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結束バンド「星座になれたら」歌詞の意味とは?アニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」劇中歌を考察!

TVアニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』の劇中歌『星座になれたら』。作中の文化祭ライブのシーンで「結束バンド」が披露するエモーショナルな1曲です。今回は、大人気アニメの最終話を彩る『星座になれたら』の歌詞の意味を考察します。

TVアニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」劇中曲

陰キャでぼっちな高校生・後藤ひとりが、ロックバンド「結束バンド」への加入をきっかけに日常を変えていく大人気アニメ作品『ぼっち・ざ・ろっく!』

2022年12月28日には、そのテーマソングや劇中歌を収録したフルアルバム『結束バンド』がリリースされました。

『結束バンド』には、OP主題歌『青春コンプレックス』や、アジカンが手がける最終話のED曲『転がる岩、君に朝が降る』など、全14曲が収録されています。

今回考察する『星座になれたら』は、同アルバム12番目の楽曲です。

▲TVアニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」結束バンド-星座になれたら【OFFICIAL MUSIC VIDEO】

『星座になれたら』の作詞は、アニメ『進撃の巨人』のED曲『悪魔の子』などで知られる樋口愛(ヒグチアイ)が手がけました。

劇中では、最終話の文化祭ライブのシーンで歌唱されています。

最終話は、ギターソロを務める「ひとり」の見せ場だけでなく、ギターボーカル・喜多郁代(通称「喜多ちゃん」)の成長も垣間見える回として印象的です。

そんな二人の成長や想いがぎゅっと詰まった楽曲『星座になれたら』。

果たしてその歌詞には、どのような意味が込められているのでしょうか。

「喜多ちゃん」への憧れ


まずは1番の歌詞から見ていきましょう。

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もうすぐ時計は6時
もうそこに一番星
影を踏んで 夜に紛れたくなる帰り道
どんなに探してみても
一つしかない星
何億光年 離れたところからあんなに輝く
≪星座になれたら 歌詞より抜粋≫
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夕暮れどきに見える「一番星」の描写で、『星座になれたら』は幕を開けます。

続く「影を踏んで 夜に紛れたくなる」という歌詞は、キラキラした世界に耐性がない陰キャ「ひとり」の習性を表しているのかもしれません。

また、ここでの「一番星」は、この歌の主人公にとって「遠くから孤高の輝きを放つ存在」であるようです。

なお、作中で歌詞を書いたのは「ひとり」という設定なので、曲中の「一番星」は、ひときわ輝いて見える陽キャのボーカル「喜多ちゃん」をたとえているとも解釈できます。

そんな「一番星」との対話が、次の歌詞では綴られているようです。

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いいな 君は みんなから愛されて
「いいや 僕は ずっと一人きりさ」
≪星座になれたら 歌詞より抜粋≫
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みんなから愛される「君」を羨んでいる主人公。

しかし、その「君」は「僕は ずっと一人きりさ」と返しています。

完璧を求められて弱さを出せなかったり、多くの人と関わりながらも深い関係を築けなかったり。

陽キャといえど、孤独を抱えているケースはさまざま考えられます。

この対話の部分では、陰キャ「ひとり」と陽キャ「喜多ちゃん」との間に「孤独」という共通点があることを示しているのかもしれません。

続いて、サビの歌詞を見てみましょう。

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君と集まって星座になれたら
星降る夜 一瞬の願い事
きらめいて ゆらめいて 震えてるシグナル
君と集まって星座になれたら
空見上げて 指を差されるような
つないだ線 解かないで
僕がどんなに眩しくても
≪星座になれたら 歌詞より抜粋≫
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「君と集まって星座になれたら」からは、「僕」自身も星であると自覚しているニュアンスが読み取れます。

「孤独」という共通点を見出したことで、「君だけが一番星」という認識が改められたのでしょうか。

また「星座になれたら」というのは、一人では成り立たない「結束バンド」として、誰もが羨むロックスターになりたい!という意味に解釈できそうです。

そんな「一瞬の願い事」を胸に、主人公は夜空を見上げている様子。

続く歌詞「きらめいて ゆらめいて 震えてるシグナル」は、自分自身の輝きの儚さと「願い事」に対する自信のなさを表しているのかもしれません。

それでもいつかは、誰かが見上げて指を差してくれるような「星座」になりたい

最後の一節「つないだ線 解(ほど)かないで 僕がどんなに眩しくても」は、ボーカル「喜多ちゃん」の声を通した作詞者「ひとり」自身への励ましのように聴こえてきます。

「ひとり」の願いと成長


続いて、2番の歌詞を見ていきましょう。

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もうすぐ時計は8時
夜空に満天の星
何億光年 離れたところにはもうないかもしれない
≪星座になれたら 歌詞より抜粋≫
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時間は夜の8時前。

