生いきてゆくのが 下手へただから
にがさ重かさねて 千鳥足ちどりあし
いいのいいのよ あんた……
風かぜがヒュルヒュル 沁しみる夜よるは
錨いかりおろして この胸むねに
淋さびしがりやで 惚ほれたがり
なおらないわね 死しぬまでは
いいのいいのよ あんた……
一いち夜泊よどまりの 船ふねだって
ともす灯あかりは 夢ゆめ灯あかり
苦労くろうひろって 港町みなとまち
やせたおんなの 縄なわのれん
いいのいいのよ あんた……
つれていってと 云いえないで
すがる背中せなかに 霧きりが降ふる
生iきてゆくのがkiteyukunoga 下手hetaだからdakara
にがさnigasa重kasaねてnete 千鳥足chidoriashi
いいのいいのよiinoiinoyo あんたanta……
風kazeがgaヒュルヒュルhyuruhyuru 沁shiみるmiru夜yoruはha
錨ikariおろしてoroshite このkono胸muneにni
淋sabiしがりやでshigariyade 惚hoれたがりretagari
なおらないわねnaoranaiwane 死shiぬまではnumadeha
いいのいいのよiinoiinoyo あんたanta……
一ichi夜泊yodomaりのrino 船funeだってdatte
ともすtomosu灯akaりはriha 夢yume灯akaりri
苦労kurouひろってhirotte 港町minatomachi
やせたおんなのyasetaonnano 縄nawaのれんnoren
いいのいいのよiinoiinoyo あんたanta……
つれていってとtsureteitteto 云iえないでenaide
すがるsugaru背中senakaにni 霧kiriがga降fuるru