口笛で愛は歌えない 歌詞 ダズビー ふりがな付

尖とがったままの言葉ことばが刺ささって、
割われて散ちらかった想おもいを箱はこに入いれて。
曇くもった窓まどの奥おくに隠かくして、
十二じゅうに時じの街まちは晴はれていた。

湿しめったままの部屋へやの空気くうきを逃にがしてくれる窓まどは開あけずに、
淀よどんだ部屋へやに溺おぼれるイメージを。
下手へたクソな呼吸こきゅうを整ととのえて。

そっと触ふれて
まぶたを閉とじて
一人ひとりきりの夜よるを踊おどろう。

夜明よあけに溶とけて無なくなりそうな私わたしを君きみが助たすけてよ。

口笛くちぶえで愛あいは歌うたえない。

言葉ことばが心こころを盗ぬすんでも!
その目めで、その両手りょうてで、その唇くちびるで伝つたえてよ。

「ここに居いてもいい」と。

ずっと私わたしたちの恋こいは、始はじまらないまま終おわっている。
きっと「正ただしい恋こい」の名なを、間違まちがって覚おぼえたんだろうね。
このまま手てを振ふっていいかなあ? ねえ。

君きみが助たすけてよ。

それでも君きみを失うしなえない。
どれだけ心こころをふさいでも!

もつれた変かわらない今日きょうが続つづいてもいいよ。
いいよね?

口笛くちぶえで愛あいは歌うたえない。

言葉ことばが心こころを追おい越こすなら!
抱だきしめ、髪かみを撫なでて、肩かたを抱だき寄よせて伝つたえてよ。

ここに居いてもいいと。