とあ制作のニーゴ進級記念ソングは前向きな歌詞が魅力
大人気リズムゲーム「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat.初音ミク」にて、2023年11月1日より追加された25時、ナイトコードで。の進級記念ユニットソング『トワイライトライト』。ポップなメロディに切なく儚いイメージを乗せて表現するボカロP・とあが作詞作曲した書き下ろし楽曲です。
今作は進級記念ということもあり、ニーゴらしく憂いを帯びた雰囲気がありながら前向きなメッセージが込められた歌詞である点が印象的です。
さっそく歌詞の意味を考察していきましょう。
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この想いもきっと重ねてセカイの中
笑って 笑って 笑って
迷ってしまったら此処へおいでよ
帷帳の奥から零れるイメージを辿るの
不完全なまま持ち寄って
不安定なまま寄り添って
まだまだ聴こえないままだな
≪トワイライトライト 歌詞より抜粋≫
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現実から離れたセカイの中で、共に負の感情を抱えた4人の想いが重なって生まれたのが「25時、ナイトコードで。」というユニットです。
その彼女たちがお互いに対して「笑って」と願っている温かな様子が、冒頭から繊細に描かれています。
現実では自分を見失い、選択に迷うことばかりです。
それでも、そんな時には「此処へおいでよ」と仲間を頼ってほしいというメッセージを伝えています。
「帷帳」は幕のことで、夜を表現する際にも使われる暗さを象徴するような言葉です。
彼女たちにとって今見える希望は厚い幕の向こうから零れる光のように小さなものですが、その小さな光を何とか辿り未来に希望を見出そうとしています。
それぞれ「不完全」で「不安定」な心を抱えながら支え合っていますが、「まだまだ聴こえないままだな」とうまくいっていないことを言い表しています。
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諦めた鏡の中 閉じ込めた繭の中
「ここにいるよ」
今は触れられない 見つからない
そんな迷いでも 願いでも
手を伸ばした先に繋がる夜があるから
崩れそうな螺旋を 踊って 踊って
この想いもきっと重ねてセカイの中
共鳴らして 共鳴らして 共鳴らして
ねえ笑って 笑って…
≪トワイライトライト 歌詞より抜粋≫
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「諦めた鏡の中」は、本当の自分について仲間に打ち明けられない秘密を抱えた暁山瑞希の心情を表現しているのでしょう。
「閉じ込めた繭の中」は、本当の自分の想いを心の中に閉じ込めている朝比奈まふゆのことと解釈できます。
それぞれ違う悩みを持つ2人ですが、初音ミクがセカイから呼びかける「ここにいるよ」という言葉を聞きここに集まります。
今はまだ迷い答えも願いの行方も分からないままですが、ニーゴとして活動していくうちに「手を伸ばした先に繋がる夜がある」ことを知りました。
そして螺旋状にねじれた迷いの中でも、まるで踊るかのように一歩踏み出し続けようと覚悟を決めているところなのかもしれません。
「共鳴らして」のフレーズは、とあ制作の『アイディスマイル』の歌詞にある「共鳴らせたらな」へのアンサーのようです。
「共鳴」という言葉を使っていることから、4人でチームとして共鳴し音楽を生み出すイメージが感じられます。
『アイディスマイル』ではそうなるといいと願っている段階でしたが、今作では意志をもって共鳴しようとしている点が素敵ですね。
1人も欠かせない大切な仲間
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失くしてしまったら此処へおいでよ
帷帳の奥続いてくイメージに潜って
不調和達が弾き合う境界線
不協和引き摺る平行線
まだまだ見えないままだな
≪トワイライトライト 歌詞より抜粋≫
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とうとう自分を失ったように思えたら、助けを求めてほしいと仲間は語りかけます。
行き止まりのように見える幕の奥にもまだ世界が広がっているように、先行きの見えない不安な人生の先にも確実に未来が広がっています。
完璧にはほど遠い自分たちが問題を乗り越えるには道のりは長いですが、乗り越えたいという願いを心の奥に持っていることは確かです。
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追い続ける額の中 優しく響く箱の中
ここにいるよ
今は振り切れない 満たされない
そんな痛みでも 祈りでも
≪トワイライトライト 歌詞より抜粋≫
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「追い続ける額の中」は画家の父親を追いかけ続けている東雲絵名を、「優しく響く箱の中」は形見のオルゴールを大切にする宵崎奏を連想させます。
