一泊いっぱく二日ふつかの 湯ゆのけむり
娘むすめの計はからい いで湯ゆの旅たびは
代かわりばんこに 背中せなかを流ながし
信楽狸しがらきだぬきが 見みないふり
色々いろいろあったね おまえと二人ふたり
語かたり尽つくせぬ 夜よは更ふける
素肌すはだをかすめる 湯ゆの香かおり
揃そろいの浴衣ゆかたで 幾年いくとせ想おもい
注そそぐ徳利とくりの ほろ酔よい酒ざけに
苦労くろう長坂ながさか 溶とけ流ながす
夢中むちゅうで駆かけてた 世間せけんの隅すみで
咲さいて咲さかせた 二輪花ふたりばな
ふとした縁えんから 結むすばれて
綻ほころびかけてた 二人ふたりの仲なかを
合あわせ縫ぬいする 娘むすめが愛あいし
弱音よわねを吐はかずに ついて来きた
苦労くろうをかけたね お前まえの肩かたに
返かえす微笑ほほえみ 恋女房こいにょうぼう
一泊ippaku二日futsukaのno 湯yuのけむりnokemuri
娘musumeのno計hakaらいrai いでide湯yuのno旅tabiはha
代kaわりばんこにwaribankoni 背中senakaをwo流nagaしshi
信楽狸shigarakidanukiがga 見miないふりnaifuri
色々iroiroあったねattane おまえとomaeto二人futari
語kataりri尽tsuくせぬkusenu 夜yoはha更fuけるkeru
素肌suhadaをかすめるwokasumeru 湯yuのno香kaoりri
揃soroいのino浴衣yukataでde 幾年ikutose想omoいi
注sosoぐgu徳利tokuriのno ほろhoro酔yoいi酒zakeにni
苦労kurou長坂nagasaka 溶toけke流nagaすsu
夢中muchuuでde駆kaけてたketeta 世間sekenのno隅sumiでde
咲saいてite咲saかせたkaseta 二輪花futaribana
ふとしたfutoshita縁enからkara 結musuばれてbarete
綻hokoroびかけてたbikaketeta 二人futariのno仲nakaをwo
合aわせwase縫nuいするisuru 娘musumeがga愛aiしshi
弱音yowaneをwo吐haかずにkazuni ついてtsuite来kiたta
苦労kurouをかけたねwokaketane おo前maeのno肩kataにni
返kaeすsu微笑hohoemi 恋女房koinyoubou