岸壁の母 歌詞
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この岸壁がんぺきに 今日きょうも来きた
とどかぬ願ねがいと 知しりながら
もしやもしやに
もしやもしやに ひかされて
呼よんで下ください おがみます
ああ おっ母かさん よく来きたと
海山うみやま千里せんりと 言いうけれど
なんで遠とおかろ
なんで遠とおかろ 母ははと子こに
悲願ひがん十年じゅうねん この祈いのり
神様かみさまだけが 知しっている
流ながれる雲くもより 風かぜよりも
つらいさだめの
つらいさだめの 杖つえひとつ
馬骨
2022/12/24 14:09
1954年(昭和29年)藤田まさと作詞、平川浪竜作曲の歌である・・戦争が終わり九年がたつというのに復員船がまだ舞鶴に帰ってくるのである・・もしやもしやああ母さんよく来たと再会を夢見てまた今日も杖を付きつつ舞鶴を御訪れる年老いた母親である・・この歌は後に二葉百合子も歌っているが、浪曲師出の彼女の歌には物語の作りがあるが、菊池章子は素直に母親の気持ちを代弁している・・彼女の歌には主人公に寄り添う優しさがある・・