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英語としては間違いでも90年代当時は説得力があった。安室奈美恵『Body Feels EXIT』

安室奈美恵は、日本を代表する女性ダンスボーカリスト。90年代にデビューし人気を獲得し、現在でもホールクラスのライブ動員数をキープしています。


日本の歌姫 安室奈美恵

安室奈美恵は、日本を代表する女性ダンスボーカリスト。90年代にデビューし人気を獲得し、現在でもホールクラスのライブ動員数をキープしています。

この安室奈美恵がデビューした当時に全盛期だったのが、音楽プロデューサーである小室哲哉。90年代を知らない人は、この小室哲哉がいかに売れていたか、ピンとこないかもしれません。とにかく出す曲が毎回100万枚以上売れ、90年代のCD売上に貢献していたのです。

そんな小室哲哉が、デビューして間もない安室奈美恵をプロデュースしたいと考えました。こうして『Body Feels EXIT』が生まれます。この曲は、安室奈美恵の初期のヒット曲で100万枚出荷されました。以降、安室は小室哲哉プロデュース曲で何枚もヒットを連発します。

Body Feels EXIT 歌詞 ¦安室奈美恵


振付担当はKABAちゃん

ちなみにこの曲の振付を担当したのは、最近ついに女性になったKABAちゃんです。この当時はメディアに出る際にはKABAとして、まだ男として振る舞っていました。こういう所にも時の流れを感じますね。

この曲のタイトルにあるEXIT=出口とは何なのでしょうか?

“ここまで どんな 道を歩いて
あなたに やっと たどり着いたかを”


恋愛の歌?

安室奈美恵は何が新しかったのでしょうか。「ここまで どんな 道を歩いて あなたに やっと たどり着いたかを」冒頭のこの歌詞。歌詞上の物語では、歌詞の主人公が「あなた」に出会った、たどり着いたことを表現しています。この曲は恋愛感情を歌っているんですね。

同時にこれは、聴き手が安室奈美恵にたどり着いた意味も持っています。安室奈美恵が出てきた当時、ここまで歌って踊れてスタイルが良く可愛い女性歌手はいなかったのです。正確には歌える人、可愛い人、踊れる人はそれぞれいました。しかし、それが全て揃っている人はいなかったんですね。

激しく踊りながらも見事に歌う

そして、当時としてはかなり激しいダンス。これだけ激しく踊りながら歌える人もいなかった。日本の女性ダンスボーカルがまさに「たどり着いた」瞬間だったのです。「どんな道を歩いて」安室奈美恵が生まれたのか、皆興味を持ったのです。今ではテレビに出なくなりましたが、90年代の安室奈美恵はよくテレビに出てトークもしていたんですね。

“波の音がいくつも
悩みをよみがえらせるよ
幼い憧れ 切なく
飾らない言葉で伝える”


「波の音がいくつも 悩みをよみがえらせるよ」「幼い憧れ切なく 飾らない言葉で伝える」このあたりのフレーズも歌詞の物語としては「あなた」への気持ちの表現。しかし同時に、安室が幼少の頃から沖縄アクターズスクールに通っていたことを彷彿とさせる歌詞でもあります。沖縄で生まれ、波の音で育った安室奈美恵。小学5年生の頃から、片道1時間半をかけてアクターズスクールに通っていました。幼い頃から歌って踊れる歌手への憧れがあったのです。

“Body Feels EXIT
ここから きっといつか動くよ
Body Feels EXCITE
体中 熱く深く走る想い”


サビは造語だった

サビでタイトルの歌詞が登場します。このタイトルは英語文法としては間違っています。体が感じる出口といった意味合いの造語。しかし、英語としては間違っていても日本人には通じました。

出口とは、日本人の女性ダンスボーカルの新しい出口。新しい到達点が見えたことを表していたんですね。「Body Feels EXIT」というフレーズに説得力が出るほど、安室奈美恵は体がよく動いた、よく踊れた、しかも歌がブレなかった。これが当時の日本人にとっては非常にインパクトがあった。だから安室奈美恵は新しかったのです。

「熱く深く走る想い」というフレーズどおりに、安室奈美恵はその後も熱い想いをもって、歌い踊り続けます。この曲が発売されたのは1995年。20年経っても、まだ前線にいることがいかにすごいことか分かりますね。

TEXT:改訂木魚(じゃぶけん東京本部)

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