さっちゃん 歌詞 ヒグチアイ ふりがな付

幼馴染おさななじみのしょうちゃん
今度こんど結婚けっこんするんだってさ
チクッとさされた 胸むねの痛いたみに笑わらえた
小ちいさな声こえで「おめでとう」涙なみだが出でた

明日あした友達ともだちのちいちゃんと
新幹線しんかんせんに乗のって帰かえる
大好だいすきなバナナも 喉のどにつまる想おもいがした
もう一度いちど「おめでとう」笑わらって言いわなくちゃ

慣なれない服ふくと席せきと匂におい
大人おとなびた彼かれの隣となりにいる背せの高たかい綺麗きれいな人ひと
さっちゃんはね ずっと言いえなかった
大好だいすきです、と 言いえなかった
目めと目めが合あえばあの頃ころのように
笑わらってくれるかな

転校てんこうすることが決きまって最初さいしょに言いったのは
面倒めんどうみてくれた
お兄にいちゃんみたいなしょうちゃん
背せも伸のびて
身体からだも男おとこらしく変かわってしまったなぁ
でも笑わらうと目尻めじりが下さがるのだけは変かわらない
やっぱ言いえない「ありがとう」弱虫よわむし

ねぇ知しってた?ってちいちゃん
「あなたがいなくなって 一番いちばん寂さびしがってたのはしょうちゃんであなたが初恋はつこいの人ひと」

さっちゃんはね ずっと言いいたかった
大好だいすきです、と 言いいたかった
離はなればなれは辛つらかったけど 君きみの笑顔えがお
思おもい出だしてたよ

さっちゃんはね 伝つたえることができた
本当ほんとうの気持きもち じゃなくておめでとう
彼かれは笑わらってあの頃ころのように 頭あたまを撫なでて
「大おおきくなったなぁ」
それだけで笑わらえたんだ