形に残るものを出したいというのは自分の中であったんです
──H!dEさんという名前はとても面白い書き方をされていますね。H!dE:そうですよね。びっくりマークと小文字大文字の表記なんです。よく名前を打つのを間違えられたりもします(笑)でもこのびっくりマークのおかげで、検索には引っかかったりするんですよ。そういうのがあるので、他にはない表記にしたんですよね。
──でもSNSのハッシュタグには付けられないですよね…
H!dE:はい(笑)この名前を付けたときは、ハッシュタグとかがなかったんですよ。ハッシュタグにするときは、Hだけで止まってしまうのでそれだけどうにか改名したいなって思います…。
──今後H!dEさんの名前をハッシュタグにするときは、どうすればいいんでしょうか?
H!dE:うたものがたりですね。僕、うたものがたりってハッシュタグを付ける事が多いんですよ。なので、うたものがたり=H!dEってわかってもらえたらいいですね。
──今回ベストアルバムがリリースされますが、今の率直なお気持ちをお聞かせください。
H!dE:ミニアルバムを出したのが2年ぐらい前になるんですが、それからずっと活動は続けていて、CDという形に残るものを出したいというのは自分の中であったんです。ベストという形で出せるのが、率直に嬉しいなって思ったのが最初の気持ちです。周りの反響としては、ファンの方が喜んでくださっています。
──H!dEさんのファン層は10代、20代が多いと思いますが、その年代はCDというより配信世代ですよね。それにも関わらずCDを出した意味を教えてください。
H!dE:やっぱりジャケットを含め形に残るっていうのと、歌詞カードを見ながら歌を聴けるという点もあると思います。今回初めて実写で撮らせてもらっているんですが、歌詞カードの中身や裏ジャケットなどにも僕が登場するので、そういったものも楽しみにしてもらいたいです。また配信とは重みが違うなって思いますね。
──今作はテーマ性を持たれながら作られたのでしょうか?
H!dE:そうですね。ベストっていう事なので過去作品が中心にはなっているんですけど、うたものがたりっていう数曲で1つの物語になっている楽曲を、作っていきました。沢山の方にH!dEを知ってもらうきっかけとなった『Pinky Ring』をCDに入れたかったっていうのは僕の中でもあったんです。この曲は随分前に出したんですけど、それから5年後のストーリーを『アイコトバ~Pinky Ringの誓い~』で描いたんです。このストーリーを自分と重ねて、このアルバムに詰め込みました。
──ご自身と重ねたのですね。
H!dE:『Pinky Ring』は自分を知ってもらった曲なので、主人公のその先のものがたりを描きたいと思いました。『アイコトバ~Pinky Ringの誓い~』は2人が沢山の苦難を乗り越えてプロポーズするという曲です。僕にとっては苦難を重ねてきたけど、これからも歌を歌っていくよっていう想いも込めました。
──伏線を入れている楽曲が多いですね。
H!dE:そうですね。最初の話になってしまうんですけど、H!dEって言えばどういうアーティストか?っていうのを自分で作りたかったんです。他にないものを作るにはどうしたら良いか?を考えたときに、3、4曲で繋がったものを制作するようになりました。前の曲を聴いた上で、次の曲を聴くとより内容が入ってくる事が出来るような作品ですね。物語というのを大事に書いています。
──H!dEさんは歌詞を書かれるとき、何かに寄せて書く事が多いんですか?
H!dE:ものがたりに関しては最初に、脚本のようなものを考えた上で書いていきます。なかなかない作り方なのかもしれませんね。
──今後タイアップのお話しが来た場合は、歌詞を書きやすいかもしれませんね。
H!dE:そうですね。1曲に詰め込むというのは作りやすいかなって思います。
僕はどれだけ届けられるかに意識を置いています
──H!dEさんの楽曲にはアルファベットが多いですが、これは何か意味があるのでしょうか?H!dE:これもアーティスト名と一緒なんです。最初にアルファベット表記にしたのが『KAKUSHIGOTO』という曲なのですが、アルファベットにした方が検索にひっかかりやすいんですよ。これでみんなすぐに辿りついてもらえるなっていうのが最初のきっかけだったんですが、ここまで曲数が多くなってくるとどの曲がどのタイトルっていうのがわかりにくくなってしまって(笑)だからバンドメンバーや、サポートメンバーからクレームが来てますね(笑)でも、みんなにはそれがわかるくらい聴いてほしい!という感じなんですけどね。
──自己プロデュース力に長けてらっしゃるのですね。
H!dE:自己プロデュースって言っていいのかわからないですけど、自分でどれだけ曲を届けれるのか?っていうのは常に考えていますね。どれだけ良い曲書いても届かない事には意味がないと思うので、僕はどれだけ届けられるかに意識を置いています。
──アルファベットが多いので、中学生が好きそうな部分を狙っていらっしゃるのかと思いました。(笑)
H!dE:いやいやいや(笑)曲は中高生が好きそうなストレートな感じっていうのはあるんですけど、タイトルは流行りとかでは考えてないですね。
──ストーリーの元になるものってH!dEさんご自身の経験からってなのでしょうか?
H!dE:そうですね。僕の実話を元にした曲もあれば、友達の恋愛相談にのってそれを曲に広げたものもあったし。後は良い展開になるようにしたりもしますね。実際はそんな上手くいくはずがないのにっていうようなストーリーも沢山あります。でも基本は実話を元にしたものが圧倒的に多いですね。
──情景描写が結構リアルですよね。
H!dE:そうですね。出来るだけわかりやすくストーリーも想いが伝わるようにというのを意識しています。
──どの曲もMVを作られていると思いますが、そこに対するこだわりはあるのでしょうか?
H!dE:うたものがたりというのは、基本そのアニメーションのミュージックビデオと恋愛ソングをセットで最初に作っています。その物語がよりわかるようにアニメーションで制作したので、MVも打ち合わせを重ねて作っていきました。うたものがたりに関しては、ミュージックビデオのアニメ―ションがセットで出してきていますね。