あなたの背中せなかの 揺ゆり籠かごは
暖あたたかかったわ 幼おさない日ひ
夢ゆめをなくして 路地裏ろじうらを
足あしを引ひきずり 帰かえるとき
なつかしかった お父とうさん
あなたのふところ 旅立たびだって
わたしも十九じゅうくに なりました
いばってみせても 淋さびしがり
花嫁姿はなよめすがたに 泣なくでしょうか
別わかれの朝あさは 停車場ていしゃじょうで
わざとはしゃいで 目めをそらす
世間せけんの風かぜを 受うけ止とめて
あなたがくれた 安やすらぎは
忘わすれはしない お父とうさん
あなたのふところ 旅立たびだって
わたしも十九じゅうくに なりました
母かあさん愛あいして てれている
あなたの笑顔えがおが 浮うかびます
お酒さけを飲のめば 「枯かれすすき」
しみじみ聞きかせる しぶいのど
わたしが愛あいした 人ひとのこと
分わかっていたよと うなずいて
遠とおい目めをした お父とうさん
あなたのふところ旅立たびだって
わたしも十九じゅうくに なりました
言葉ことばじゃないのね 父娘おやこって
郷里ふるさとみたいに 偲しのびます
あなたのanatano背中senakaのno 揺yuりri籠kagoはha
暖atataかかったわkakattawa 幼osanaいi日hi
夢yumeをなくしてwonakushite 路地裏rojiuraをwo
足ashiをwo引hiきずりkizuri 帰kaeるときrutoki
なつかしかったnatsukashikatta おo父touさんsan
あなたのふところanatanofutokoro 旅立tabidaってtte
わたしもwatashimo十九juukuにni なりましたnarimashita
いばってみせてもibattemisetemo 淋sabiしがりshigari
花嫁姿hanayomesugataにni 泣naくでしょうかkudesyouka
別wakaれのreno朝asaはha 停車場teisyajouでde
わざとはしゃいでwazatohasyaide 目meをそらすwosorasu
世間sekenのno風kazeをwo 受uけke止toめてmete
あなたがくれたanatagakureta 安yasuらぎはragiha
忘wasuれはしないrehashinai おo父touさんsan
あなたのふところanatanofutokoro 旅立tabidaってtte
わたしもwatashimo十九juukuにni なりましたnarimashita
母kaaさんsan愛aiしてshite てれているtereteiru
あなたのanatano笑顔egaoがga 浮uかびますkabimasu
おo酒sakeをwo飲noめばmeba 「枯kaれすすきresusuki」
しみじみshimijimi聞kiかせるkaseru しぶいのどshibuinodo
わたしがwatashiga愛aiしたshita 人hitoのことnokoto
分wakaっていたよとtteitayoto うなずいてunazuite
遠tooいi目meをしたwoshita おo父touさんsan
あなたのふところanatanofutokoro旅立tabidaってtte
わたしもwatashimo十九juukuにni なりましたnarimashita
言葉kotobaじゃないのねjanainone 父娘oyakoってtte
郷里furusatoみたいにmitaini 偲shinoびますbimasu