降ふりだした にわか雨あめ
急きゅうにおまえが 泣なき出だしたよで
峠とうげの茶屋ちゃやの ノレンをくぐり
喉のどに冷ひや酒ざけ 流ながし込こむ
死しぬなんて 死しぬなんて 馬鹿ばかを言いうから
おもわずこの手てが 叩たたいてた
頬ほおの痛いたみを 覚おぼえているか
生いきる望のぞみを 捨すてちゃいないか
旅たびの衣ころもに おもかげ抱だけば
きらり 遥はるかに 最上川もがみがわ
石楠花しゃくなげ 紅色べにいろは
契ちぎり交かわした あの日ひのおまえ
白しろいこよりで 指輪ゆびわをこさえ
子供こどもみたいに 分わけあった
逢あえなくて 逢あえなくて 逢あわずにいても
惚ほれた心こころは 離はなさない
世間せけんの噂うわさに 痩やせていないか
めぐる季節きせつを 信しんじているか
旅たびの荷物にもつは この恋こいひとつ
俺おれを慰なぐさめ 蝉せみしぐれ
旅たびの衣ころもに おもかげ抱だけば
ふいに木こ漏もれ陽び 奥州おうしゅう路じ
降fuりだしたridashita にわかniwaka雨ame
急kyuuにおまえがniomaega 泣naきki出daしたよでshitayode
峠tougeのno茶屋chayaのno ノレンnorenをくぐりwokuguri
喉nodoにni冷hiやya酒zake 流nagaしshi込koむmu
死shiぬなんてnunante 死shiぬなんてnunante 馬鹿bakaをwo言iうからukara
おもわずこのomowazukono手teがga 叩tataいてたiteta
頬hooのno痛itaみをmiwo 覚oboえているかeteiruka
生iきるkiru望nozoみをmiwo 捨suてちゃいないかtechainaika
旅tabiのno衣koromoにni おもかげomokage抱daけばkeba
きらりkirari 遥haruかにkani 最上川mogamigawa
石楠花syakunage 紅色beniiroはha
契chigiりri交kawaしたshita あのano日hiのおまえnoomae
白shiroいこよりでikoyoride 指輪yubiwaをこさえwokosae
子供kodomoみたいにmitaini 分waけあったkeatta
逢aえなくてenakute 逢aえなくてenakute 逢aわずにいてもwazuniitemo
惚hoれたreta心kokoroはha 離hanaさないsanai
世間sekenのno噂uwasaにni 痩yaせていないかseteinaika
めぐるmeguru季節kisetsuをwo 信shinじているかjiteiruka
旅tabiのno荷物nimotsuはha このkono恋koiひとつhitotsu
俺oreをwo慰nagusaめme 蝉semiしぐれshigure
旅tabiのno衣koromoにni おもかげomokage抱daけばkeba
ふいにfuini木ko漏moれre陽bi 奥州ousyuu路ji