船ふねが出でる度たび 泣なきじゃくる
女おんなも昔むかしは いたとか聞きいた
不知火しらぬい舞台ぶたいに 漁火いさりびが
追おって行いけよと 云いうけれど
天草あまくさ捨すてて 生いきれない
あなた急いそいで ドラが鳴なる
きっと帰かえると 云いわないで
断たち切きる心こころを 迷まよわせるだけ
三十余島さんじゅうよしまを 胸むねに抱だく
天草あまくさふたりで 越こえたって
暮くらせやしない 女おんなです
ここであなたを 送おくらせて
嬉うれしかったわ この私わたし
誰だれより優やさしい あなたに逢あえて
半年はんとし一年いちねん 過すぎたなら
どこか知しらない 消けし印いんの
葉書はがきでいいの それだけで
せめて一言ひとこと あるだけで
船funeがga出deるru度tabi 泣naきじゃくるkijakuru
女onnaもmo昔mukashiはha いたとかitatoka聞kiいたita
不知火shiranui舞台butaiにni 漁火isaribiがga
追oってtte行iけよとkeyoto 云iうけれどukeredo
天草amakusa捨suててtete 生iきれないkirenai
あなたanata急isoいでide ドラdoraがga鳴naるru
きっとkitto帰kaeるとruto 云iわないでwanaide
断taちchi切kiるru心kokoroをwo 迷mayoわせるだけwaserudake
三十余島sanjuuyoshimaをwo 胸muneにni抱daくku
天草amakusaふたりでfutaride 越koえたってetatte
暮kuらせやしないraseyashinai 女onnaですdesu
ここであなたをkokodeanatawo 送okuらせてrasete
嬉ureしかったわshikattawa このkono私watashi
誰dareよりyori優yasaしいshii あなたにanatani逢aえてete
半年hantoshi一年ichinen 過suぎたならgitanara
どこかdokoka知shiらないranai 消keしshi印inのno
葉書hagakiでいいのdeiino それだけでsoredakede
せめてsemete一言hitokoto あるだけでarudakede