謝肉祭 歌詞 石崎ひゅーい ふりがな付

盆ぼんと正月しょうがつには帰かえろう
年ねんに二回にかいは故郷こきょうには
カズの葬式そうしきから遠とおくなった街まちへ
水島みずしまは盗ぬすんだバイクを
売うりつけてからはもうずっと
電話でんわもこないしかけることもしない
国技館こくぎかんで入いり待まちをして
力士りきしにハッパをかけていた
偉えらそうに背中せなかを叩たたいて
笑わらいながら「横綱よこづなになれよ」

みっともないのは承知しょうちで
あてもなく生いきてる
人生じんせいには番付ばんづけなどありゃしない

水島みずしまが金かねを借かりに来きた
クリスマスイブの夜よるだった
駅前えきまえにあったスナックの話はなしをした
あいつはそこのみゆきちゃんと
やっちまったと告白こくはくした
それから僕ぼくらはコンビニに走はしった
小ちいさなケーキと缶かんビールで
駐車場ちゅうしゃじょうで乾杯かんぱいをした
有あり金がねを全部ぜんぶ貸かしてやり
肩かたを抱だいて『元気げんきでいろよ』

あいつは良よい奴やつだからさ
なんとかなればいい
友情ゆうじょうには絶望ぜつぼうが潜ひそんでいる

小ちいさな幸しあわせ買かうために
時給じきゅう800と900の
間あいだでプライド捨すてながら働はたらいた
なるべく遠とおくへ行いきたいね
今度こんどの休やすみに一緒いっしょにさ
バイト仲間なかまのまりさんにねだられ
一番いちばん遠とおい場所ばしょなんて
あなたの心こころなんだよと
言いいたかったけど言いわなかった
ただおっぱいが触さわりたかった

こんなに胸むねが痛いたいのに
保険証ほけんしょう持もってない
愛情あいじょうには失望しつぼうが棲すみついてる

今日きょうからは豊ゆたかな人生じんせい
ひとりぼっちでも人生じんせい
たった一言ひとことでキレて
たった二言にごんで終おわる
明日あしたから悲かなしい人生じんせい
同おなじパンツはき続つづけて
洗濯せんたくしたら泣なけてきた
この世よはまるで賞しょう乏ぼうな謝肉祭しゃにくさい

親父おやじは中卒ちゅうそつ叩たたき上あげ
小指こゆびは機械きかいに食くわれちまい
甲斐性かいしょうもないのに愛人あいじん作つくって
あっちだけはプロ並なみで
好すきこそ物ものの上手じょうずなれ
パチンコ台だいに祈いのりを捧ささげていた
梅干うめぼしの種たねのピストルで
おどけた親父おやじが好すきだった
酔よってクダ巻まいた口癖くちぐせは
家族かぞくは俺おれの宝物たからものだ

どんなに寂さびしがりやでも
クールにしている
人生じんせいには音楽おんがくが足たりてない

初はじめてキリンを見みたときに
母かあちゃんの陰かげに隠かくれてた
帰かえりのアウトレットのトイレで吐はいた
日ひの丸まると君きみが代よがあれば
目頭めがしらが熱あつくなるよ
俺おれが好すきなのは温あたたかい味噌汁みそしる
100人にんの敵てきを薙なぎ倒たおし
ひとりの味方みかたの喝采かっさいで
いつかは帰かえってこいよイチロー
玄関げんかんで靴脱くつぬぎ忘わすれんな

糖質とうしつ制限せいげんしてんなら
米こめはやめなきゃね
長生ながいきするのにあと何なにをやめよう

今日きょうからも静しずかな人生じんせい
ひとりぼっちだぜ人生じんせい
たった一滴いってきのシミで
おニューのシャツが台無だいなしさ
明日あしたから楽たのしい人生じんせい
でもかさぶた剥はがす勇気ゆうきない
ハズレ馬券ばけんと宝たからくじ
やけくそなにくそ奥歯おくばが痛いたい

しょうかない しょうかない
どうにもこうにもしょうがない
あんたが作つくった焼やきそぱを
あんたは自分じぶんで食たべなさい
結果けっかがすべて結果けっかオーライ
嘆なげいてる間あいだに日ひが暮くれる
皆みなさんの努力どりょくしだいです
すぺてはあなたのやる気きしだいです

筋書すじがき通どおりすすんだら
筋書すじがき通どおりさ
さよならだけがたった一ひとつの真実しんじつ

明日あしたから生うまれ変かわるんだ
誰だれもが寝ねる前まえ祈いのってる
思おもっただけで変かわれるなら
世界中せかいじゅう争あらそいはないぞ
今日きょうも優やさしさを集あつめて
悲かなしみを捨すてて歩あるいてる
誠実せいじつはどこにあるのか
輝かがやきは闇やみに光ひかるんだ アーメン

ため息いき一ひとつをぶら下さげて
僕ぼくは路地裏ろじうらを歩あるいてく
真まっ白しろな雪ゆきを踏ふみつぶしながらさ
背中せなかにギターを抱かかえて生いきてゆく
サンタクロースがつけひげ忘わすれてる