時化しけがさらった 男船おとこぶね
妻つまという名なも
波間なみまに消きえた
あばれ 玄海げんかい
荒あれるじゃないよ
形見かたみの絣かすりを 肩かたにかけ
酒さけをあんたと
あゝ 呑のんでいる
うわさ世間せけんの 流ながれ川がわ
決きめた覚悟かくごの
うす紅化粧べにげしょう
あばれ 玄海げんかい
騒さわぐじゃないよ
はたりと 揺ゆれてる
縄なわのれん 意地いじと涙なみだで
あゝ 支ささえてる
雪ゆきの海面うなもに 跳はねる風かぜ
忘わすれられない
あの日ひが憎にくい
あばれ 玄海げんかい
唸うなるじゃないよ
小指こゆびの ほてりを 噛かむ夜よるは
夢ゆめであんたが
あゝ 逢あいにくる
時化shikeがさらったgasaratta 男船otokobune
妻tsumaというtoiu名naもmo
波間namimaにni消kiえたeta
あばれabare 玄海genkai
荒aれるじゃないよrerujanaiyo
形見katamiのno絣kasuriをwo 肩kataにかけnikake
酒sakeをあんたとwoantato
あaゝ 呑noんでいるndeiru
うわさuwasa世間sekenのno 流nagaれre川gawa
決kiめたmeta覚悟kakugoのno
うすusu紅化粧benigesyou
あばれabare 玄海genkai
騒sawaぐじゃないよgujanaiyo
はたりとhatarito 揺yuれてるreteru
縄nawaのれんnoren 意地ijiとto涙namidaでde
あaゝ 支sasaえてるeteru
雪yukiのno海面unamoにni 跳haneるru風kaze
忘wasuれられないrerarenai
あのano日hiがga憎nikuいi
あばれabare 玄海genkai
唸unaるじゃないよrujanaiyo
小指koyubiのno ほてりをhoteriwo 噛kaむmu夜yoruはha
夢yumeであんたがdeantaga
あaゝ 逢aいにくるinikuru