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Nulbarichが提案する音楽との新しいつきあい方

シンガーであり作曲を手がけるJQを中心に2016年に結成されたNulbarich(ナルバリッチ)。 「Null but rich」(何もないけど満たされている)というバンド名があらわすようにその音楽はいたって自由でナチュラル。
Spotifyを使いはじめたという友人から「Nulbarichいいよね」という話を聞いたり、立ち寄ったショップで耳にしたりとNulbarichの日常生活への溶け込み方はとても自然だ。

バンド名やアーティストそのものよりも先に音が伝わる結果、多くの人に聞かれること。そうやってエアプレイを重ねることで彼らの代表曲となったのが「NEW ERA」である。

Nulbarich「NEW ERA」



「Cuz I don’t have enough
 No second thoughts
 変わらない笑みで you set me free
 Good morning to the sun
 Let’s go for a walk
 気ままに空気ふかせ
 今大地の上で」



彼らが伝えるメッセージはシンプルだ。“余計なものも考えもいらない、必要なのはスマイルと自由”と言うとありきたりに聞こえるが、それがサウンドにあらわれているのがNulbarichのユニークなところ。

ソウルやヒップホップからの影響が感じられるNulbarichのサウンドはハンドクラップやレコードのスクラッチを重ねるなど遊びごころが随所にあふれている。その中心にあるのはグルーヴ。難しいことは抜きにしてまずはリズムに身体をまかせようというメッセージが伝わってくる。

心地よく日常へ溶け込むサウンド

「空気」はNulbarichのキーワードでもある。心地よく日常の空気に溶け込みながらエアプレイで拡散する。頭でっかちとは対極的な彼らだが、決して雰囲気だけの存在ではないことが続くヴァースからわかる。


「がんじがらめのeveryday
 そう思ってた今まで
 でも守ってもらってただけで
 自由に飛べた
 And It’s up to who
 選択まで誰かのせいじゃ
 I can’t get started
 邪魔してたのはmy heart」



自由に飛べなかったのは自分に原因があったという歌詞から、自分自身を見つめて成長しようとする姿勢が伝わってくる。Nulbarichのナチュラルなたたずまいは経験と確固たる意思に裏打ちされているのだ。


「Let yourself go get your life
 たどり着いたwonderland
 嘘みたいなbrand new world, yeah
 このままeveryday is a new era
 思うがままにtry
 Let me know if you need me
 まぁラフにタフにgo…」



リズムに乗るとまったく違和感がない英語と日本語のミックス具合。海外志向で英語にこだわるのでも日本語で歌うのでもなくその、ときどきでいちばん合った言葉を使うというアイディアはある意味でとても日本らしい。

日常生活の一部としての音楽

Nulbarichが「NEW ERA」で歌っているのは日々の率直な思い、それも大げさなものではなくちょっとした発見やささやかな希望だ。だからこそ、スター性と無縁な彼らの音楽はSNSやYoutubeで拡散しプレイリストでシェアされてきたのだと思う。

情報が氾濫し無料でさまざまなものが手に入る現在、日常生活の一部としての音楽というNulbarichのスタンスは音楽との新しいつきあい方を提示している。

TEXT:石河コウヘイ


シンガー・ソングライターのJQが (Vo.) がトータルプロデュースするNulbarich。 2016年10月、1st ALBUM「Guess Who?」リリース。 その後わずか2年で武道館ライブを達成。即ソールドアウト。 日本はもとより中国、韓国、台湾など国内外のフェスは既に50ステージを超えた。 生演奏、またそ···

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