負まけて傷きずつく 名誉めいよはないが
勝かちたにゃ明日あしたの 銭ぜにがない
誰だれか付つけたか 真剣ほんき師し
次つぎの一手いってを 思案しあんの駒こまに
命いのち 捨すて身みの
命いのち 捨すて身みの 将棋盤しょうぎばん
「賭かけ将棋しょうぎに人生じんせいを賭かけているから真剣ほんき師し。
いい呼よび名なじゃございませんか。
負まければ明日あしたがないー だから毎日まいにち毎日まいにちが真剣勝負しんけんしょうぶなのでございます。」
好すいたほれたの 色恋沙汰いろこいざたは
なんで出来できない 後始末あとしまつ
いつか世間せけんも 通とおせんぼ
恨うらみますよと 泣ないてた女おんなの
声こえが聴きこえる
声こえが聴きこえる 風かぜの宿やど
「私わたしにもこの世よにたった一人ひとりの子供こどもが居おります。
馬鹿ばかをしながら貯ためたこの金きんは、
私わたしになにかありましたら子供こどもに渡わたしちゃあくれませんか。
詫わびの印しるしにしては、あまりにも少すくのうはございますが……」
駒こまに男おとこの 人生じんせい賭かけて
それで死しねたら 悔くいはない
骨ほねの髄ずいまで 真剣ほんき師し
賽さいの河原かわらで
船賃ふなちん賭かけて
鬼おにを相手あいてに
鬼おにを相手あいてに 将棋しょうぎ指さす
負maけてkete傷kizuつくtsuku 名誉meiyoはないがhanaiga
勝kachiたにゃtanya明日ashitaのno 銭zeniがないganai
誰dareかka付tsuけたかketaka 真剣honki師shi
次tsugiのno一手itteをwo 思案shianのno駒komaにni
命inochi 捨suてte身miのno
命inochi 捨suてte身miのno 将棋盤syougiban
「賭kaけke将棋syougiにni人生jinseiをwo賭kaけているからketeirukara真剣honki師shi。
いいii呼yoびbi名naじゃございませんかjagozaimasenka。
負maければkereba明日ashitaがないganaiー だからdakara毎日mainichi毎日mainichiがga真剣勝負shinkensyoubuなのでございますnanodegozaimasu。」
好suいたほれたのitahoretano 色恋沙汰irokoizataはha
なんでnande出来dekiないnai 後始末atoshimatsu
いつかitsuka世間sekenもmo 通tooせんぼsenbo
恨uraみますよとmimasuyoto 泣naいてたiteta女onnaのno
声koeがga聴kiこえるkoeru
声koeがga聴kiこえるkoeru 風kazeのno宿yado
「私watashiにもこのnimokono世yoにたったnitatta一人hitoriのno子供kodomoがga居oりますrimasu。
馬鹿bakaをしながらwoshinagara貯taめたこのmetakono金kinはha、
私watashiになにかありましたらninanikaarimashitara子供kodomoにni渡wataしちゃあくれませんかshichaakuremasenka。
詫waびのbino印shirushiにしてはnishiteha、あまりにもamarinimo少sukunoうはございますがuhagozaimasuga……」
駒komaにni男otokoのno 人生jinsei賭kaけてkete
それでsorede死shiねたらnetara 悔kuいはないihanai
骨honeのno髄zuiまでmade 真剣honki師shi
賽saiのno河原kawaraでde
船賃funachin賭kaけてkete
鬼oniをwo相手aiteにni
鬼oniをwo相手aiteにni 将棋syougi指saすsu