彼女ができたことを誰かにしゃべりたい！
高校の軽音楽部メンバーで結成された人気スリーピースガールズバンド・SHISHAMO。2013年11月13日リリースの1stアルバム『SHISHAMO』に収録の『僕に彼女ができたんだ』は、作詞をドラムスの吉川美冴貴、作曲をボーカル・ギターの宮崎朝子が担当して制作した楽曲です。
骨太なロックサウンドとポップさのバランスが絶妙で、ライブでも大いに盛り上がるSHISHAMOの代表曲として愛されています。
この楽曲で表現したい気持ちは、1番冒頭のこの歌詞にはっきりと表れています。
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しゃべりたい 誰かにしゃべりたい
あの子のことをしゃべりたいの
しゃべりたい 誰かにしゃべりたい
僕に彼女ができたこと
≪僕に彼女ができたんだ 歌詞より抜粋≫
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おそらく主人公は中高生の少年でしょう。
初めて恋人ができたことへの無垢な喜びが「誰かにしゃべりたい」というフレーズから伝わってきます。
この主人公のように初めての恋人ができた時には、誰かに惚気け話を聞いてほしいと思った方も多いのではないでしょうか？
青春時代のキラキラした気持ちがストレートに綴られていて、共感や懐かしさを呼び起こしてくれます。
続く部分からさらに歌詞の意味を考察していきましょう。
約束は守りたいけどバレてほしい
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かわいいあの子と僕だけの
二人で決めた大事な約束
「つき合ってることはみんなに内緒」
ああだけど…!
僕に彼女ができたんだ それはそれはかわいいんだ
僕に彼女ができたんだ 今すぐ誰かに自慢したいよ
≪僕に彼女ができたんだ 歌詞より抜粋≫
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主人公が「しゃべりたい」と思うのは、しゃべれない状況にあるから。
「つき合ってることはみんなに内緒」という約束を彼女と交わしているのです。
周囲に冷やかされたくないと感じて交際していることを秘密にする学生は多いでしょう。
「二人で決めた大事な約束」だから守りたいと思いつつも、本音は「僕に彼女ができたんだ」と自慢したがっています。
「それはそれはかわいいんだ」という真っ直ぐな褒め言葉に、彼女への純粋な愛情が見て取れますね。
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バレないかな 誰かにバレないかな
あの子とデートをしてたこと
バレないかな 誰かにバレないかな
あの子と手をつないだこと
≪僕に彼女ができたんだ 歌詞より抜粋≫
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これはおそらく彼女とデートした翌日、学校に登校した主人公の気持ちを描いているのでしょう。
初めてのデートで彼女と手をつないで歩いたこと自体よりも、それが「誰かにバレないかな」とソワソワしています。
バレることを心配しているのではなく、むしろ自分の口からは言えないからいっそバレてほしいと願っているのだと解釈できます。
みんなに冷やかされたい！
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かわいいあの子は今もまだ
両親にだって言ってない
「だってふたりだけの秘密だから」
ああだけど…!
≪僕に彼女ができたんだ 歌詞より抜粋≫
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彼女に尋ねてみるとまだ両親にも話していないようです。
その理由は「だってふたりだけの秘密だから」。
純粋な主人公は少しも勘ぐることなく、ますます彼女への恋心を加速させているのでしょう。
もちろん彼女の気持ちを尊重したいけれど自慢したいという欲求も捨てきれず、「ああだけど…！」と焦れったく感じていることが窺えます。
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クラスメートや近所のおばさん
八百屋のおじさん 家族にだって
言いふらしたい 言いふらしたい
冷やかされたい 冷やかされたい!
僕に彼女ができたんだ それはそれはラブラブさ
僕に彼女ができたんだ いいだろみんなうらやましいだろ
≪僕に彼女ができたんだ 歌詞より抜粋≫
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主人公も必死に堪えて誰にも言わずにいますが、クラスメートにすぐにでも言ってしまいたいと考えています。
「近所のおばさん 八百屋のおじさん」のように、たまに話す程度の顔見知りから、恋愛事情を話すには照れ臭く感じてしまう「家族」にも、「言いふらしたい」と切実に思っているようです。
そしてみんなから「冷やかされたい！」と夢見ています。
約束がある以上、実際に口にはできませんが「それはそれはラブラブさ」と心の中では大いに自慢しています。
「いいだろみんなうらやましいだろ」というフレーズからは、周囲への優越感も滲んでいますね。
中高生男子の初心で喜びいっぱいの感情が愛らしく感じられます。
「僕に彼女ができたんだ」は恋する気持ちを呼び起こしてくれる
SHISHAMOの『僕に彼女ができたんだ』は、少年の初々しく甘い恋心をクールな音楽に乗せて高らかに歌い上げるラブソングです。ちなみに2015年リリースの楽曲『僕、実は』は『僕に彼女ができたんだ』の続編で、合わせて聞くと恋と友情の複雑さを感じさせます。
いつかの恋を思い出させてくれるSHISHAMOの名曲で気分を盛り上げてくださいね。
