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【インタビュー】DaizyStripper 10周年を迎えて異例のメジャー移籍! 僕らの気持ちを語ったロングインタビュー (2/3)



なお:俺は中学生の時、すっげぇバカだったんです(笑)。だいたい、バカな奴って運動神経が良かったりする人多くないですか? 頭がいい人は運動ダメっていうのが多いとか。でも、俺、バカだけど運動も特別できる方じゃなくて(笑)、高校行く理由も“高校行ったらバンド組めるんじゃないか?”っていうだけだったし…。高校受験する時に親戚や姉ちゃんから「あんた普通じゃないから」って言われて、“普通って何ですか?”ってすげー反抗心が強かったですね。だけど、ちょうどその頃にヴィジュアル系に出会えて、“普通じゃない世界って最高じゃん!!”って思いました。

夕霧:Reiちゃんは?

Rei:家に対しては反抗期は出してないです(笑)。家ではいい子で、外には反抗期出してましたね(笑)。学生時代はちょっと何か言われるとすぐムカついてることが多かったですけど、今は大人になったんじゃないですかね(笑)

――攻撃的だけど、反抗期を思い出して懐かしい話もできるような曲なんですね(笑)

風弥:タイトルからすると、何かに怒って中指を立てているんだろうなと想像できると思うし、そういう不満をぶつけている曲ってたくさんあるじゃないですか。その多くが、怒っている矛先が“世間”とか、ある程度ターゲットが絞られているかなと思うんです。でもこの曲は、生々しい口調の詩なのに、“世間”とか“親”とか“学校”とか特定した単語を言ってなくてターゲットを絞っていない感じなので、そのグレーゾーンな所がいろんな人に当てはまっていろんな人に刺さるんじゃないかなと思っています。

――そんな反抗期を経て、ガラッと変わった『MY WAY』、Reiさんらしい曲だなとすぐに思いました。

Rei:そうですか? 今回は俺っぽくないって言われることが多いんですけど。

――意識していなくても作り手の特徴って出るじゃないですか。私の中ではReiさんの曲=キレ・疾走感というのがあって、コレもそうだなと感じたんですよ。

なお:俺もこの曲はReiちゃんっぽいと思ったよ。『Seaside Avenue』に続く…みたいな。Reiちゃんのメロってキャッチ―ですごく入ってくるんですよ。風弥君のとは違うキャッチ―さがあるんです。俺は結構ひねくれたの好きだけど、Reiちゃんのはストレートで、1回聴いたら誰でも覚えられるような感じ。

夕霧:男子も好きそうなメロが多い気がする。

一同:あぁ~。

Rei:俺、やっぱりロック色が強いのが好きなんですよ。基本、ギターロックが好きだから、そういう所から作る曲に疾走感が出るのかも…。そう考えれば、疾走感とかキレっていうのが俺っぽいとい言われたらそうなのかもしれない。自分としてはいい意見を頂けたなと思います。この『MY WAY』は、10周年に自分たちの歩んできた道そのもの。先を見越して自分たちの未来を切り開いて、そしてこれからもメンバーやファンのみんなと一緒に走っていけたらなという気持ちです。MVでもみんなで走ってますけど、こうやって永遠に走り続けていきたいなという願いも込められているんです。『HOME』というタイトルがなければ、多分この曲は作れなかったですね。『HOME』って何だろうと考えた時に、まずデイジーのメンバーがいてファンのみんながいて、この先どういう道を歩んでいくんだろう…っていうのが浮かんだんですよ。だから最初から仮タイトルも『MY WAY』だったしね。

――詞もそういった気持ちが込められている?

夕霧:そうですね。“俺たちは俺たちの信じた道を進んで行くぞ”っていう想いを、10周年の節目に改めて曲にしたいなという気持ちで作りました。ストレートなかっこいい曲なので、ストレートなかっこいい言葉をたくさん選んだんですよ。だから、この歌詞は名言集だと思います。言葉の分かりやすさも重視しました。

Rei:この曲は、ライヴの時の曲が始まる前のキメが俺は好きです。

一同:あぁ~!!

夕霧:最近ライヴで取り入れたやつね。

Rei:ライヴでしかないものなんだけど、ツアー中にいろいろ開発されているので、もしかしたら今やっているものがもっと進化して、ツアーの最後の方でまたちょっと違う形になっているかもしれないですね。

解放感と自由を求めて

――そして『Flying New World』…チャラいとまではいかないですが、こういう曲調で始まるっていうイメージがデイジーさんになかったので驚いてます(笑)

一同:あぁ~(笑)。

風弥:仮タイトルが実は『ドキドキWHOOOO!』だしね(笑)。

なお:風弥君が“WHOOOO!”好きなんだよね(笑)。だって、カナダのナイアガラの滝に行った時に撮った動画でも言ってたもん(笑)。
(全員でその動画を見てしばし盛り上がる)

