花魁道中おいらんどうちゅうで ございます
花はなの吉原よしわら 花魁おいらん道中どうちゅう
ひょいと一目ひとめで 高尾たかおに惚ほれた
廓くるわあそびは 高嶺たかねの花はなと
知しらぬは久蔵きゅうぞう 恋こい病やまい
お医者いしゃさまでも 草津くさつの湯ゆでも
恋こいの病やまいは なおしゃせぬ
一夜ひとよ添そい寝ねで 語かたってみたい
それにゃ十両じゅうりょうの 金かねがいる
捨すて身み三年さんねん 働はたらきずくめ
思おもいこがれた 高尾たかおに逢あえた
艶あでな黒髪くろかみ 結ゆい立たて兵庫ひょうご
花魁おいらん座ずわりで 銀ぎんぎせる
楽らくにしなされ お大尽だいじん
さあさ一服いっぷく 呑のみなまし
紅べにの口元くちもと 千両せんりょうえくぼ
夢ゆめがまことの この一いち夜や
次つぎに逢あう日ひを 尋たずねられても
紺屋こうや風情ふぜいにゃ 高尾たかおと逢あえぬ
知しってましたよ 情なさけのひとよ
年季ねんきが明あけたら このわたし
わちきは本気ほんきで ありんすよ
主あるじさん女房にょうぼうにして くんなまし
久蔵きゅうぞう感激かんげき なみだにくれる
二月にがつ十五日じゅうごにち 嫁よめが来きた
世よには申もうせど 傾城けいせいに
誠まことなしとは 誰たが云いうた
花魁道中oirandouchuuでde ございますgozaimasu
花hanaのno吉原yoshiwara 花魁oiran道中douchuu
ひょいとhyoito一目hitomeでde 高尾takaoにni惚hoれたreta
廓kuruwaあそびはasobiha 高嶺takaneのno花hanaとto
知shiらぬはranuha久蔵kyuuzou 恋koi病yamaいi
おo医者isyaさまでもsamademo 草津kusatsuのno湯yuでもdemo
恋koiのno病yamaiはha なおしゃせぬnaosyasenu
一夜hitoyo添soいi寝neでde 語kataってみたいttemitai
それにゃsorenya十両juuryouのno 金kaneがいるgairu
捨suてte身mi三年sannen 働hataraきずくめkizukume
思omoいこがれたikogareta 高尾takaoにni逢aえたeta
艶adeなna黒髪kurokami 結yuいi立tate兵庫hyougo
花魁oiran座zuwaりでride 銀ginぎせるgiseru
楽rakuにしなされnishinasare おo大尽daijin
さあさsaasa一服ippuku 呑noみなましminamashi
紅beniのno口元kuchimoto 千両senryouえくぼekubo
夢yumeがまことのgamakotono このkono一ichi夜ya
次tsugiにni逢aうu日hiをwo 尋tazuねられてもneraretemo
紺屋kouya風情fuzeiにゃnya 高尾takaoとto逢aえぬenu
知shiってましたよttemashitayo 情nasaけのひとよkenohitoyo
年季nenkiがga明aけたらketara このわたしkonowatashi
わちきはwachikiha本気honkiでde ありんすよarinsuyo
主arujiさんsan女房nyoubouにしてnishite くんなましkunnamashi
久蔵kyuuzou感激kangeki なみだにくれるnamidanikureru
二月nigatsu十五日juugonichi 嫁yomeがga来kiたta
世yoにはniha申mouせどsedo 傾城keiseiにni
誠makotoなしとはnashitoha 誰taがga云iうたuta