『Hello Radio』は「JFL×-TSUTAYA ACCESS!」キャンペーンソング。ラジオを通して、新生活を始める人々を応援する曲です。歌っているのは、ザ・プールサイド。聞き慣れないこのアーティスト名は、今回だけの特別名義。豪華アーティストが歌いつなぐ曲です。作詞作曲はくるり岸田繁。アレンジがtofubeats。歌うのは、岸田、木村カエラ、スキマスイッチの大橋卓弥、SuchmosのYONCE、藤原さくら、ディーン・フジオカ、KREVAの7名です。それぞれフィールドが異なるこの7組が揃うのは結構すごいですね。
公開日:2016年4月26日
『Hello Radio』は「JFL×-TSUTAYA ACCESS!」キャンペーンソング。ラジオを通して、新生活を始める人々を応援する曲です。歌っているのは、ザ・プールサイド。聞き慣れないこのアーティスト名は、今回だけの特別名義。豪華アーティストが歌いつなぐ曲です。作詞作曲はくるり岸田繁。アレンジがtofubeats。歌うのは、岸田、木村カエラ、スキマスイッチの大橋卓弥、SuchmosのYONCE、藤原さくら、ディーン・フジオカ、KREVAの7名です。それぞれフィールドが異なるこの7組が揃うのは結構すごいですね。
歌いだし「こころ空回りの歌を いつも いつも 歌ってた」は木村カエラ。歌詞が聴きとりやすいシンガーであるカエラからスタートさせて、この曲が「歌」に関するものである、ということを明確にしています。『リルラリルハ』=リアルライフリアルハートという名曲を持つカエラに「こころ」という歌詞をあてました。
続いて、「あいつは昼間から Radio チューニング 合わせていた」で大橋卓弥の登場。「全力で少年だった」という過去を歌ったヒット曲を持つ大橋が、歌詞の登場人物の「あいつ」がラジオ好きであった過去のことを示します。
「あいつの歌が流れ出す 信号待ちの交差点」でYONCEの登場。2015年にデビューしたばかりの、まさに今のアーティストであるSuchmosのYONCEが、今の状況を歌う構成。都会人の孤独を歌うSuchmosに「信号待ちの交差点」とあててるのも良いですね。
「君と同じ リバプールからトランジスタ・ラジオ」が再び大橋。このフレーズは、RCサクセションの1980年の曲『トランジスタ・ラジオ』をうけている歌詞。『トランジスタ・ラジオ』では「ベイ・エリアから リバプールから このアンテナが キャッチしたナンバー」という歌詞が登場します。
リバプールはイギリスの港町でビートルズが生まれた地として有名。ビートルズや同時代のイギリスのバンドは、リバプールサウンドという言葉があるくらい、60年代の世界の音楽の最先端を行っていました。「リバプールからトランジスタ・ラジオ」というフレーズにRCサクセションとビートルズ、音楽の思い出がつまっているんですね。
「誰も居ない放課後の プールサイドで歌ってた」は再びYONCE。ここで「ザ・プールサイド」というユニット名の意味が判明します。プールサイドで音楽を聴きながら口ずさんでいたような、音楽好きのリスナー、そしてそのまま音楽の道に進んだミュージシャンを全て指していたユニット名。
「誰も知らない 思い出の メロディー」と岸田がしめます。この歌詞も『トランジスタ・ラジオ』の「君の知らない メロディー」のフレーズにかけていますね。
「さりげなく車止めて 歩き出した 曲がり角」でシンガーソングライターの藤原さくらが登場。2016年の月9ドラマで吃音者を演じる藤原さくらに「今なら言えるかも知れない ごめんね ありがとう とか」という「言える」というフレーズをあてています。
「そう言や いつか貸してくれた レコード返さなきゃ」を歌っているのは、俳優としてブレイクしたディーン・フジオカ。「そう言や」ディーン・フジオカは、かつてから音楽もやっていました。
「まぁいいや あいつの歌聴けば 君も気付くだろう」でKREVAの登場。ラッパーとして有名なKREVAがメロディを歌うことで、聴き手も「歌聴けば」そのうまさに「気付く」構造になっているんですね。
「Radio ! Radio ! Radio !」と全員で合唱してから、「グッバイ アデュー Radio」と、ラストも岸田がしめます。かつて「安心な僕らは 旅に出ようぜ」と歌っていた声で、ラジオに別れを告げ、新たな生活に旅立つラスト。この歌声に青春の切なさや、新たな旅立ちが込められています。
「あいつの歌」「君のメロディー」とあるように、ラジオから流れる曲で遠く離れた人を思い出す歌詞。ラジオに対する思い出や音楽に対する愛情がつまった曲です。この曲を通して、過去や今の音楽の歴史に触れるのも楽しいですね。
TEXT:改訂木魚(じゃぶけん東京本部)