Halation 歌詞 For Tracy Hyde ふりがな付

曖昧あいまいを抱だいて生いきる僕ぼくらは、いつのまにかここにいてさ、
人一倍ひといちばいサイダーのガラス瓶びんを空あけ、胸むねのもやを晴はらそうとしていた。

海鳥うみどりの声こえが重かさなって生うまれた歌うたのようには、
いまの僕ぼくは笑わらえなくて、髪かみを撫なでつけた。

光ひかりに融とけてゆくイメージのなか、君きみを見みてる――　　
なんにも変かわんないのになにか違ちがう笑顔えがおの、かなわない君きみを。

夕立ゆうだちにでもなりやしないか、淡あわく期待きたいしてみたんだ。
言葉ことば少すくない僕ぼくらの沈黙ちんもくを紛まぎらせれば、それでよかったのにな。

臨海りんかい線せんのホームのベンチは錆さびついて、
昔むかし書かいた君きみと僕ぼくの名前なまえなんて消きえちゃうだろうね。

そして天てんを仰あおいだ君きみに滲にじむ、季節きせつの終おわり。
「いつかまた会あえるさ」
お決きまりでも信しんじきりたいと思おもった。