「そのバスは真まっ黒くろで古ふるぼけた旧きゅうタイプナンバー
乗のり込こんでドライバーに行いき先さきは任まかせますと言いえ」
忘わすれていた宛名あてなのない手紙てがみを思おもい出だしていた
なぜかって今いままさにそのバスが僕ぼくの目めの前まえに
少すこしの擦すれ合あう機械きかいの音おとさえ聞きこえない
それでも今いま 確実かくじつにドアが開ひらいたんだ
嘘うそだろ? 向むかう先さきも見当けんとうさえつきやしないんだ
「怖こわいのかい?」と声こえがする
冗談じょうだんじゃない! 怖こわくなんかないぜ
そのバスに乗のり込こんでどれくらい時ときが経たっただろう
取とりあえず外そとはまだ暗くらいから夜よるだろう
終点しゅうてんを知しらないから道みちのりが長ながく感かんじるけど
まぁいいや 帰かえったってどうせろくな事ことなどないし
夢ゆめさえ諦あきらめたし 存在そんざいしている意味いみも知しらないし
捨すて去さろう そのためのバス
なぁそうだろう? 無言むごんのドライバー
真まっ青さおなガスを吐はき出だして
今いま さらにバスは加速かそくする
嬉うれしそうに窓まどを歪ゆがませて
今いま 見みえたバスの向むかう先さきは...
「気付きづくのが遅おそすぎたな」運転手うんてんしゅが笑顔えがおで喋しゃべった
その顔かお 見覚みおぼえがある
そうか! このドライバーは僕ぼくだったんだ!
「もう降おろしてくれ!」 どうやっても叫さけんでも無駄むだで
その時ときベルが鳴なった 瞬間しゅんかんに窓まどから飛とび降おりた
恐おそる恐おそる目めを開あけるとベッドの下した
横よこでは目覚めざまし時計どけいが鳴なり響ひびく
「そのsonoバスbasuはha真maっxtu黒kuroでde古furuぼけたboketa旧kyuuタイプナンバtaipunanbaー
乗noりri込koんでndeドライバdoraibaーにni行iきki先sakiはha任makaせますとsemasuto言iえe」
忘wasuれていたreteita宛名atenaのないnonai手紙tegamiをwo思omoいi出daしていたshiteita
なぜかってnazekatte今imaまさにそのmasanisonoバスbasuがga僕bokuのno目meのno前maeにni
少sukoしのshino擦suれre合aうu機械kikaiのno音otoさえsae聞kiこえないkoenai
それでもsoredemo今ima 確実kakujitsuにniドアdoaがga開hiraいたんだitanda
嘘usoだろdaro? 向muかうkau先sakiもmo見当kentouさえつきやしないんだsaetsukiyashinainda
「怖kowaいのかいinokai?」とto声koeがするgasuru
冗談joudanじゃないjanai! 怖kowaくなんかないぜkunankanaize
そのsonoバスbasuにni乗noりri込koんでどれくらいndedorekurai時tokiがga経taっただろうttadarou
取toりあえずriaezu外sotoはまだhamada暗kuraいからikara夜yoruだろうdarou
終点syuutenをwo知shiらないからranaikara道michiのりがnoriga長nagaくku感kanじるけどjirukedo
まぁいいやmaaiiya 帰kaeったってどうせろくなttattedouserokuna事kotoなどないしnadonaishi
夢yumeさえsae諦akiraめたしmetashi 存在sonzaiしているshiteiru意味imiもmo知shiらないしranaishi
捨suてte去saろうrou そのためのsonotamenoバスbasu
なぁそうだろうnaasoudarou? 無言mugonのnoドライバdoraibaー
真maっxtu青saoなnaガスgasuをwo吐haきki出daしてshite
今ima さらにsaraniバスbasuはha加速kasokuするsuru
嬉ureしそうにshisouni窓madoをwo歪yugaませてmasete
今ima 見miえたetaバスbasuのno向muかうkau先sakiはha...
「気付kiduくのがkunoga遅osoすぎたなsugitana」運転手untensyuがga笑顔egaoでde喋syabeったtta
そのsono顔kao 見覚mioboえがあるegaaru
そうかsouka! このkonoドライバdoraibaーはha僕bokuだったんだdattanda!
「もうmou降oろしてくれroshitekure!」 どうやってもdouyattemo叫sakeんでもndemo無駄mudaでde
そのsono時tokiベルberuがga鳴naったtta 瞬間syunkanにni窓madoからkara飛toびbi降oりたrita
恐osoるru恐osoるru目meをwo開aけるとkerutoベッドbeddoのno下shita
横yokoではdeha目覚mezaましmashi時計dokeiがga鳴naりri響hibiくku