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Mrs.GREEN APPLE「Variety」歌詞の意味は?映画『MGA MAGICAL 10 YEARS DOCUMENTARY FILM ~THE ORIGIN~』主題歌を考察

Mrs.GREEN APPLEの新曲「Variety」は、デビュー10周年を記念して制作されたドキュメンタリー映画『MGA MAGICAL 10 YEARS DOCUMENTARY FILM ~THE ORIGIN~』の主題歌です。10年間の軌跡を振り返りながら、変化と継続というテーマを真正面から描いたこの楽曲は、バンドの“今”を象徴する一曲に仕上がっています。

ドキュメンタリー映画『MGA MAGICAL 10 YEARS DOCUMENTARY FILM ~THE ORIGIN~』とは


『MGA MAGICAL 10 YEARS DOCUMENTARY FILM ~THE ORIGIN~』は、Mrs.GREEN APPLEの結成10周年を記念して制作されたドキュメンタリー映画です。

バンドの活動の裏側や創作の原点に迫る内容となっており、ライブフィルム『MGA MAGICAL 10 YEARS ANNIVERSARY LIVE FJORD ON SCREEN』と同日公開されます。

タイトルの「THE ORIGIN」は、彼らがどのようにして音楽と向き合い続けてきたのか、その原点を意味する言葉です。

Mrs.GREEN APPLE「Variety」が映画の主題歌に決定

Mrs.GREEN APPLE「Variety」が、ドキュメンタリー映画『MGA MAGICAL 10 YEARS DOCUMENTARY FILM ~THE ORIGIN~』の主題歌に決定しました。
▲映画 『MGA MAGICAL 10 YEARS DOCUMENTARY FILM 〜THE ORIGIN〜』【本予告】11月28日(金)より映画2作品 全国同時公開!

この曲は2025年に開催されたアニバーサリーライブ「FJORD」で初披露されました。

大森元貴が描く「Variety」の世界は、10年の節目にふさわしいものとなっています。

ここからは、「Variety」の歌詞に込められた想いやテーマを一つずつ考察していきます。


夢をスケッチして見た同じ空は
変わらずにまだ雲を動かしてる
埋まらぬ愛も 追いつくことのない恋も
どれもが僕だ。どれもが僕らだと
今、唄おう。
今日とて唄おう。


「夢をスケッチして見た空」という描写が、過去の若き日の希望と現在をつなぐ象徴になります。

10年という時間を経ても、空は変わらず雲を動かし続けている

その連続の中に、バンドとファンとの記憶が重なります。

未完の愛や届かない恋も、自分たちの過去の一部として肯定する想いが、この曲の根幹にあります。

「今日も唄おう」という現在進行形の宣言が、続けていく意思を感じさせます。

多様に富んだ秤のない中で要は、
私が良いと思ったものをどれだけ愛せるか
いつ落っこちても可笑しくない浮かんだあの果実は
今日も私たちを見守っている


「秤のない中で」という言葉は、他者の価値基準や比較に左右されない、自分自身の判断を重視する思考を示しています。

表現者として、あるいは一人の人間として、「好き」や「良い」と感じるものをどれほど真摯に愛せるか

ファンとの共有された記憶や作品が、生き続けることを示唆しています。

誰かの中に居たいや また胸んとこが痛むな
あと何回傷ついてみればいいの?


孤独や依存、傷つくことへの恐れと切実な欲求が交差するフレーズ。バンド活動における期待とのギャップ、ファンとの距離感、過去の挫折を思わせます。

愛されたい と歌うたびに
思い知る 愛の当たり前に
信じたい と歌うたびに
思い知る 疑い深さに
変わることない 変われやしない
代わりは居ないんだ 他に
今日とて そう 貴方を
待っているんだ ここで


