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【インタビュー】杉本琢弥、メジャー3枚目となるシングル「37.2度」をリリース。これまでにない新しいバラードに!

TikTokを中心に“熊本の彼氏”の名で人気急上昇中、SNSの総フォロワー数は130万人超えのシンガーソングライター・杉本琢弥。6月19日には3rdシングル『37.2度(びねつ)』をリリースする。7月6日には待望の熊本城ホールワンマンも控える今、新曲やライブへの想い、アーティストとしてのこれからなど、ざっくばらんに語ってもらった。

フルコーラスで聴いて欲しい

──『37.2度』は、女性側と男性側の両方の気持ちを歌うという、これまでにない楽曲です。どんな想いからこの楽曲が生まれたのですか?


杉本琢弥(以下、杉本):だいたい皆さん楽曲を作るときは、まずワンコーラス目を書いて、それを深掘りするような形でツーコーラス目を書くことが多いと思います。そうすると、どうしてもツーコーラス目は弱くなってしまう。せっかくだったらフルコーラスで聴いて欲しいという想いもあって、ツーコーラス目を男性側の気持ちにしたら興味を持ってもらえるんじゃないかと思って書きました。ワンコーラス目で書いた女の子の物語に対する僕の気持ちをツーコーラス目で書いた。そんな楽曲です。


──まるでドラマのように映像が浮かぶ楽曲だなと感じました。女性側の歌詞から書かれたということですが、歌詞を書くときは物語を作り上げるような感覚なんですか?

杉本:基本的にこういう恋愛を綴った歌詞には、私情は入れないというのが僕のポリシーです。今回、女の子目線で描いているワンコーラス目は、好きだからこそ強がって言えない姿を書いていますが、こういう女の子側の気持ちを書いたらかわいいなという想いで書きました。

実は今回、タイトル先行だったんですよ。それで、どうやって「37.2度」というワードにアプローチしていこうとなったときに、女の子のかわいい部分だったり、強がっている部分を盛り込んで世界観を作り上げていこうと。実際には、すごく短い物語なんですよね。電話している間の一瞬の物語なんですが、しっかりと描写が浮かぶように書こうと思って書きました。

▲杉本琢弥『37.2度』Official Music Video

──タイトル先行だったんですね!?

杉本:メジャー1stで『おにぎり』という楽曲をリリースしたんですが、いまだに僕の代表曲といえば『おにぎり』なんですよ。それくらいリリースしたときのインパクトが大きかったんだと思います。「何でおにぎり?」みたいな(笑)。もちろん、僕の中ではどの楽曲も大事な曲なんですが、パンチの強さでいうとやっぱり『おにぎり』なんです。

なので、新たにタイトルが頭に残るものを作りたいという考えでした。今までは僕が楽曲を作って、それがOKならリリースするという流れだったのですが、今回はレーベルやプロデューサー、マネージャーなどのスタッフ全員でタイトルを出し合って、その中でいいねとなったのが「37.2度」だったので、それをタイトルにしました。


──確かにかなりインパクトがありますね。

杉本:ですよね。いろいろな候補がある中で、僕の中ではちょっとチルっぽいイメージがあったんですよ。これまでバラードのリード曲はなかったので、それも面白いと思いましたし、「37.2度」というワードの語呂の良さと、目で見たときのキャッチーさもあって、これだなと。


──ギターサウンドのバラードというのも新鮮でした。

杉本:トラックメイクの段階ではピアノでリリースカットしてたんです。今っぽい乾いたピアノの音で作っていたんですが、それだとありきたりだなと思って。青さもこの曲にはあるので、それをいい塩梅で取れるのがギターのサウンドだと感じて、そこはこだわりました。


──『37.2度』の中で特にお気に入りのフレーズは?

杉本:うーん、どこだろうな…。やっぱり、サビのラストの〈キスで傾く37.2°〉かな。最初は「37.2℃」という体温の話をしているけれども、このラストだけはキスするときの角度になぞらえていて。なので、あえてタイトルを漢字にしたという、ある意味では答え合わせになっている部分です。最後にパッと思い浮かんで書けたので、それも印象に残っているところですね。



──今回のカップリングには、現在放送中のドラマ『買われた男』のオープニングテーマでもある『B.B.Q.』が収録されています。ドラマのために書き下ろした楽曲だそうですが、どのようなところから発想を得て作っていくのですか?

