ここは、風の街 歌詞 中村中 ふりがな付

右みぎも左ひだりもわからないような 白しろい服ふくで飛とび出だしたけど
都会とかいの駅えきにバスが着つく頃ころ どうせ迎むかえが来きていたんだろう
見送みおくってやる人ひともいなけりゃ 持もってゆける荷物にもつもないさ
別わかれ方かたが上手うまくないから 後うしろ指ゆびをさされ出でてゆく「あばずれ」

その女おんなは、悪わるいうわさ編あんだ服ふくを身みにまとう
その女おんなは、産うまれ落おちた時ときから すでにニセモノ
男おとこの自信じしんまで吸すい取とる 代かわりに思おもい出でに棲すみ着つく
なのに なのに 人ひとの形かたちをしている

ここは、風かぜの街まち。騙だまされた奴やつらが住すんでる
あいつを捨すてたのは 街まちの方ほうさ

私わたし 二度にどと振ふり向むかないわ 遠とおい街まちで大人おとなになるわ
夢ゆめに見みてた都会とかいは砂漠さばく 乗のったバスはアリ地獄じごく行ゆき「ざまぁねぇな」

その女おんなは、嘘うそと本気ほんきの境目さかいめが見みえていない
その女おんなは、しかもそれを自分じぶんでも気付きづいてない
抱だいてる時ときにしか笑わらわない 泣ないてるみたいにしがみつく
だけど だけど 朝あさになると消きえちまう

ここは、風かぜの街まち。追おい風かぜがいつでも吹ふく街まち。
じっとしていると 煽あおり立たてる

その女おんなは、人ひとの心こころ 物欲ものほしげに覗のぞくから
その女おんなの、前まえに行いくと弱よわみがみんなばれちまう
お金かねで気持きもちは動うごかない 命いのちを盗とんだりはしない
だけど だけど だけど返へんせよ 心こころ

ここは、風かぜの街まち。追おい風かぜがいつでも吹ふく街まち。
じっとしていると 煽あおり立たてる
ここは、風かぜの街まち。騙だまされた奴やつらが住すんでる
あいつを捨すてたのは 街まちの方ほうさ