愛を求め、信じようとするほどに、対立する疑いや痛みが顔を出す。

そこに葛藤があるからこそ、歌は生まれるというリアリズムがあります。

「変われやしない」「代わりは居ない」という言葉は、10年を経た彼ら自身の覚悟と、ファンへの揺るぎない想いを反映しているようです。

待ち続ける「ここ」が、ライブ会場であり、音楽の場であり、共有された時間そのものだと言えるでしょう。

はじめに戻れる素敵な呪文を1ページ目に。
切り離せない それは大事な「未熟さ」だ
いつ落っこちても可笑しくない 羽を羽ばたかせて
今日も夢の途中を噛み締めてる


楽曲としてもバンドとしても「原点回帰」のテーマがここに現れます。

「未熟さ」を肯定することは、10年を経ても完結しない創作と成長を受け入れる姿勢です。

落ちるかもしれない恐れを抱えつつ、それでも羽ばたこうとする意志。

夢の途中を噛み締める姿勢

その緊張感が、曲全体を支える核心です。

お別れはついてまわるな まだ胸んとこが痛むな
宛てもない様なこの思いは あなたに届いた


別れの寂しさは常につきものであり、それが痛む限り、人は愛を歌い続けます

ファンや仲間への思いは、楽曲としてこそ届く。

「あなたに届いた」という表現には、受け手へ向けた距離の縮まりと希望も込められています。

「Variety」が描く変わらないものと変わりゆくもの


だからこそ 歌うたびに
思い知る 愛の勝手さに
わかって欲しい と歌うたびに
思い知る 癒えない傷に
無駄なことは一つもない
等しくない世の中に
今日とて そう「私」を
待っていて欲しいんだ 誰かに


歌うたびに自分の弱さや矛盾と向き合いながら、それでも「私」を待っていてほしいと願う切実な呼びかけ。

存在を認めてほしいという願いが込められています。

無駄な痛みも消せない傷も、すべて歌になるという肯定が、10年という時間を経た今だからこそ胸に響きます。

自分を知れば知るだけ空は飛べないし
手を握れば握るだけ離すのが怖いし
「形在るものは いつかは無くなってしまう」
昨日の様に感じるんだ 寂しさを唄ったあの日


自己理解が深まるほど、不安や恐れが増えるという逆説的な思い。

形あるものはいつかなくなる」という無常観が、10年間の作品と出会いの中で培われた諦観を感じさせます。

記憶や過ぎ去った時間を思い起こします。

慰めてあげるように
歌を歌うよ自分に
虚しさを歌うたびに
気づくよ「僕は幸せ」
変わることない 変われやしない
代わりは居ないんだ 他に
今日とて そう貴方を
待っているんだ ここで


自分自身を慰めるように歌を紡ぐこの部分は、アーティスト自身の孤独と対話する姿を映し出しています。

虚しさを歌うことによって、自分の存在や幸せを再確認する

変われない自分、代わりのない存在としてここで待ち続ける。

そんな強さを感じさせる歌詞です。

変わることない
変わりゆく時代の中で

変わることない


最後に繰り返されるこの言葉は、揺れる時代の中で唯一頼りになる「変わらないもの」を提示します。

変化し続ける世の中でも、彼らの音楽、彼らの誠実さ、ファンとの関係性は変わり続けるものでありながら、変わらないものであってほしいという願いです。

Mrs.GREEN APPLE「Variety」が紡ぐ10年の色と約束


「Variety」は、10年の歩みと未来への意思、変化と普遍の共存を歌った楽曲です。

ドキュメンタリー映画の主題歌として、過去・現在・未来をつなぐ架け橋となる一曲です。

最後に残るのは、「変わることなく、歌い続ける」という強い意思。

その言葉こそが、Mrs.GREEN APPLEが10年間で見つけた、自分たちの原点なのでしょう。

【Mrs. GREEN APPLE PROFILE】 大森元貴 (Vo/Gt) 若井滉斗 (Gt) 藤澤涼架 (Key) 2013年結成。2015年EMI Recordsからミニアルバム「Variety」でメジャーデビュー。 以来、毎年1枚のオリジナルアルバムリリースと着実なライブ活動を続け、2019年12月から行われた初の全国アリーナツアー「エデ···

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