この手首てくび 切きり刻きざんで
値段ねだんのつかないバーコードを書かいた
もうどこにも並ならばないまま
廃棄はいきされるのを待まっていた
爪つめや髪かみを切きる度たびに すり減へる自分じぶんが愛いとしくて
皮膚ひふも肉にくも骨ほねも邪魔じゃまに思おもえたよ
枯かれ葉はが水面みなもに落おちて やがて沈しずんでくように
消きえてしまえたなら
そんな悲かなしみも歌うたにして
奏かなでれば そっと開ひらいた 蓮華れんげの花はな
こんな汚よごれた泥どろの中なかで
ずっと沈しずんだまま 眠ねむってたのに
どうしてだろう ああ こんなに綺麗きれいな色いろ
大好だいすきだった絵本えほんの
最後さいごのページは破やぶり捨すててしまった
幸しあわせな物語ものがたりを
読よみ終おわらずに済すむように
小ちいさな頃ころを思おもい出だす度たび いつも曇くもり空ぞらばかり
いま思おもえばよく晴はれてたのかな
曇くもってたのは空そらかな 私わたしの瞳ひとみなのかな
どっちでもいいけれど
ずっと隠かくしてた傷口きずぐちを
癒いやせる薬くすりはどこにも無なかったけど
こんな汚よごれた痛いたみの中なかで
そっと萎しおれないまま そばにいたんだね
ねえそして 花はなは咲さく 魔法まほうみたいだ
ほんの少すこし背丈せたけが伸のびたり
あの頃ころより髪かみが伸のびたり
手首てくびの皺しわは今いまでも残のこるけど
破やぶり捨すてた絵本えほんのページの
続つづきを思おもい描えがいてみたり
少すこしだけここにいてもいいと思おもえたよ
たった一ひとつ もし願ねがえるなら
この花はなをどうか ねえどうか
枯からさずいれますように
どんな悲かなしみも歌うたにして
奏かなでれば そっと開ひらいた 蓮華れんげの花はな
こんな汚よごれた泥どろの中なかで
ずっと沈しずんだまま 眠ねむってたのに
どうしてだろう ああ こんなに綺麗きれいな色いろ
見みえるかな ほら こんなに綺麗きれいな色いろ
このkono手首tekubi 切kiりri刻kizaんでnde
値段nedanのつかないnotsukanaiバbaーコkoードdoをwo書kaいたita
もうどこにもmoudokonimo並naraばないままbanaimama
廃棄haikiされるのをsarerunowo待maっていたtteita
爪tsumeやya髪kamiをwo切kiるru度tabiにni すりsuri減heるru自分jibunがga愛itoしくてshikute
皮膚hifuもmo肉nikuもmo骨honeもmo邪魔jamaにni思omoえたよetayo
枯kaれre葉haがga水面minamoにni落oちてchite やがてyagate沈shizuんでくようにndekuyouni
消kiえてしまえたならeteshimaetanara
そんなsonna悲kanaしみもshimimo歌utaにしてnishite
奏kanaでればdereba そっとsotto開hiraいたita 蓮華rengeのno花hana
こんなkonna汚yogoれたreta泥doroのno中nakaでde
ずっとzutto沈shizuんだままndamama 眠nemuってたのにttetanoni
どうしてだろうdoushitedarou ああaa こんなにkonnani綺麗kireiなna色iro
大好daisuきだったkidatta絵本ehonのno
最後saigoのnoペpeージjiはha破yabuりri捨suててしまったteteshimatta
幸shiawaせなsena物語monogatariをwo
読yoみmi終oわらずにwarazuni済suむようにmuyouni
小chiiさなsana頃koroをwo思omoいi出daすsu度tabi いつもitsumo曇kumoりri空zoraばかりbakari
いまima思omoえばよくebayoku晴haれてたのかなretetanokana
曇kumoってたのはttetanoha空soraかなkana 私watashiのno瞳hitomiなのかなnanokana
どっちでもいいけれどdotchidemoiikeredo
ずっとzutto隠kakuしてたshiteta傷口kizuguchiをwo
癒iyaせるseru薬kusuriはどこにもhadokonimo無naかったけどkattakedo
こんなkonna汚yogoれたreta痛itaみのmino中nakaでde
そっとsotto萎shioれないままrenaimama そばにいたんだねsobaniitandane
ねえそしてneesoshite 花hanaはha咲saくku 魔法mahouみたいだmitaida
ほんのhonno少sukoしshi背丈setakeがga伸noびたりbitari
あのano頃koroよりyori髪kamiがga伸noびたりbitari
手首tekubiのno皺shiwaはha今imaでもdemo残nokoるけどrukedo
破yabuりri捨suてたteta絵本ehonのnoペpeージjiのno
続tsuduきをkiwo思omoいi描egaいてみたりitemitari
少sukoしだけここにいてもいいとshidakekokoniitemoiito思omoえたよetayo
たったtatta一hitoつtsu もしmoshi願negaえるならerunara
このkono花hanaをどうかwodouka ねえどうかneedouka
枯kaらさずいれますようにrasazuiremasuyouni
どんなdonna悲kanaしみもshimimo歌utaにしてnishite
奏kanaでればdereba そっとsotto開hiraいたita 蓮華rengeのno花hana
こんなkonna汚yogoれたreta泥doroのno中nakaでde
ずっとzutto沈shizuんだままndamama 眠nemuってたのにttetanoni
どうしてだろうdoushitedarou ああaa こんなにkonnani綺麗kireiなna色iro
見miえるかなerukana ほらhora こんなにkonnani綺麗kireiなna色iro