1番の夕暮れどきには「一番星」しか見えなかったものの、時間が経った今は「満天の星」に覆われているようです。

夜空の星々を見上げ、輝くのは「一番星」だけではないと気づいたのでしょうか。

主人公は、前ほど「一番星」を遠い存在だとは考えていないようですね。

次の歌詞に入ります。

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月が綺麗で 泣きそうになるのは
いつの日にか 別れが来るから
≪星座になれたら 歌詞より抜粋≫
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夜空のなかでは「月」は独特な存在なので、ここでは月を「ソロ」の象徴だと仮定してみましょう。

主人公が「月」と「別れ」を結びつけているのは、シンガーソングライターやギタリストなど、将来なり得るソロのパフォーマーを「月」に投影しているからかもしれません。

「ひとり」は、その名前を体現するかのように一人ぼっちのまま「ギターヒーロー」として動画投稿を続けてきました。

卒業や進学、就職など、人生の節目に「別れ」は付き物です。

何かのきっかけでバンドが解散し、結果オーライでプロのソロ活動ができても、もはや今の「ひとり」にとっては嬉しいものではないのでしょう。

続いて、サビの歌詞です。

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君と集まって星座になれたら
彗星みたい 流れるひとりごと
消えていく 残像は 真夜中のプリズム
君と集まって星座になれたら
切なる願い 誰かに届いたら
変われるかな 夜の淵を
なぞるような こんな僕でも
≪星座になれたら 歌詞より抜粋≫
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まず「彗星みたい 流れるひとりごと」は、主人公「ひとり」が紡ぎ出す歌詞のたとえであると解釈できそうです。

続くフレーズは「消えていく 残像は 真夜中のプリズム」。

「残像が消えていくこと」は、ここでは「歌詞にある自分の色が薄らいでいくこと」だと仮定してみましょう。

そう考えると「真夜中のプリズム」は、単色の「ひとり」の歌詞を七色に変えるようなボーカル「喜多ちゃん」のことだと推測できます。

そんな「喜多ちゃん」たちと一緒に「星座になれたら」と切に願う「ひとり」。

「夜の淵(ふち)をなぞるような こんな僕」という表現は、一見すると自信がなさそうに思えます。

ただ、陰キャでありながら「真っ暗な世界と明るい世界の境界にまで到達した」と考えると、「ひとり」の成長っぷりも読み取れるのではないでしょうか。

「星座」としての結束


最後に、終盤の歌詞を見ていきましょう。

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遥か彼方 僕らは出会ってしまった
カルマだから 何度も出会ってしまうよ
雲の隙間で
≪星座になれたら 歌詞より抜粋≫
----------------

陰と陽、かけ離れた二人が出会ったこと。

主人公にとってそれは「カルマ(=宿命)」であり、必然のように感じられるのでしょう。

「雲の隙間」というフレーズからは、光がスポットライトのように差し込む情景が想像できます。

強い絆で結ばれた「結束バンド」がライトに照らされ、楽器をかき鳴らし、打ち鳴らす。

そんなエモーショナルなイメージが目に浮かんできますね。

それでは、いよいよ最後のサビです。

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君と集まって星座になれたら
夜広げて 描こう絵空事
暗闇を 照らすような 満月じゃなくても
だから集まって星座になりたい
色とりどりの光 放つような
つないだ線 解かないよ
君がどんなに眩しくても
≪星座になれたら 歌詞より抜粋≫
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「夜を広げる」というのは、陰キャらしくも魅力的な歌詞の世界を広げていくというようなニュアンスでしょうか。

単独で注目を集める「満月(=ソロ)」でなくても構わない。

今はただ「星座(=バンド)」として大きな夢を描いていたい!という熱意が伝わってきます。

ただ1つの光ではなく、それぞれのメンバーで「色とりどりの光」を放つことが「結束バンド」のロックなのでしょう。

最後の「つないだ線 解かないよ 君がどんなに眩しくても」は、1番のラストに対する「ひとり」のアンサーのように読み取れます。

あるいは「喜多ちゃん」自身が「ひとり」の輝きに気づくことを想定した歌詞だとも考えられますね。

互いの良さを認め合い、結束を強めて輝き続ける。

そのような強固な絆を持った「星座」こそ、主人公「ひとり」が思い描く「結束バンド」の理想の姿なのかもしれません。

4人そろっての「結束バンド」

今回は、結束バンド『星座になれたら』の歌詞の意味を考察しました。

「君と集まって星座になれたら」という主人公の願いがエモーショナルに響く歌詞だったのではないでしょうか。

また、対極にいる二人がリンクするような展開は、互いを慕い合う「ひとり」と「喜多ちゃん」の関係性にぴったりでしたね。

とはいえ「結束バンド」は、4人がそろってこそ成立するもの。

「星座」と聞くと、誕生日占いで知られる12星座を思い浮かべる人も多いでしょう。

12星座には、「結束バンド」が4人組であるように、4つの要素(火、土、風、水)に分類する考え方があるそうです。

『星座になれたら』がアルバムの12番目に収録されているのも、特別な意味があってのことなのかもしれませんね。

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