爛漫、瞬きのうちに 歌詞 フジタカコ ふりがな付

また言いえなかったな
うなだれるは帰かえり道みち
臆病おくびょうなわたしに
スカートの裾すそを引ひっ張ぱられて

たった一言ひとことのために
いくつの夜よるを長引ながびかせてきただろう
ぐっと堪こらえてしまうな
この喉のどは踏ふみ込こみたがってるのに

早はやくなる呼吸こきゅう 引ひきつる口角こうかく
癖くせ付づける明日あすからは卒業そつぎょうしたいの

爛漫らんまんは瞬またたきのうちに
後悔こうかいを引ひき連つれ走はしり去さる
満開まんかい逃のがしてしまうの
あたし怯おびえるために大人おとなになったんじゃない

また言いえなかったと
鏡かがみ越ごし落おち込こむ私あたしの顔かおは
相変あいかわらず萎しおれている
嫌気いやけがさして湯船ゆぶねに逃にげ込こんだ

揺ゆらがないその目めと 真まっ直すぐな背中せなか
いつかの雑誌ざっしで見みた 彼女かのじょを思おもい出だす

爛漫らんまんは瞬またたきのうちに
正体しょうたいの見みえない怪物かいぶつに
半開はんかいの蕾つぼみを潰つぶされそうで
怯おびえている まだ何なにもされてないのに

あたしを想おもってつぐんだ口くちが
あたしを想おもって作つくった顔かおが
トゲをはやして帰かえってきた

爛漫らんまんは瞬またたきのうちに
私あたしの口くちに嘘うそをつかせないで
爛漫らんまんは瞬またたきのうちに
私あたしが吸すい込こむ次つぎの空気くうきに勇気ゆうきをちょうだい

爛漫らんまんは瞬またたきのうちに
後悔こうかいを引ひき連つれ走はしり去さる
もしものための未来みらいとか
そんなんで遠とおざかるそいつとか
ここに置おいてゆけ
君きみが怯おびえるために大人おとなになったんじゃないなら

追おい風かぜが背中せなかを正ただす