また ひとつ 其方そちらが口くちに出だした
余よが ひとつ 其方そちらに受うけ返かえした
汲くんだ水みずが 流砂りゅうしゃに姿すがたを変かへる
たなごころの隙間すきまより 滑すべり落おちつその様ようを
朧おぼろげに 想おもひ返かえす 夕月ゆうづきよ
燃もゆる幻まぼろしに 現うつつは死しせり
帰路きろ無なき旅路たびじへと
されど穏おだやかに 横よこたふそれは
惑まどいひを知しらざる様子ようす
また ひとつ 天道てんどうが海うみに落おちた
また ひとつ 虚実きょじつが共ともに落おちた
己おのれんだ鼓動こどう 生うまれし波紋はもん 震ふるいへた
心こころ憂うしき五月雨さみだれに 濡ぬれまひと傘かさ差さした
朧おぼろげに 想おもひ返かえす 艶姿あですがた
またmata ひとつhitotsu 其方sochiraがga口kuchiにni出daしたshita
余yoがga ひとつhitotsu 其方sochiraにni受uけke返kaeしたshita
汲kuんだnda水mizuがga 流砂ryuusyaにni姿sugataをwo変kaへるheru
たなごころのtanagokorono隙間sukimaよりyori 滑subeりri落ochiつそのtsusono様youをwo
朧oboroげにgeni 想omoひhi返kaeすsu 夕月yuudukiよyo
燃moゆるyuru幻maboroshiにni 現utsutsuはha死shiせりseri
帰路kiro無naきki旅路tabijiへとheto
されどsaredo穏odaやかにyakani 横yokoたふそれはtafusoreha
惑madoiひをhiwo知shiらざるrazaru様子yousu
またmata ひとつhitotsu 天道tendouがga海umiにni落oちたchita
またmata ひとつhitotsu 虚実kyojitsuがga共tomoにni落oちたchita
己onoreんだnda鼓動kodou 生uまれしmareshi波紋hamon 震furuiへたheta
心kokoro憂uしきshiki五月雨samidareにni 濡nuれまひとremahito傘kasa差saしたshita
朧oboroげにgeni 想omoひhi返kaeすsu 艶姿adesugata