汽笛きてきばかりで 沖おき行ゆく船ふねの
影かげも見みえない 平舘たいらだて
いさりび海峡かいきょう 男おとこは懲こりた
懲こりて覚おぼえた 酒さけなのに
隣となりに誰だれかが いてくれりゃ
そんな弱音よわねが ついほろり
潮しおのつぶてに 霙みぞれがはしる
窓まどをきしませ 風かぜが哭なく
おもかげ海峡かいきょう 昨日きのうも今日きょうも
冬ふゆのさきぶれ 荒あれ模様もよう
故郷こきょうに残のこした 妹いもうとが
やけに恋こいしい こんな夜よは
男おとこらしさも ひと皮かわむけば
しょせん気儘きままな 海うみつばめ
おんなの海峡かいきょう こぼれ陽びさせば
はるか蝦夷地えぞちの あの空そらに
小ちいさな幸福しあわせ 抱だけそうな
ちがう明日あしたが 見みえてくる
汽笛kitekiばかりでbakaride 沖oki行yuくku船funeのno
影kageもmo見miえないenai 平舘tairadate
いさりびisaribi海峡kaikyou 男otokoはha懲koりたrita
懲koりてrite覚oboえたeta 酒sakeなのにnanoni
隣tonaりにrini誰dareかがkaga いてくれりゃitekurerya
そんなsonna弱音yowaneがga ついほろりtsuihorori
潮shioのつぶてにnotsubuteni 霙mizoreがはしるgahashiru
窓madoをきしませwokishimase 風kazeがga哭naくku
おもかげomokage海峡kaikyou 昨日kinouもmo今日kyouもmo
冬fuyuのさきぶれnosakibure 荒aれre模様moyou
故郷kokyouにni残nokoしたshita 妹imoutoがga
やけにyakeni恋koiしいshii こんなkonna夜yoはha
男otokoらしさもrashisamo ひとhito皮kawaむけばmukeba
しょせんsyosen気儘kimamaなna 海umiつばめtsubame
おんなのonnano海峡kaikyou こぼれkobore陽biさせばsaseba
はるかharuka蝦夷地ezochiのno あのano空soraにni
小chiiさなsana幸福shiawase 抱daけそうなkesouna
ちがうchigau明日ashitaがga 見miえてくるetekuru