紅べにをひと筆ふで 引ひく手ての重おもさ
来こないあなたを 待まつ夜更よふけ
化粧けしょう鏡かがみに 映うつるのは
二年にねんあまりで 落おちた肩かた
ひどい男ひとだと 甘あまえてすがり
明あけて朝あさには 紅べにが泣なく
奪うばい取とれない さだめの恋こいに
なんで心こころを 寄よせたのか
浴衣ゆかたうなじの ほつれ毛げを
月つきの灯あかりが 照てらし出だす
影かげを重かさねる つかのまだけは
風かぜよ静しずかに しておくれ
咲さいた花はななら 散ちりゆくまでは
あなた綺麗きれいと 言いわれたい
涙なみだ隠かくして くちびるを
いつも色染いろぞめ 耐たえてきた
もしも別わかれの その日ひが来きたら
紅べにもつけずに 旅たびに立たつ
紅beniをひとwohito筆fude 引hiくku手teのno重omoさsa
来koないあなたをnaianatawo 待maつtsu夜更yofuけke
化粧kesyou鏡kagamiにni 映utsuるのはrunoha
二年ninenあまりでamaride 落oちたchita肩kata
ひどいhidoi男hitoだとdato 甘amaえてすがりetesugari
明aけてkete朝asaにはniha 紅beniがga泣naくku
奪ubaいi取toれないrenai さだめのsadameno恋koiにni
なんでnande心kokoroをwo 寄yoせたのかsetanoka
浴衣yukataうなじのunajino ほつれhotsure毛geをwo
月tsukiのno灯akaりがriga 照teらしrashi出daすsu
影kageをwo重kasaねるneru つかのまだけはtsukanomadakeha
風kazeよyo静shizuかにkani しておくれshiteokure
咲saいたita花hanaならnara 散chiりゆくまではriyukumadeha
あなたanata綺麗kireiとto 言iわれたいwaretai
涙namida隠kakuしてshite くちびるをkuchibiruwo
いつもitsumo色染irozoめme 耐taえてきたetekita
もしもmoshimo別wakaれのreno そのsono日hiがga来kiたらtara
紅beniもつけずにmotsukezuni 旅tabiにni立taつtsu