狂想 歌詞 キツネの嫁入り ふりがな付

都合つごうの良よい言葉ことばだけ、奴やつらの口くちから聞きこえるよ。
今日きょうは感謝かんしゃ、明日あしたは謝罪しゃざい。明後日あさってには、もう聞きこえない。

「悲かなしいよな、よくわかるよ。」
いや、そうじゃない、お前まえにはわからない。
酒場さかばの煙けむりに巻まかれても、この言葉ことばは消きえやしない。

答こたえのない会話かいわで、空気くうきだけを楽たのしみ
空気くうきだけを食たべて、どこへも行いかない。

味あじのない会話かいわを、安心あんしんとはき違ちがえて
履はき違ちがえた靴くつのままじゃ、どこへも行いけない。

先さきの見みえない夜よるが、敵てきと味方みかたを教おしえてくれる。
フラッシュバックする笑顔えがお、
あの時ときなんて言いったっけ。
やめてく奴やつがほとんどだ。大義名分たいぎめいぶんは続つづけるため
その気持きもちもわからなくないが、やはりまだわからない。

よりかかる答こたえはなく、暗闇くらやみから応答おうとうはなく。
モールス信号しんごうは鳴なり続つづける。誰だれにも聞きこえない音おとで。
出会であわずに、出会であった気分きぶんでいるうちは、
何なにも失うしなわないけど何なにも手てに入はいらない。

やめたほうがいいよ、「見返みかえりの声こえの方ほうが大おおきい」善意ぜんいは。
暗黙あんもくの了解りょうかい、伝つたわらない後悔こうかい、先さきに立たたない航海こうかいはどこへもいけないよ。

口先くちさきだけなんなら、言いわない方ほうがいいよ。
行いき先さき決きまってんなら、後あとはもう進すすむだけ。