今は痛みが拭いきれず、祈りは叶えられそうにありませんが、そんな現実を変えたいと思っています。
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紡ぎ出す旋律を 手繰り寄せる言葉を
結び会う色彩を 継ぎ合わせる情景を
≪トワイライトライト 歌詞より抜粋≫
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この歌詞は奏・まふゆ・絵名・瑞希の順で歌唱されている点に注目できます。
作曲をする奏、作詞をするまふゆ、イラストを描く絵名、MVを制作する瑞希。
4人全員がいてこそニーゴなのだと感じさせるフレーズですよね。
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曖昧が 矛盾が 縛りつけてるなら引きちぎってしまえよ
繰り返し滲むトワイライト
何度でも繋がれるさコード
≪トワイライトライト 歌詞より抜粋≫
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漠然とする気持ちや心の中の相対する想いが自分を「縛りつけているなら引きちぎってしまえよ」と、思い切って行動するよう強く訴えかけます。
「トワイライト(twilight)」は日の出前の薄明かりを指す言葉です。
「繰り返し滲む」とあることから、小さな希望の光が何度も自分たちを照らしていることを感じたのでしょう。
諦めず助けを求める限り仲間はそこにいて待ってくれていることが、「何度でも繋がれるさ」のフレーズから読み取れます。
声優陣へのリスペクトを感じる言葉選びにも注目
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手を伸ばした先に射し込む光があるなら
千切れそうなタイトロープ 踊って 踊って
その想いもきっと重ねてセカイの中
共鳴らして 共鳴らして 共鳴らして
そう歌って 歌って 歌って
≪トワイライトライト 歌詞より抜粋≫
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「タイトロープ」とは綱渡りに使う張り綱のこと。
手を伸ばさなければ希望する未来に届かないのなら、千切れそうなタイトロープの上でさえ踊ってやると言わんばかりです。
少し無謀な闘いに挑む想いもセカイの中では誰にも邪魔されないから、その気持ちを正直に歌おうとしていると考察できるでしょう。
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微かに脈打つ灯 今は眺める留まり木
いつかその実を揺らして 向き合っていけるのかな
≪トワイライトライト 歌詞より抜粋≫
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奏は「微かに脈打つ灯」と表現されるように、メンバーに希望の光をもたらす存在です。
そのそばで「今は眺める」だけでまだ行動は起こせないまでも自分の居場所を見つけられたまふゆと、「いつかその実を揺らし」たいと努力を重ねる絵名。
そして自分の悩みを打ち明けられずにいる瑞希が、「向き合っていけるのかな」と悩んでいる様子が見えてきます。
また、この部分のフレーズはニーゴの4人の声を演じている声優の名前も想起させます。
「灯」は歌詞ではあかりと歌われていますがともりとも読めるため、奏を演じる楠木ともりのことを表しているのでしょう。
「留まり木」は、まふゆを演じる田辺留依の名前から取られているようです。
「実」はみのりとも読めるので、絵名を演じる鈴木みのりのことと考えられます。
「向き合って」には瑞希を演じる佐藤日向の文字が含まれています。
キャラクターだけでなく、その世界観を作っている声優陣へのリスペクトが感じられる素敵な演出です。
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茜さす道の先 薄明に滲む想いも
共鳴らせるさ帷帳の奥 きっと
そう笑って 笑って 笑って
≪トワイライトライト 歌詞より抜粋≫
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朝日が昇り「茜さす道の先」に見える「薄明」の空は、未来に希望を抱き始めた彼女たちの心の状態を指していると考察できます。
夜がくれば朝が訪れるように、絶望という目の前を遮る「帷帳」の奥にもきっとまばゆい未来が待っているはずです。
そう信じ、笑顔で自分たちの音楽を「共鳴らせるさ」と決意表明をするニーゴの想いを感じられる楽曲です。
ニーゴの想いが伝わる進級記念ソング！
25時、ナイトコードで。が歌う『トワイライトライト』は、悩みながらも前へ向き成長しようとする気持ちが表現されていました。薄明かりを意味する「トワイライト」に光を意味する「ライト」を重ねたタイトルで、今はまだ小さな希望の光からこれから大きく強くなっていくようなポジティブなイメージが伝わってきます。
ぜひニーゴのこれまでのストーリーに思いを馳せながら、彼女たちの成長を感じてください。
