網戸あみど越ごしの風かぜで起おきた
部屋へやはもう暗くらい
突つっ伏ぷして寝ねてた頬ほほには袖そでの皺しわが付ついてた
君きみに渡わたすはずだった言葉ことば達たちが
藍色あいいろに溶とけては紙かみに滲にじんでゆく
君きみがいないことを忘わすれようとするたびに
君きみを思おもい出だすから
日毎ひごとに薄うすく、遠とおくなってゆく君きみに縋すがり付ついても
焼やけた手てに痛いたみが残のこるだけ
君きみといても心こころはいつまでも痛いたいし
君きみがいなくても心こころは痛いたいし
止とまったペンの先さきに溜たまったインクが
色いろのついた涙なみだに見みえた
繋つながるのは苦くるしいけど独ひとりは辛つらいし
生いきるのに疲つかれても死しぬのは怖こわいし
雲くもの影かげさえ、青空あおぞらさえも
見みるのが億劫おっくうになったのは全部ぜんぶ
君きみの所為せいだよ
今頃いまごろになって点つけ忘わすれた灯あかりに気付きづく
もう疾とうに慣なれた目め
過去かこへと紙かみを捲めくる風かぜ
また一ひとつ風かぜが抜ぬけた
紙かみを飛とばして散ちらかした
描えがいた景色けしきが床ゆかに散ちる
眺ながめていても何一なにひとつ戻もどりはしない
自分じぶんの生いき方かたに憂うれいが募つのるだけ
描えがいた景色けしきもこの心こころも全部ぜんぶ
この部屋へやと同おなじ藍あいに染そまってくんだ
散ちれば尊とうとし、吹ふけば美うつくし
そんな綺麗きれい事ごとなんかで君きみを割わり切きれるものか
わからないまま
君きみを見みたまま
どこで何なにができたのだろうか
大事だいじに思おもうのと大事だいじにするのは
同おなじ様ようで違ちがっていたんだ
六ろく月がつ、出逢であった日ひの雨音あまおとを描えがいた
七しち月がつ、曇天どんてんの遊園地ゆうえんちを描えがいた
八はち月がつ、氷こおりの無ない温ぬるいコーラを
九く月がつ、雲くもの影かげ、川かわの光ひかる飛沫しぶきを
君きみといても心こころはいつまでも痛いたいし
君きみがいなくても心こころは痛いたいし
きっと失なくしてしまうのだから
消きえて無なくならない様ように君きみを描えがいてるんだよ
これでいいだなんてさ、思おもってないんだよ
網戸amido越goしのshino風kazeでde起oきたkita
部屋heyaはもうhamou暗kuraいi
突tsuっxtu伏puしてshite寝neてたteta頬hohoにはniha袖sodeのno皺shiwaがga付tsuいてたiteta
君kimiにni渡wataすはずだったsuhazudatta言葉kotoba達tachiがga
藍色aiiroにni溶toけてはketeha紙kamiにni滲nijiんでゆくndeyuku
君kimiがいないことをgainaikotowo忘wasuれようとするたびにreyoutosurutabini
君kimiをwo思omoいi出daすからsukara
日毎higotoにni薄usuくku、遠tooくなってゆくkunatteyuku君kimiにni縋sugaりri付tsuいてもitemo
焼yaけたketa手teにni痛itaみがmiga残nokoるだけrudake
君kimiといてもtoitemo心kokoroはいつまでもhaitsumademo痛itaいしishi
君kimiがいなくてもgainakutemo心kokoroはha痛itaいしishi
止toまったmattaペンpenのno先sakiにni溜taまったmattaインクinkuがga
色iroのついたnotsuita涙namidaにni見miえたeta
繋tsunaがるのはgarunoha苦kuruしいけどshiikedo独hitoりはriha辛tsuraいしishi
生iきるのにkirunoni疲tsukaれてもretemo死shiぬのはnunoha怖kowaいしishi
雲kumoのno影kageさえsae、青空aozoraさえもsaemo
見miるのがrunoga億劫okkuuになったのはninattanoha全部zenbu
君kimiのno所為seiだよdayo
今頃imagoroになってninatte点tsuけke忘wasuれたreta灯akaりにrini気付kiduくku
もうmou疾toうにuni慣naれたreta目me
過去kakoへとheto紙kamiをwo捲mekuるru風kaze
またmata一hitoつtsu風kazeがga抜nuけたketa
紙kamiをwo飛toばしてbashite散chiらかしたrakashita
描egaいたita景色keshikiがga床yukaにni散chiるru
眺nagaめていてもmeteitemo何一nanihitoつtsu戻modoりはしないrihashinai
自分jibunのno生iきki方kataにni憂ureいがiga募tsunoるだけrudake
描egaいたita景色keshikiもこのmokono心kokoroもmo全部zenbu
このkono部屋heyaとto同onaじji藍aiにni染soまってくんだmattekunda
散chiればreba尊toutoしshi、吹fuけばkeba美utsukuしshi
そんなsonna綺麗kirei事gotoなんかでnankade君kimiをwo割waりri切kiれるものかrerumonoka
わからないままwakaranaimama
君kimiをwo見miたままtamama
どこでdokode何naniができたのだろうかgadekitanodarouka
大事daijiにni思omoうのとunoto大事daijiにするのはnisurunoha
同onaじji様youでde違chigaっていたんだtteitanda
六roku月gatsu、出逢deaったtta日hiのno雨音amaotoをwo描egaいたita
七shichi月gatsu、曇天dontenのno遊園地yuuenchiをwo描egaいたita
八hachi月gatsu、氷kooriのno無naいi温nuruいiコkoーラraをwo
九ku月gatsu、雲kumoのno影kage、川kawaのno光hikaるru飛沫shibukiをwo
君kimiといてもtoitemo心kokoroはいつまでもhaitsumademo痛itaいしishi
君kimiがいなくてもgainakutemo心kokoroはha痛itaいしishi
きっとkitto失naくしてしまうのだからkushiteshimaunodakara
消kiえてete無naくならないkunaranai様youにni君kimiをwo描egaいてるんだよiterundayo
これでいいだなんてさkoredeiidanantesa、思omoってないんだよttenaindayo