杉本:今回は、トラックとメロディーラインはあったんですよ。そこに歌詞をつけていったという感じです。歌詞では、〈B.B.Q.〉と歌いつつ、サビは〈Baby cute〉という言葉を使おうというのが最初の発想ですね。その後、ドラマのプロデューサーさんとも直接お会いして話をさせていただき、このドラマが女性用風俗を描いていることで、僕自身は詳しく知らない世界だったのですが、どんな世界なのかを聞かせていただいたり、脚本を読んでいるうちに、「女性が求める時間の儚さ」にフォーカスを当てようと思ったんです。男性側から女性を全肯定する楽曲を作りたいなと思って作りました。これでいこうと決まってからは、たしか1日で歌詞が全部できあがったんですよ(笑)。



──すごい!杉本さんとしては、先にテーマがあった方が書きやすいですか?

杉本:それが、そういうわけでもなくて。曲が生まれる方法はいろいろとあるんです。最初にトラックを全部作り上げて、そこから作ることもあれば、最初にピアノでパーッと弾いたのがそのまま曲になることもあるし、『B.B.Q.』のように〈Baby cute〉という歌詞がまず頭にあって、それに対してコードを当てて作ることもあるので。絶対この方法が作りやすいみたいなのはあまりないんですよね。


──その時々で違うんですね。その中で意識されている、曲作りのこだわりはありますか?

杉本:メロディーにも歌詞にも「絶対にこうじゃないと」というのはないんですが、漠然とサビのキャッチーさ、世界観の逸脱がないようにということは考えます。あとは、曲の冒頭でどれくらい興味を引けるかですね。「この曲、どんな曲なんだろう」って思わせられるか考えながら作っています。


──特にTikTok などのSNSだと、短い部分でどれだけ興味を引けるかが大きいですよね。

杉本:本当にそうですね。僕の曲も昔は、5分弱の長さの曲も多かったんですが、今は3分台が増えてきましたから。


──今回、3タイプのシングルリリースで、それぞれ違う収録曲が入っています。『君とシャンプー』『Madness』『また明日』、それぞれのここは聴いてほしいというポイントは?

杉本:『また明日』は、ドラマ『#居酒屋新幹線2』のエンディング主題歌として使っていただいた曲です。ワンコーラス目まで歌詞が出来上がっていたので、僕がツーコーラス目を追加で作詞しました。ワンコーラス目では列車を人生になぞらえて、ドラマに対してのアプローチがされているのに対して、ツーコーラス目では〈また明日〉というワードをファンの方への想いとして書いているので、ぜひそこは聴いてもらいたいですね。『君とシャンプー』は僕の曲の中では一番、軽いノリの歌詞です。


──すごくかわいい曲でした!!

杉本:小学生が作ったようなフレーズで(笑)。でも、もしかしたら一番キャッチーで面白いタイトルかもしれないし、甘い楽曲かもしれないですが、よくよく聴くと失恋した曲なんですよ。そのアンバランスさがライブでも盛り上がるのかなと思っています。勝手に脳内再生されるような曲になるのかなと。

『Madness』は、夏でチルっぽい曲です。夏を感じる曲が欲しかったんですよ。「この曲を聴いている自分、めっちゃおしゃれ!」と思ってもらえるような楽曲を作りたいと思って、他の楽曲では出していない良さを楽しんでもらえたらいいなと思います。

行く末にはグループの活動がある

──杉本さんはグループ活動もされていますが、シンガーソングライターとしてのソロ活動では、これまでになかったことも多くなったのではないですか?


杉本:そうですね。これまでは曲のパンチにこだわっていたところがあったと思いますが、今は『37.2度』をリード曲に置くという、これまでにないことをしています。違う角度からのこだわりがありますね。メジャーデビューしてソロアーティストとして活動して1年経って、今の僕を知ってくださった方が増えたからというのもあると思いますが、街中を歩いていて声をかけてくださる方が増えました(笑)。


──今、ソロアーティストとして、どんな目標がありますか?

杉本:まず目先のことで言うと、熊本城ホールのライブを成功させること。その先も、自分の中でこういうステージに立っていきたいという目標はあるので、そこに向けて着実にステップアップしていきたいです。それから、お客さんが応援していく意味をきちんと体現したいと思っています。もしかすると、グループよりもソロの活動の方が大きくなっていくことがあるかもしれませんが、それでも僕がソロで活動してきたから、グループとして大きくなれたとみんなに伝わることがソロをやる意味の一つでもあると思うので、そこは大事にしていきたいですね。行く末にはグループとしての活動があるかなと思います。


──グループは帰る場所、みたいな?

杉本:みたいな(笑)。「子ども」のような、単身赴任している気分のような。愛着がありますね。


ライブは生きがい

──現在、LIVE TOUR2024『Starting Over』の真っ只中ですが、今回のツアーはどのようなものになっているのですか?


