寒さむいのは咽むせび泣なく
霧笛むてきのせいじゃないさ
宛あてもなく下おりてみた
黙だまりこくった岬町みさきまち…
こんな酒場さかばの片隅かたすみに
面影一輪おもかげいちりん 矢車草やぐるまそう
どこを流ながれて いるものか
矢車矢車紫やぐるまやぐるまむらさきの
花はなの翳かげりに 切せつなく浮うかぶ女やつ
逢あいたさに勝かてるほど
人ひとなど強つよくないさ
ままならぬ恋こいを捨すて
知しらぬ他国たこくで
飲のむ夜よるは…
息いきをかけたら散ちりそうな
儚はかなさ一輪いちりん 矢車草やぐるまそう
晩春はるがここまで 運はこぶのか
矢車矢車やぐるまやぐるまくるくると
酔よえば傷いたみが 過去きのうをしめつける
旅たびを行ゆく身みは同おなじだが
最果さいはて一輪いちりん 矢車草やぐるまそう
誰だれか運命さだめに 出遭であえたか
矢車矢車やぐるまやぐるまあれ以上いじょう
暗くらくするなよ この世よの身みの上うえを
寒samuいのはinoha咽museびbi泣naくku
霧笛mutekiのせいじゃないさnoseijanaisa
宛ateもなくmonaku下oりてみたritemita
黙damaりこくったrikokutta岬町misakimachi…
こんなkonna酒場sakabaのno片隅katasumiにni
面影一輪omokageichirin 矢車草yagurumasou
どこをdokowo流nagaれてrete いるものかirumonoka
矢車矢車紫yagurumayagurumamurasakiのno
花hanaのno翳kageりにrini 切setsuなくnaku浮uかぶkabu女yatsu
逢aいたさにitasani勝kaてるほどteruhodo
人hitoなどnado強tsuyoくないさkunaisa
ままならぬmamanaranu恋koiをwo捨suてte
知shiらぬranu他国takokuでde
飲noむmu夜yoruはha…
息ikiをかけたらwokaketara散chiりそうなrisouna
儚hakanaさsa一輪ichirin 矢車草yagurumasou
晩春haruがここまでgakokomade 運hakoぶのかbunoka
矢車矢車yagurumayagurumaくるくるとkurukuruto
酔yoえばeba傷itaみがmiga 過去kinouをしめつけるwoshimetsukeru
旅tabiをwo行yuくku身miはha同onaじだがjidaga
最果saihaてte一輪ichirin 矢車草yagurumasou
誰dareかka運命sadameにni 出遭deaえたかetaka
矢車矢車yagurumayagurumaあれare以上ijou
暗kuraくするなよkusurunayo このkono世yoのno身miのno上ueをwo