しのび泣なくよな 小夜さよしぐれ
窓まどにこころに 降ふりしきる
今宵こよいひと夜よの 雨情うじょうの宿やどで
忘わすれられたら いいものを
憎にくい恋こいしい 波なみの音おと
人ひとの運命さだめを 恨うらんでも
元もとのふたりに 戻もどれない
湯ゆの香こうせつない 雨情うじょうの宿やどで
さした紅べにより 肌はだを染そめ
堕おちてゆきます 恋こいの闇やみ
ほつれ黒髪くろかみ 梳とかす指ゆび
やさしすぎると つらくなる
名残なごりつきない 雨情うじょうの宿やどで
明日あすは他人たにんに なる身みなら
せめて酔よわせて 夜明よあけまで
しのびshinobi泣naくよなkuyona 小夜sayoしぐれshigure
窓madoにこころにnikokoroni 降fuりしきるrishikiru
今宵koyoiひとhito夜yoのno 雨情ujouのno宿yadoでde
忘wasuれられたらreraretara いいものをiimonowo
憎nikuいi恋koiしいshii 波namiのno音oto
人hitoのno運命sadameをwo 恨uraんでもndemo
元motoのふたりにnofutarini 戻modoれないrenai
湯yuのno香kouせつないsetsunai 雨情ujouのno宿yadoでde
さしたsashita紅beniよりyori 肌hadaをwo染soめme
堕oちてゆきますchiteyukimasu 恋koiのno闇yami
ほつれhotsure黒髪kurokami 梳toかすkasu指yubi
やさしすぎるとyasashisugiruto つらくなるtsurakunaru
名残nagoりつきないritsukinai 雨情ujouのno宿yadoでde
明日asuはha他人taninにni なるnaru身miならnara
せめてsemete酔yoわせてwasete 夜明yoaけまでkemade