ひびわれた壁かべと 街路樹がいろじゅのむこうに
笑わらい声ごえが聞きこえる 若わかいふたりの
夢ゆめは剥はぎ取とられ 輪郭りんかくを失うしない
取とり戻もどせない時ときを 私わたしは歩あるいていく
私わたしはあなたと どこかですれ違ちがう
閉とざされた心こころは それに気きづかぬまま
ひとつのコインの 裏うらと表おもてのように
離はなれることさえも できない苦くるしみよ
川沿かわぞいを走はしる 車くるまの窓まどを開あけ
握にぎりしめた鍵かぎを 水面すいめんに投なげ落おとす
小ちいさな波紋はもんが 何なにかを変かえてゆく
流ながれ去さるすべてを 空そらは映うつしている
茨いばらの砦とりでに捕とらわれたふたりが
それでも私わたしは あなたを愛あいした
明あかるい光ひかりに満みたされ続つづけた
生いきる喜よろこびに溢あふれ
あなたは私わたしと ふたたびすれ違ちがう
それがこの運命うんめいと 知しらないままに
ひびわれたhibiwareta壁kabeとto 街路樹gairojuのむこうにnomukouni
笑waraいi声goeがga聞kiこえるkoeru 若wakaいふたりのifutarino
夢yumeはha剥haぎgi取toられrare 輪郭rinkakuをwo失ushinaいi
取toりri戻modoせないsenai時tokiをwo 私watashiはha歩aruいていくiteiku
私watashiはあなたとhaanatato どこかですれdokokadesure違chigaうu
閉toざされたzasareta心kokoroはha それにsoreni気kiづかぬままdukanumama
ひとつのhitotsunoコインkoinのno 裏uraとto表omoteのようにnoyouni
離hanaれることさえもrerukotosaemo できないdekinai苦kuruしみよshimiyo
川沿kawazoいをiwo走hashiるru 車kurumaのno窓madoをwo開aけke
握nigiりしめたrishimeta鍵kagiをwo 水面suimenにni投naげge落oとすtosu
小chiiさなsana波紋hamonがga 何naniかをkawo変kaえてゆくeteyuku
流nagaれre去saるすべてをrusubetewo 空soraはha映utsuしているshiteiru
茨ibaraのno砦torideにni捕toraわれたふたりがwaretafutariga
それでもsoredemo私watashiはha あなたをanatawo愛aiしたshita
明akaるいrui光hikariにni満miたされtasare続tsuduけたketa
生iきるkiru喜yorokoびにbini溢afuれre
あなたはanataha私watashiとto ふたたびすれfutatabisure違chigaうu
それがこのsoregakono運命unmeiとto 知shiらないままにranaimamani