別れを選んだ春先
『また逢う日まで』は、人気シンガーソングライター『平井大』の楽曲。
2015年にリリースされたアルバム『Slow & Easy』に収録されています。
平井大といえば心がフッと軽くなるようなハッピーな音楽が印象的ですが、同曲は寂しげなウクレレの音色から始まるバラード。
どのようなストーリーが歌われているのか、早速冒頭の歌詞をみてみましょう。
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通いなれた 並木道の先で
「これが最後ね」と別れた
色づいた キレイなつぼみが
旅立つ季節の訪れを知らせた
≪また逢う日まで 歌詞より抜粋≫
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この歌詞からわかる通り、『また逢う日まで』はとあるカップルの別れを歌った失恋ソング。
「つぼみ」という単語から、春先の別れであることがわかりますね。
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「さよなら」が苦手な僕たちは
いつものように「またね」と手をふる
いたずらな笑顔がスキでした
もう一度だけ見せて
ねえどうして涙が溢れる?
忘れないよ ずっと
出会えて良かったあなたに
「また逢う日まで」
僕らは選んだ道を歩いてく
≪また逢う日まで 歌詞より抜粋≫
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続く歌詞で歌われているのは、主人公が「あなた」に対して抱く未練。
主人公は別れたくなかったようですが、一体なぜ別れてしまったのでしょうか?
そのヒントになるのが、一つ前にご紹介した歌詞にある「旅立ちの季節」と、先ほど紹介した歌詞にある「僕らは選んだ道を歩いてく」というフレーズ。
このことから、主人公と「あなた」はそれぞれの夢や目標に向かって歩むために別れを選んだものと考察できそうです。
「あなた」を想う春夏
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巡り行く季節の真ん中で
何を想っていますか?
あの日見た キレイなつぼみは
花を咲かせこの街を彩る
≪また逢う日まで 歌詞より抜粋≫
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2番の冒頭の歌詞では、つぼみが花を咲かせている様子が歌われています。
季節が移り変わっているようですが、主人公は気持ちを整理することができたのでしょうか?
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伝えたい想いに気づく頃
風セツナ あなたはもういない
「ごめんね」と「ありがとう」を繰り返し
僕たちは愛を知った
ねえどうして涙が溢れる?
忘れないよ ずっと
出会えて良かったあなたに
「また逢う日まで」
僕らはそれぞれ目指す場所へ
≪また逢う日まで 歌詞より抜粋≫
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主人公は前を向いているどころか、まだまだ寂しさに慣れない様子。
むしろ当たり前だった「あなた」がいなくなったことで、改めてその大切さに気づいている様子も伺えます。
ただ、最後は「それぞれ目指す場所へ」と歌われていることから、主人公もまた夢に向かって歩んでいるようです。
寂しさが消えることはないものの、別れを前向きに捉えているようですね。
さらに季節は巡れども…
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春の風も真夏の太陽も
秋の空も冬の砂浜も
出会い別れを繰り返して
巡り巡っていくのに
ねえどうして涙が溢れる?
忘れないよ ずっと
出会えて良かったあなたに
「また逢う日まで」
僕らは選んだ道を歩いてく
≪また逢う日まで 歌詞より抜粋≫
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こちらはCメロからサビにかけての歌詞。
主人公も「あなた」と同じように夢を追っているようですが、「あなた」のことは未だに忘れられないようです。
季節は巡るのに、寂しさは癒えることなく涙が止まらない…とても切ないですね。
「『また逢う日まで』僕らは選んだ道を歩いて行く」
1番でも使われている歌詞ですが、ここまでを踏まえると主人公は「あなた」との再会を心待ちにしながら夢を追い続けている様子も見えてきます。
果たして、前を向くことはできるのでしょうか?
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出会えて良かったあなたに
「また逢う日まで」
サヨナラ僕らが過ごした日々よ
≪また逢う日まで 歌詞より抜粋≫
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最後の歌詞では、「あなた」と過ごした日々に別れを告げています。
主人公が立ち直れたのかについては歌われていませんが、複雑な思いを抱えながらも一歩踏み出そうとしている様子が伝わってきますね。
大好きだけれど、夢や目標を叶えるためには一緒にいられない。
「また逢う日まで」は、そんな悲しい恋物語を歌った楽曲なのかもしれません。
失恋したら「また逢う日まで」で泣こう
以上、平井大の『また逢う日まで』について解説しました。別れた季節が春先であること、また別れの理由がそれぞれの夢であることから、卒業シーズンに聴くのもいいかもしれませんね。
もちろん、失恋した時に相手を思いながら聴くのもおすすめ。
また、とてもドラマチックな楽曲なので、特に共感できるシチュエーションでなくても楽曲の世界にどっぷり浸って聴くのもありです。
ぜひそれぞれの方法で楽曲を楽しんでくださいね。