軒のきのこおろぎ 鳴なく声こえやんで
ひとり佇たたずむ 女人堂にょにんどう
忘わすれるために 掌てを合あわす
この掌てがあなたを 恋こいしがる
むらさき色いろに 日暮ひぐれ けむらせて
おんなを泣なかす 高野こうや雨あめ
好すきと嫌きらいが 引ひっぱり合あって
心こころちぎれる 奥おくの院いん
別わかれの手紙てがみ 置おいてきた
東京とうきょうは今いまでは 遠とおいけど
やまあじさいの 朽くちた あかい葉はに
みれんが宿やどる 高野こうや雨あめ
ひとり宿坊しゅくぼう 枕まくらを抱だけば
肩かたに寒さむさが 舞まい降おりる
おんなの夢ゆめを 噛かみころす
心こころをしとしと 濡ぬらす雨あめ
ひとりで生いきる それも 道みちですと
つぶやくような 高野こうや雨あめ
軒nokiのこおろぎnokoorogi 鳴naくku声koeやんでyande
ひとりhitori佇tatazuむmu 女人堂nyonindou
忘wasuれるためにrerutameni 掌teをwo合aわすwasu
このkono掌teがあなたをgaanatawo 恋koiしがるshigaru
むらさきmurasaki色iroにni 日暮higuれre けむらせてkemurasete
おんなをonnawo泣naかすkasu 高野kouya雨ame
好suきとkito嫌kiraいがiga 引hiっぱりppari合aってtte
心kokoroちぎれるchigireru 奥okuのno院in
別wakaれのreno手紙tegami 置oいてきたitekita
東京toukyouはha今imaではdeha 遠tooいけどikedo
やまあじさいのyamaajisaino 朽kuちたchita あかいakai葉haにni
みれんがmirenga宿yadoるru 高野kouya雨ame
ひとりhitori宿坊syukubou 枕makuraをwo抱daけばkeba
肩kataにni寒samuさがsaga 舞maいi降oりるriru
おんなのonnano夢yumeをwo 噛kaみころすmikorosu
心kokoroをしとしとwoshitoshito 濡nuらすrasu雨ame
ひとりでhitoride生iきるkiru それもsoremo 道michiですとdesuto
つぶやくようなtsubuyakuyouna 高野kouya雨ame