風弥:なんか、そういう盛り上げるようなかけ声って、人間てちょっとネジを外しやすいんじゃないかって思うんです。この曲をライヴでやったら、みんなちょっとバカになれるというか解放されるっていうキッカケにしたいな…と。

――解放感満載になってるライヴ会場の映像が浮かびますね。次の『自由がお帰り』は、なおさんの曲っていうのが意外でした。絶対頭からにゴリゴリのやつが来ると思ってたから(笑)

なお:そうかもしれないですね(笑)。でも、ファンの子にはサビに来たら俺らしいって言われる。

――そう、サビに来たらやっぱりなおさんだなって感じます(笑)

なお:イントロで“こういう感じなのかな”っていう予想を、曲中で裏切りたいっていつも考えているんです。イントロから最後まで予想通りの曲って自分でもあまり聴かないし。

――詞は、夕霧さんの生きてきた背景と情景が見える感じですね

夕霧:俺が小学生の時に毎日歩いていた道のお話ですね。あの時は1人で歌ってたけど、今は聴いてくれる人がたくさんいるっていうのを改めて感じます。あの頃の観客はトラックとかでしたから(笑)。歌詞にも出てくる“夏休み 友人が作ったグループトーク”っていうのも、実際7人ぐらいの地元の同級生の男友達とLINEでやってるんです。みんながお盆で帰ってきた時に“○時に△△集合ね”とかやってすごく盛り上がってるんですけど、俺はちょうどこの『HOME』を絶賛制作中だったから、スタジオで「みんなで温泉行ってんのか~、いいなぁ…」って(笑)。でも、そこで俺が悲しむのは違うなと思う訳ですよ。犠牲にしているものもあるけど、この職業をやっていて、DaizyStripperから得てるものは必ずあるはずだからね。

――タイトルもすごくいい!!

夕霧:ありがとうございます、嬉しいです。自由を求めて東京に出て来たはずだし、音楽やってるのも自由になりたくてだし、そもそも音楽は自由であるべきもの。何かに制限されて作る音楽は俺はちょっと違うと思うんです。でも今のご時世、音楽だったりライヴだったり、何かの制限がかかっている気もするから、それをいい意味で取っ払って初心に帰ろうよっていう想いが込められています。


まゆの胸キュンソングVSなお節炸裂煽りナンバー



――『in Daylight』は、まゆさんの曲っていう感じが溢れてますね。Reiさんの曲のイメージがキレや疾走感なら、まゆさんの曲のイメージは優しさとか温かさだと思ってるんです。

まゆ:あぁ…なるほど。ドアを蹴飛ばして穴を開けるなんていうのとは対極の…(笑)

――そう、真逆で(笑)、絶対に背景にやわらかい風が吹いている感じ。

まゆ:嬉しいですね。それは自分自身でも感じていることではあるんです。これまでの自分の作った曲を聴いた時に、その雰囲気が漂うっていう部分は自分でもいいなと思えるんですよ。『HOME』を作っている中で、一番そういう風が流れている曲を持ってきたいなぁって思っていました。曲を作る時って“今回はこんなチャレンジをしてみよう”とか“ちょっと奇をてらってみようか”っていう思いの時もあるんですけど、『HOME』では“自分らしさってこうだろう”っていう所に焦点を絞って作ってきたので、選曲会で残ってアルバムに収録されたってことは、5人で作ってる音楽の中で俺にしかないものがこの曲にはあるんじゃないかと思うし、いいバランスでこのアルバムに一花添えられているんじゃないか…とアルバムが完成して改めて感じていますし、アルバムの中盤、ここでフッとやわらいでほしいですね。

――まゆさんは2014年に活動休止をして、復帰して初めてのフルアルバム。それ故に思い入れは強かったんじゃないですか?

まゆ:その“まゆらしさ”というのが、自分にはそれしかないなと思って、自信がなくなった時期があったんです。でも、活動休止して振り返った時に、“これしかできない”ってへこむより“これが俺なんだ”って武器にしたいなと思うようになったんですよ。その時の感情を大事にしてこの曲に詰め込みました。ファンの人たちも“まゆ曲キター!!”って、感じてもらえるんじゃないかと思います。そこに夕霧の歌詞がズドーンとはまってより世界を広げてくれるから、本当にいい曲になったなと思うんです。

次ページ : 初めての5人フルアルバムツアーについて

Vocal 夕霧 / Guitar なお / Guitar まゆ / Bass Rei / Drums & Piano 風弥~Kazami~ の5名で2007年3月結成。2008年2月13日1st Single+DVD「ダンデライオン」発売。初作品でオリコンインディーズランキング第1位を獲得。 その後着々と動員を増やし、2012年4月〜5月、5th Anniversary ONE-M···

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