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現実は甘くない。Thinking Dogsが「そんな君、こんな僕」に隠した黒い感情

誰にでも、追いかける背中がある。 お父さんの背中に始まり、憧れの人、先輩、ライバルと様々だ。その背中は追いかけても距離が縮まらず、いつも大きく感じる。


目標はいつも遠い。

誰にでも、“追いかける背中”はあるだろう。

それは、父親の背中かもしれないし、憧れの人・先輩・ライバルと様々あるはずだ。目標とする“その背中”は、一生懸命に追いかけても距離が縮まらず、いつも大きく感じるだろう。

追いかける側目線の楽曲『そんな君、こんな僕』

Thinking Dogsの『そんな君、こんな僕』は、そんな追いかける側視点で展開される楽曲だ。

2016年1月14日に新しく起用された、大人気アニメ「NARUTO-ナルト-疾風伝」のEDテーマソングだ。そのため、歌詞はアニメを知っている人が聴くと主人公であるナルトと、そのライバル関係にあるサスケを深く重ねてしまうような物語となっている。

謎のバンドThinking Dogs

2014年6月に活動を開始したThinking Dogsはウィキペディアでも詳細が明らかにされていない4人組ロックバンド。ボーカル担当のTSUBASA、ベースのわちゅ~、ギター担当のJun、そしてドラムの大輝からなる、年齢23~26歳という若い年齢層で構成されている。

子供の時は、NARUTOに登場する忍術の印を必死になって練習していた時もあったというNARUTO世代なThinking Dogs。

NARUTO世代が「NARUTO」に追いついて制作された楽曲。けれど、そこにあるのはキレイな感情だけじゃなかったんだ。

目標とは、巨大な壁

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そんな君をなぜか
こんな僕はずっと否定できなくて
走っているその背中を
太陽みたいに追いかけた
≪そんな君、こんな僕 歌詞より抜粋≫
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追いかける背中は、目標であると同時に超えられない壁だ。目標であるうちはまだいい。憧れという真っ直ぐな気持ちで、追いかけることができるからだ。

しかし壁と感じたら最後、心の中には黒いものが占めるようになる。

超えられない焦り、嫉妬や羨み、存在自体を憎々しく思うことだってある。いっそのこと、前を走り続ける相手を否定してしまいたくなるほどに。

振り返りもしない相手を肯定的に受け取れるのはアニメの主人公だけなのだ。

ほのかにみえる、黒い感情…

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そんな君はきっと
こんな僕にはない孤独に怯えてるんだ
その先には誰もいない
後ろに近づく不安だけ
≪そんな君、こんな僕 歌詞より抜粋≫
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そう考えると、この言葉たちは自分自身に言い聞かせているようにも聴こえる。相手を追い越せない自分を、納得させる理由だ

でなければ、後ろにずっといるというのは気持ち的に難しいものがある。自分も辛いけど、相手だってもっと辛いんだというように。

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追いかけてる方が楽だ
見えない未来は遠すぎて…
≪そんな君、こんな僕 歌詞より抜粋≫
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相手より、自分はマシだと思うことで保っていられる関係がある。それは汚く、醜い感情と言われるかもしれない。けれど自分が同じ立場に立った時、きっと同じことを思うはずだ。

そうして、相手が自分と同じ所へ落ちて来るのを待っている。


TEXT:空屋まひろ

2014年6月より始動。 TSUBASA(Vo.)、Jun(G)、わちゅ~(B)、大輝(Dr.)からなる4人編成のロックバンド。 2014年夏に行われた大型野外ロックフェスティバル「イナズマロックフェス2014」連動型のオーディション「イナズマゲート2014」へ出場し、ライブパフォーマンスが評価され、準グランプリを···

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