杉本:僕がソロ活動に専念するようになってから初のツアーなので、タイトルに「原点回帰」や「やり直す」という意味を込めた「Starting Over」とつけて、初心に帰って自分を過信することなく、でも自信を持って自分を律してやっていこうと思っています。これからどんどんお客さんが増えていくことを願いつつ僕も活動していきますが、そうなったときに僕の原点を思い出してほしいという意味も込めています。それは僕自身もそうで。これからどのように活動するとしても、どれだけ規模が変わっても、自分をしっかりと見つめられる楽曲をテーマに置いてくことが大事だなと思います。

今回のツアーファイナルは東京ですが、裏ファイナルは熊本城ホールです。今後は、新曲もどんどんやっていきますし、僕の曲の幅もさらに広くなっていくと思います。その分、これまでマストでやっていた楽曲たちが聴けなくなってくることもあるかもしれませんが、その切なさとワクワクを持って、曲が増えたからこそできるライブの作り方をしていけるかなと。『B.B.Q.』のようなライブで盛り上がる曲は、すでにみんなが盛り上がってくれているので、これからどう成長していくのかもツアーの楽しみですね。


──すでに手応えも感じていると!

杉本:ブログにも書きましたが、みんながうるさくて(笑)。


──うるさい(笑)?

杉本:いい意味で歓声が!ここで声を出してほしいと伝えたら、僕の思う2倍くらいの歓声が返ってくるんですよ(笑)。アコースティックの曲では、1回曲をとめたこともあるくらい盛り上がってくれるので、僕も楽しいですし、きっと初めて来た方もライブの楽しさを感じてもらえると思います。そうやってみんなと声を出して歌って、ライブを作っている瞬間が、本当の意味での曲の完成だと思うので、いい時間を過ごせていると思います。


──杉本さんにとって、ライブはどういった位置づけですか?

杉本:「一番近いところ」じゃないですかね。近い距離で、皆さんに声を届けられる。匂いも声もメッセージも、あの場で届けるから、あの場で感じるからというのは大きいと思います。例えばSNSだったり、ほかの活動を何のためにやっているのかと言われると、最終的にはライブのためなのかなとも思いますし。生きがいです。


──それに対して、TikTokなどのSNSは?

杉本:距離が近い場所への道しるべかな。SNSがあるからこそ知ってもらえるというのもあるだろうし、ライブができるのも知ってもらえるから。SNSがなかったら何もできないというのもあります。切っても切り離せないものだなと思います。


──先ほど、熊本城ホールの話も出ましたが、熊本は杉本さんの地元ですよね。地元愛は大きい方ですか?

杉本:そうですね。今回も20代最後の日を熊本でのライブで迎えたいという思いがあったので、この日に熊本城ホールで開催することにしました。しかも、過去最大規模のライブです。この話は1年以上前からしていたのですが、その頃までに城ホールが埋まるくらい大きくなっていたいという願いも込めて会場を取ったので、今は正直なところ、ワクワクや楽しみよりも不安の方が大きいかもしれないです。ですが、きっとそうした思いを全て超えた先で見る景色は一生忘れられないものになると思います。ここからの僕のアーティスト人生の大きなターニングポイントになると思うので、何としても成功させたいですね。


──杉本さんが感じている熊本の魅力は?

杉本:ごはんがおいしいところ(笑)。県民性もあたたかいですし、やっぱりホーム感があります。アーティストをやっている以上、押しつけじゃなく、シンプルに僕が好きなものを好きになってほしいという思いもあるので、熊本のことも好きになってくれたらいいなと思います。

──ごはんがおいしいという熊本の、おすすめの地元メシを教えてください!

杉本:…悩むな(笑)。今、僕がめちゃくちゃ食べたいのは「一文字(ひともじ)ぐるぐる」。ネギをぐるぐる巻きにして、酢味噌で食べる郷土料理です。びっくりするほどおいしいので、ぜひ食べてみてください!


──ありがとうございました!最後に、改めて読者に向けてメッセージをお願いします。

杉本:今回、リード曲が初のバラードです。今までとは違う僕の世界観を皆さんにお見せできると思います。今までの楽曲以上に皆さんの身近にこの楽曲が溢れるように願いを込めて作らせていただきました。この楽曲で、僕という人間をたくさんの方々に知っていただけると、すごくうれしいです。ぜひ、たくさんこの曲を聴いてください。



TEXT 嶋田真己
PHOTO Kei Sakuhara

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ダンス&ボーカルグループ『BLACK IRIS』のメインボーカル・杉本琢弥 (すぎもとたくや)。 2023年3月にシンガーソングライターとしてメジャーデビュー。 TikTokを中心に、”熊本の彼氏”の名で人気を博し、SNSの総フォロワー数は130万人超え。 1st Single「おにぎり」は36,000枚超えという驚異···

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