祝祭は遠く 歌詞 クジラ夜の街 ふりがな付

祝祭しゅくさいには呼よばれない
場末ばすえの歌うた小屋ごやで
愚痴ぐちばかり漏もらしても
出口でぐちは見みつかりゃしないな
今日きょうも酒さけを呷あおるか
気きに食くわん奴やつを煽あおるか
どっちだって良いいが
それじゃ虚無きょむの味あじに慣なれるばかりだ

俺おれたちの夜よるはこれからさ
何なんにも怖こわいものはない
さあ肩かた組くみ踊おどれよ
全部ぜんぶがうまくゆくだろう
なんてね 本当ほんとうはさ うざったくってさ
苦くるしい
目めから血ちが噴ふき出でるほど
手てが震ふるえるほど

アコギな人気者にんきものと
フィドルめいた歓声かんせい
野次やじを飛とばしたって
祝祭しゅくさいには届とどかない
失望しつぼうで死しにそうなのに
呪のろいみたいに遠とおざけられない

今いまやめたら何なにも残のこらない

俺おれたちの夜よるはこれからさ
何なんにも怖こわいものはない
眠ねむりこける頃ころには
夢ゆめは叶かなっているとか
風呂場ふろばの独ひとり言ごとが
虚むなしくってさ
苦くるしい
いつかは、いけんのかな

往生際おうじょうぎわの向むこうで
熱ねつ帯おびた灰はいのように舞まう
舞まい踊おどる
根拠こんきょの無ない自信じしんが
身体中からだじゅう駆かけずり回まわる
駆かけ回まわる

俺おれたちの夜よるはこれからさ
何なんにも怖こわいものはない
さあ胸むね張はっていけよ
虚勢きょせいだって良いいから
遠とおくの喝采かっさいに心こころやられぬように

進すすめ進すすめ千鳥足ちどりあしでも
発はっして発はっして世迷言よまいごとでも
昨日きのうより、今日きょうより
祝祭しゅくさいは遠とおくない