音楽一年目で大ヒットの異才、暴飲暴食P

暴飲暴食Pは、主にYouTubeで活動するボカロPです。
主に使用している合成音声は重音テト。
他にも初音ミクや可不を使用した楽曲も存在しています。
2025年5月に「酔いどれダンス」を初投稿。
その後も高頻度で新曲を公開し、翌年1月に「うそつきマカロン」で大ヒット、代表曲となりました。
暴飲暴食Pのプロフィールには「音楽も、社会人も1年目」とあります。
音楽歴1年で1000万再生のヒットは異才と表現せざるを得ないでしょう。
暴飲暴食Pは、現在も精力的に活動を続けている注目のボカロPです。
今後の活躍にも注目したいですね。
マカロンが好きな女の子というペルソナ
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その目に映っているわたし
甘いものが好きなんだって
≪うそつきマカロン 歌詞より抜粋≫
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『うそつきマカロン』はそんな歌詞から始まります。
『わたし』の話をしているのに『好きなんだって』と他人事のように突き放した歌詞に違和感を覚えます。
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リボン チュール なバレエコア
わたしらしい らしい
≪うそつきマカロン 歌詞より抜粋≫
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またしても『わたしらしい、らしい』という突き放した言葉が続きます。
甘いもの、リボン、チュールにバレエコア。
バレエコアとは、バレリーナの衣装やふるまいから影響を受けた、華やかで儚く可愛らしいスタイルを指します。
つまり、どれも『典型的な可愛らしさ』の表現。
それを指し、わたしのアイデンティティのように歌詞は進みますが、やはりずっと『わたし』は自分自身のことではないように遠くから自己を眺めています。
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作り物だけど マカロンになるよ
≪うそつきマカロン 歌詞より抜粋≫
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愛して 愛して 愛してやまない
自分がいなくなったって本望
≪うそつきマカロン 歌詞より抜粋≫
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マカロンが好きな女の子という姿は、相手が考えるイメージでしかありませんでした。
しかし、少女は愛ゆえに無理をして自己を消してでも『甘くかわいい女の子』になることを決めます。
その愛は本物か、理想の押し付けなのか?

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好きでしょ?ってくれたマカロン
サプライズのバレンタインは
≪うそつきマカロン 歌詞より抜粋≫
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少女が恋をしている相手は、その人物なりに少女を喜ばせようと、プレゼントを贈っています。
しかし、少女の苦手なものを押し付けていることに気付かず、それを理解しようとはしていないようです。
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好きな香りも花もブランドも
嫌いな色も曜日もバンドも
ひとつも知らないだろうけど
≪うそつきマカロン 歌詞より抜粋≫
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マカロンは好きじゃないけど
それも知らないみたいだけど
≪うそつきマカロン 歌詞より抜粋≫
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相手は少女を好いていると同時に、本当の少女を見ず、少女はそれをわかっていながら求められる姿を演じることに執心しています。
つまり、お互いを愛しながらお互いを見ていない。
それは真実の愛と言えるのでしょうか、それとも……。
吐きそうな甘さと「うそつき」の恋の行方
少女は相手のためなら本来の自分を消すことも厭わないと歌います。しかし、マカロンの甘さに吐き気を覚える少女が、このまま自分を殺し切ることはできるのでしょうか。
危うい恋が崩れたその時、二人は分かり合えるのでしょうか、それとも今までの「うそ」が原因で運命は壊れてしまうのでしょうか。
『うそつきマカロン』はそんな、今にも崩れそうな恋模様が毒々しくも可愛らしい楽曲です。
ポップな曲調や切なさの滲むキャッチーな表現に惹かれた方は、是非暴飲暴食Pの他の作品もチェックしてみてください。