枯かれた大地だいち 満みたす雨あめ
芽吹めぶき出だした 小ちいさな花はな
霞かすみかかる 山裾やますそには
小鳥達ことりたちの囁ささやきが
あなただけ いない
季節きせつはこうして 巡めぐって来きたのに
あなただけ いない
鮮あざやかさを 飾かざる街まちに
ざわめきも 微笑ほほえんでいた
はしゃぐ声こえと 蝉時雨せみしぐれ
柿色かきいろした 風かぜが渡わたり
誰だれもいない 白しろい浜辺はまべ
時雨雲しぐれくもと 光ひかる海うみ
北風きたかぜの中なかで
つないだこの手ての 温ぬくもりが生いきる
証あかしだったのに
海うみに消きえる雪ゆき
何処どこへ帰かえるのか あなただけ いない
あなただけ いない
肩かたを濡ぬらす みぞれ雪ゆきが
思おもい出でを 冷つめたく隠かくす
立たち尽つくす 思おもい出での中なか
枯kaれたreta大地daichi 満miたすtasu雨ame
芽吹mebuきki出daしたshita 小chiiさなsana花hana
霞kasumiかかるkakaru 山裾yamasusoにはniha
小鳥達kotoritachiのno囁sasayaきがkiga
あなただけanatadake いないinai
季節kisetsuはこうしてhakoushite 巡meguってtte来kiたのにtanoni
あなただけanatadake いないinai
鮮azaやかさをyakasawo 飾kazaるru街machiにni
ざわめきもzawamekimo 微笑hohoeんでいたndeita
はしゃぐhasyagu声koeとto 蝉時雨semishigure
柿色kakiiroしたshita 風kazeがga渡wataりri
誰dareもいないmoinai 白shiroいi浜辺hamabe
時雨雲shigurekumoとto 光hikaるru海umi
北風kitakazeのno中nakaでde
つないだこのtsunaidakono手teのno 温nukuもりがmoriga生iきるkiru
証akaしだったのにshidattanoni
海umiにni消kiえるeru雪yuki
何処dokoへhe帰kaeるのかrunoka あなただけanatadake いないinai
あなただけanatadake いないinai
肩kataをwo濡nuらすrasu みぞれmizore雪yukiがga
思omoいi出deをwo 冷tsumeたくtaku隠kakuすsu
立taちchi尽tsuくすkusu 思omoいi出deのno中naka