」とあるように、世間と違うことをしようとする人に批判的になって邪魔をする人は少なくないでしょう。
それでも変わろうとする強い思いと手助けしてくれる人がいれば、きっと壁を壊すことができるはずです。
「Let it be fun(楽しんで)」というフレーズは、自分らしく生きることの楽しさを伝えてくれているように思えます。
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あるがままの
Baby It's alright
俺で生きる
I'm one of a kind
抑えきれない
叫びと共に走り出した"I"
≪CALL 119 歌詞より抜粋≫
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あるがままの自分で生きることは簡単ではありませんが、誰のことも気にせず自分の思うままに生きられたら人生はもっと輝くでしょう。
「I’m one of a kind(俺は唯一無二の特別な存在)」と自身の価値を認めることが大切です。
この部分の最後には2ndシングルのタイトル「I」が出てきます。
「I」はグループ名にも使われているINIにとって象徴的な言葉なので、ここではメンバーやファン一人一人のことを指して使われていると解釈できます。
音楽の世界へ飛び出したINIと彼らを応援するファンは、抑えきれない熱い思いを胸に共に走り出した同志です。
自分たちが助けるというだけでなく、みんなで一緒に新しい世界へ行こうと誘う、エネルギッシュな歌詞に元気をもらえます。
洗練されたパフォーマンスが光るMVも必見
『CALL 119』は自分らしくあるよう励ますと共に、ファンとの繋がりの大切さを言い表すINIの名にふさわしい楽曲と言えるでしょう。情熱的なフレーズが甘く爽やかな歌声に乗って真っ直ぐ届けられるので、メンバーの覚悟が感じられてますます応援したくなりますね。
2022年5月時点、「I」はBillboard JAPANのランキングで80万枚を超えるセールスを記録しています。
グローバルアーティストへの階段を登り始めたINI。
今後もさらなる活躍が期待できるでしょう。
今回考察した『CALL 119』は勢いのあるダンスパフォーマンスも見どころなので、ぜひMVと合わせてチェックしてみてください!